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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
普通の女子中学生を目指そう
159/164

2020 9/18(6)

これからもよろしくお願いします。

遅刻寸前で保健室に着く。保健室の先生に挨拶をして自席に座った瞬間、HRが始まるチャイムがなった。本当にギリギリだった。


理科「そういえばさ」


星名「?」


お互い自習の準備をしながら星名に話しかける。


理科「私の評価は?」


星名「聞きたい?」


理科「…気になる」


今の自分が一体どんな風に見えているのか…客観的な意見が欲しかった。


星名「…それは」


星名が何かを言おうとしたところ、急に頭が痛くなった。


「聞いたら死亡する」


理科「…っえ」


星名「…」


星名は理科が赤目になったのに気づき、口を紡ぐ。理科も星名が口を紡いだところを見て、何もしないことに安心した。


ここで〈予感〉? なんで? 聞くことで自分の身が危なくなることが起きるってことだが…、どうしてこのタイミング?


星名「…朝倉、ここ教えて」


星名が古典の教科書を理科に見せてある文章に指をさしている。


理科「どれ…」


指が差された箇所を見るが、そこに文章は書かれていなかった。そこ目次ですけど。


理科「どこ…?」


星名「ここ…」


目次の白いところを指さす。


そこには何も書かれていない。


保健室の先生「どうかしましたか? 2人とも」


星名「いえ、分からないところがあったので教えてもらっていました」


保健室の先生「そうですか、良かったら私も教えますよ」


星名「いえ、大丈夫です。もう分かりました」


保健室の先生「そう言わずに、教えてあげますよ…? ネェ?」


星名「…」


理科「…」


なんだこの状況は…。


星名「…大丈夫です。心配ありません」


保健室の先生「ソンナコトイワナイデ? ネェ?」


星名「…」


星名の腕を掴んで先生は近づいてくる。


星名「…朝倉、耳を塞いで」


理科「え」


星名「良いから」


理科「う、うん」


言われた通りに耳を塞ぐと、星名はポケットから何かを取り出して開いている窓の方に放り投げた。


星名が投げたそれは、星名の手から離れた瞬間、とてつもない音を発して鳴り響いている。まるで防犯ブザーのように「ピピピピ」とけたたましい音が外から聞こえてきて、保健室の先生は星名が投げた物の放物線を負う。獣のように四つん這いで動いて窓から飛び降りた。


声を上げそうになるが、星名が理科の口を手で塞いで、片方の手で口元にピンと指を立てて「静かに」とジャスチャーする。


しばらくすると音がやみなり、星名が理科の口から手を話して外を見る。理科も気になって外を見るとそこには、生徒が沢山集まっていた。全員淀んだ瞳で星名が投げたそれを奪い合うように殴り蹴りをしている。


まるで給食のプリンが余って誰が手に入れるか勝負するために血生臭い奪い合いになった小学生のようだ。


それからそいつらは全員動きが止まり、その場から動かなくなる。


理科「…動かなくなったよ」


星名「そう」


理科「あれ何」



星名「防犯ブザー」


理科「なんでそんなもの…」


星名「身を守るのに上位に入る道具の1つだから」


理科「…」


星名「朝倉も持っておきな」


星名がカバンを開けると、大量の防犯ブザーが中に入っていた。


幾つか受け取る。


星名「全部使い捨てだから」


理科「これ…買ったの?」


星名「…」


理科「…まぁ、受け取っておく。ありがとうね」


星名「気を付けて、普通の女子中学生になって」


理科「…? うん、分かった?」


気を付けて普通の女子中学生になるようにする必要があるみたいだ。


その後、動かなくなった生徒や教師達の姿は消えて、放課後まで戻ってこなかった。


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