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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
始まり(3)
101/164

2020 9/12(2)

理科「……」


いつも通り下駄箱を開けると新品の上履きがあった。それに履き替えて革靴を中に閉まって保健室ではなく教室に行く。教室に行くのは随分と久しぶりだ。


2年生の教室の廊下を歩いていると何かザワザワとしている。なんだろうと思って周囲の人達の反応を見てみると、どうやら理科を見て呟いているようだ。


そう言えば最後に自分の教室に行ったのはいつだろうか。


正直周囲の視線を気にしている余裕はないので気にせず教室に入ると教室で話されていた談笑が止まり、クラス中の連中の視線が自分に刺さる。


相手しているほど自分の精神的に余裕が無いので、全て無視をしているとクラスのある1人が話しかけてきた、


クラスメイトA「朝倉久しぶり、5か月振りくらい?」


理科「え」


クラスメイトA「あれ違った? 久しぶりに見たからかな」


理科「……私が最後に教室に来たのっていつだっけ?」


そういうとクラスメイトはとても驚いた様子だ。


クラスメイトA「朝倉って、そんなにハキハキと話すことが出来るようになったんだ」


理科「?」


クラスメイトA「いや不思議そうな顔をしているけど、その表情は私がしたいほどだからね? 今までお前まともに人と話すことが出来ていないかったじゃん」


理科「……そうだっけ?」


クラスメイトA「そうだよ。なんか…変わった? 前より話しやすくなったような気がする」


理科「…そうかな」


クラスメイトA「そうだよ。私もう行くね」


そう言って理科の前から離れていった。


教室にいる人の反応は今話しかけてきてくれた人と大差ない感じに見えた。


理科そういえば…ルキは…


伊藤の席を確認するとまだ来ていないようだ。HRの時間まで待っていると伊藤がクラスに入ってきた。入ってきた伊藤と目が合うと、とても驚いたような表情をして銜えていたプラスチック棒を落として入り口で立ち止まる。


伊藤「…」


理科「…」


目が合うが逸らされた。落としたプラスチック棒を拾って入り口付近にあるゴミ箱に捨てながらカバンから新しい飴を取り出して口に銜える。


彼女は自分の席に向かって歩き、椅子を引いて座る。彼女の動きを見逃さないようにしていると机の仲をゴソゴソとしていたら何か引っかかっているのがあるのだろうか…少し不思議そうな顔をしている。


彼女は机の中から白くて四角形の物を取り出して見ていると首を傾げていた。


理科「あれは…」


2回も見たのだ。見逃すはずがない。間違いなく理科が受け取っていたあの手紙と同じ物を持っている。


自分の机の中も確認するが、手紙は入っていなかった。


理科「あれ…?」


これはもしやもしや?


もしや保健室に行かないことで回避出来たということだろうか?


少し気分が楽になって、気持ちが明るくなる。


先生がやってきてHRをした。先生は理科が教室に来ていたことにとても驚いたが、それ以外に特に何もしてこないで、理科に手紙を渡してこなかった。


HRが終わって、1時間目前の10分休みになる。


これなら本当に何も起きないのでは?


少しウキウキしながら授業が始まるまで席で待つことにした。




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