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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
始まり(3)
102/164

2020 9/12(3)

実際淀んだ瞳で自分の周りを囲んで「イケイケイケイケイケイケイケイケ」なんて言われても、普段と同じように行動できる人ってどれくらいいるんでしょうね?

授業が始まった。伊藤の姿は無くて、彼女の席はポツンと空いていた。対して理科の席は理科が座っているのでポツンとしていない。


理科(実は教室って素晴らしいものなのでは?)


今まで避けていた場所だったが、実は安全な場所だったのか。そう思いながら既に自習で学んだ箇所を教師がペラペラと話をしている。


聞き流しながら自分で勝手に先の部分を勉強していると


教師「じゃあこれを…朝倉」


理科「?」


教師「この問題の答えは?」


どうやら質問されていたらしい。


全く聞いていなかったので聞き返すと


教師「…。授業を聞いていなかったのか?」


理科「…すいません」


教師「後ろで授業が終わるまで立っていろ」


理科「…はい」


ここで抵抗しても他の人の時間を奪うだけ。大人しく机の上を片して席を立ち、後ろに立つ。後ろから授業を受けている生徒達を見ると、何人かが授業中にスマホを弄っていた。中には筆箱の中にスマホを入れて、隠して操作している人もいた。


それ先生から見たら何故か筆箱の中に指を出し入れしているようにしか見えないのでは? 筆箱の中を連打しているのでは?


実を言うと生徒達視点では上手く隠しているように思っているが、教師視点で見ると結構不自然なことをしているようにしか見えない。嘘だと思う人は休み時間とかに教卓の近くに立って全ての席を見渡してみてみよう。明らかにおかしなことに気付く。


そんなこんなでクラスの半分くらいがスマホを弄っているのを見ると放送がかかる。火災でも起きたのだろうか?


放送「2年A組、朝倉理科さん。大至急保健室に来てください。繰り返します。2年A組、朝倉理科さん。大至急保健室に来てください」


あれ? なんで放送? 


どうしようかと思っていると、突然クラスの雰囲気が何か変わったような気がした。何だろうと思って前を見てみると、教師と生徒全員が淀んだ瞳で理科を見て


全員「イケイケイケイケイケイケイケイケイケイケイケイケイケイケイケイケ」


ダメみたいですね。やっぱ教室は糞だわ。こんなところ来るべきではなかったのか。


その声を全て無視して後ろで立っていると一部の生徒が理科の荷物を勝手に片付けてカバンに入れて机の中に入れていたの物も勝手に取り出してカバンの中に入れていく。そしてさっき話しかけてきた生徒Aが理科のカバンを持って理科に近づいて渡してくる。


その時の生徒Aの瞳は淀んでいてとてもじゃないがまともに見えなかった。その間も教師も生徒全員が


全員「イケイケイケイケイケイケイケイケ」


まるで呪詛のように二文字を唱え続ける。ずっとこれを聞いているとただでさえ正気度が減っている理科に大ダメージが入るので大人しくカバンを手に取り教室を出る。教室を出る瞬間に中を見てみると、全員淀んだ瞳でこちらを見てきて「イケ」としか喋らなかった。


教室を出て扉をピシャリと閉じる。すると教室からは椅子をガラガラ引く音が聞こえて少し経つと授業をしている声が聞こえてきた。試しに姿勢を低くして扉を開けてみると話し声が無くなり、全員が開いた扉の方向に身体を向けて「イケイケイケイケイケイケイケイケ」と呟いている声が聞こえる。


教室に戻ることが出来なくなってしまったようだ。廊下で立っていても仕方ないが、保健室にも行きたくない。


保健室に行かないで、かつ学校に残っても不自然ではない場所…どこだろうか。


体育館は…1回目であの白い部屋に繋がっていたし、屋上は…2回目の開始地点。空き教室は鍵が無いと入れない。窓を壊せば入れないことは無いが、間違いなく問題行動だ。別に緊急の侵害が来ているわけでもないから緊急避難とかそういう言い訳は聞いてくれないだろう。


というか、あの教師やクラスメイトの反応的にこっちがいくら何を言っても数の暴力で隠蔽される可能性の方が高い。どこに避難しようかと考えていると前から教師がやって来た。


鞄の中を漁って何かを探しているふりをしてやり過ごそうかと思っていたが、そいつは理科の前に立ち止まると


教師「ホケンシツニイケ」


あの時と同じように淀んだ瞳で理科の目をジッと見ていた。


理科「はい、今から行くつもりでした」


教師「…」


多分保健室に行かないとキリがないのだろう。大人しく保健室に向かうことにした。




これからもよろしくお願いします((´∀`))

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