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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
始まり(3)
103/164

2020 9/12(4)

人と話していても気が付いたらスマホを弄っていて会話をしなくなるそこの君。


人と話すときはスマホをなるべく視界から外しましょう。スマホがあるだけで触らないようにも触ってしまって結局会話がなくなってしまうことがあるらしいので。カバンの中に仕舞うとかね。

保健室に到着すると、あの時みたいに保健室の先生が笑顔で白い手紙を渡してきた。ここで抵抗してもどうせ正気度が減るだけなので大人しく受け取って中身を確認すると「体育館に来い」というものだった。


理科「あれ? 体育館なんだ」


体育館、屋上と来ていたからまた違うところに来いと思っていたが、また体育館?


とりあえず体育館に向かって歩き出す。


体育館前に到着。扉を開けようとしたが、取手に手をかけた手が震えている。また自分が死ぬかもしれないことが起きるだろう。しかし2度死んで分かったのが、おそらくシナリオをクリアしないと何度も巻き込まれることくらいだろう。


学校に行かないという方法もなくはないが、家にいても逃げ場が無い。


どこか遠くに逃げるのもありだろう。違う県、違う国、違う惑星に逃げるのも犯罪をする覚悟でやれば出来なくはないが、仮にそれで逃げられたとしても、完全に逃げ切ることが出来ないように思えてしまう。


深呼吸をして気持ちを落ち着かせた後に、扉の取っ手を引くと開いた。中は真っ白で中に入らないと何も見えない。足を進めて身体も体育館に入ると扉が勝手に閉まり、無くなってしまった。


3度目なので流石にこれくらいではびっくりしないようになってきた。そのまま歩を進めるといつもの円卓があり、既に11人が座っている。


そして座っている順番と名前がまた1段繰り上がっていた。


1 星名メア

2 緋色沙耶

3 明坂絵美

4 瀬奈来夏

5 茅野亜李

6 宮永美玖

7 柊椿

8 柊奈那子

9 柊楓

10 伊藤ルキ

11 清水社巫女




11人全員理科を見ているが直ぐに視線を逸らした人がほとんどだ。まだ理科をジッと見ている人がいて、それは伊藤ルキと星名メアだ。


2人は理科を見たままでいる。


理科も大人しく席に座るとまたいつものように説明が始まる。9人はとても驚いているような感じで残り2人はなんとも思っていないような感じだ。


そしてなんやかんやで説明がされて能力が公開される。


1 精神安定 (不安、恐怖、孤独感、焦り、恥、怒り、絶望、罪といった負の感情を薄れさせることが出来る。自身にも使用可能)


2 誘惑 (知っていることを全て話させる、自分に対して愛情・憧憬・共感・忠誠・狂信・不信・怒り・妬み・侮蔑・劣等感・殺意の感情を任意の数持たせることが出来る)


3 予感 (自身が危険な状況に置かれそうになることを察知できる。危険な状況にならないようにするにはどうすれば良いか具体的に思い浮かぶ)


4 可視 (どのような存在も肉眼で捉えることが出来るようになる。使用者が1度見ると、指定した他の人にも見えるようになるが、その場合使用者視点で見ることになり自身視点で見ることは出来ない)


5 追跡 (追跡したい対象の姿を1度自分で直接見れば、どのような方法で隠れたとしても対象がどこにいるか分かるが、対象は常に1人しか選べず複数の対象を同時に追跡することは出来ない)


6 沈黙 (あらゆる能力の干渉を防ぐことが出来て、自身に対象の能力を発動させないように可能。対象に単数でも複数でも問題なく制限はない。足音や物音と言ったあらゆる音を一切立てないことも出来る)


7 記憶消去 (対象の記憶を消すことが出来る)


8 鍵開け (あらゆる空間に侵入することが出来る。閉じられた空間から脱出することが出来る)


9 障壁 (あらゆる物理的攻撃を無効化出来る)


10 鷲掴み (対象を上から押しつぶす形で押さえることが出来る)


11 発見 (あらゆる方法で隠された・隠されている事象・存在を見つけることが出来る)


12 分解 (対象を分解することが出来る)


13 飢餓 (対象を飢餓状態にする)


14 色欲 (対象の性欲を強くすることが出来て、性的快感を得やすくすることが出来る)


15 秘密 (あらゆる事象・存在を隠すことが出来る)


16 変装 (対象の姿になることが出来る)


17 入れ替わり (対象を1つ選び、身体を交換することが出来るが自分たちの意思で元に戻ることが出来ない。対象が本人ではないと第三者に発覚することで入れ替わりが解除される。)


18 透明 (あらゆるものを透明にすることが出来る)


19 身代わり (対象を1人選び、対象に干渉した効果を自分が引き受ける)


20 道連れ (対象を1つ選び、自身に干渉されたことが対象にも起こすことが出来る)


21 催眠 (対象を選択して眠らせることが出来る)


22 回復 (あらゆる怪我を治すことが出来る)


23 解読 (あらゆる言語を翻訳することが出来る)


24 収納 (どんなものでも収納することが出来る。収納スペースは無限)




理科(あれ…1回目と固定?)


理科の覚えている限り1日に公開された能力と同じだ。24個中24個当てはまっている。


それでいつものように能力を獲得するわけだが、1回目と同様に〈予感〉と〈身代わり〉を手に入れた。


理科「…」


周りの様子を探る。椿・奈那子・楓・清水・瀬奈・明坂・茅野・緋色・宮永の9人は何がなんだか分からない。「なんだこれ?」という顔をしているが、伊藤と星名は何かピンと来たような顔をしていた。


そして2人とも理科の顔を見て何かを考えている。その後解散になり、何人かが何が起きているか知っている人がいるかという流れになったが全員分からないと答えた。


ここにいても何もないと思ったのだろう。9人は出て行ってしまった。


そして残ったのは伊藤と星名。2人とも理科に何か言いたそうな顔をしているが、伊藤は星名を、星名は伊藤を見ている。


雰囲気的に「大事な話があるからお前出て行けや」と言っているような感じだ。


これは理科から切り出した方が良いだろう。


理科「あの。なんで残っているの?」


伊藤「…そういう理科こそなんで?」


理科「!? 今なんて?」


伊藤「? いや、だから理科は?」


理科「名前呼びなの?」


伊藤「お前から言い出したことだろう?」


星名「…やっぱり覚えているの?」


伊藤「…どういう意味?」


星名「朝倉は覚えているの? 社巫女救出のための潜入」


理科「!? うん! 覚えているよ」


伊藤「…」


星名「…」


伊藤「つーことは何か? ここにいる3人は覚えているってこと?」


星名「…多分?」


伊藤「じゃあ」


理科「ちょっと待って」


理科が2人と止めると、2人は理科を見ている。


理科「何日から何日まで覚えている?」


伊藤「…1日~7日」


星名「私も」


理科「8日~11日は?」


伊藤「……あれ」


星名「!」


伊藤と星名は頭を抱えている。


理科「……覚えていない?」


伊藤「……すまん。何も覚えていない」


星名「私も覚えていない。何していたんだろう」


2人とも首を傾げている。


2人に8日~11日のことを伝えようとすると「死亡する」と〈予感〉が発動した。理科の目が赤くなっているのに気づいた2人は一瞬身構えるが、すぐに理解したようで


伊藤「〈予感〉か」


星名「〈予感〉でしょ」


2人が同時にそういうと、2人とも顔を見合わせた後に目を逸らしていた。


伊藤「星名、お前〈沈黙〉持ち?」


星名「………」


伊藤「……」


星名「伊藤は〈回復〉でしょ」


伊藤「!」


理科「…」


伊藤は表情で出たので分かりやすかったが、星名は無表情なので伊藤の推理が当たっているかどうか分からない。


星名「まぁ…いい。確かに私は〈沈黙〉持ち」


伊藤「…」


理科「…2人のもう一つ当ててみていい? チャットで聞くから」


用意されたスマホを起動すると、新しいグループが出来ていた。グループ番号は(3)となっている。(1)と(2)もあって、試しにタップしてみるとログが全て残っていた。


個人チャットを確認すると理科の方はログが全て残っているが


理科「あのさ、2人は私との個人チャットの内容見られるの?」


2人は手元に置いてあったスマホを手に取り確認すると


伊藤「見られる」


星名「私も」


2人とも過去の個人のやり取りを見ることが出来たようだ。


とりあえず先に2人の能力を確認するために伊藤に〈精神安定〉、星名に〈透明〉と送ると2人ともとても驚いたような顔をして


理科「当たり?」


伊藤「…おう」


星名「…うん」


理科「私の能力もう1つ分かる?」


これは2人とも教えてあるので覚えているなら答えられる内容だ。


伊藤「〈身代わり〉」


星名「〈身代わり〉」


理科「…」


伊藤「当たりか」


星名「…」


伊藤「そうだ、おい星名。お前いつか忘れたけど、〈透明〉を使って理科の部屋に潜伏していたことがあっただろ? あれなんでなの?」


星名「ち」


露骨に舌打ちをする。


星名「…なんとなく、本当に理由はない」


伊藤「理由も無く、人の部屋に潜伏するの?」


星名「本当だから」


伊藤「…あっそ」


何かギスギスし始めたので割って入ることに


理科「とりあえず今後の方針どうする?」


星名「どうするも何も、何がどうなっているの?」


伊藤「あの時、理科が茅野に突き落とされた後に急に私達死んだからな…。一緒にいた清水・瀬奈・明坂・茅野・緋色・宮永が急に吐血して倒れたと思ったら私も急に心臓が痛くなって倒れたし」


星名「そんなことがあったの?」


伊藤「…そういえば星名、途中から全く存在が認知できなくなっていたけどあれどういうことだ?」


星名「…多分能力の酷使した影響だと思う。〈沈黙〉〈透明〉何回か使っていたし」


伊藤「そうなの?」


理科「ルキはそこまで使っていないの?」


伊藤「私が使ったのは〈回復〉で、しかもお前らが研究所に突っ込んだ時に使ったくらいだからな」


理科「そうなの?」


星名「朝倉は?」


理科「私は〈予感〉結構使ったから、多分影響が出ていると思う」


伊藤「影響って?」


理科「…感覚的なことだから上手く説明することが出来ないけど、なんだか発動確率が低下している?ような感じがするんだよね」


星名「…使用するごとに発動確率低下とか?」


伊藤「それ厄介だな」


星名「…朝倉は8日~11日のことを覚えているの?」


理科の目が赤くなる。


伊藤「おい」


星名「確定」


伊藤「おい星名」


星名「分かっている。確かめたかっただけ。あとは朝倉に任せよう」


伊藤「…これさ、理科結構きつくない?」


星名「キツイ」


理科「…何の話をしているの?」


星名「なんでもない」


伊藤「なんでもないぞ」


理科「そう?」


2人はスマホを突き始めて何度か目線を合わせている。


理科だけ置いてけぼりにされてしまった。気分的には友達と話をしていたのに、友達の友達がやってきて、友達と話を始めて、ここからいなくなろうにも話の内容が内容だから離脱できなくて何もすることが無い時間だ。


そして暇つぶしにスマホを弄っているといつのまにか友達が友達の友達とどこかに行ってしまって結局解散になるやつ……とネットに書いてあったのを読んだことがある。


理科(こういう感じだったのかな)


2人は5分程度スマホをポチポチとしていると終わったのか


星名「とりあえずここから出よう」


伊藤「そうだな」


2人とも席を立って理科も席を立つ。


この白い部屋から出るとそこは体育館前だった。



今後もよろしくお願いします(^^♪

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