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真夏のクリスマス⑤

「愛犬とご一緒にお入りください」

 とチャンと入り口に書いてあるけど、こんなところに来るのはセレブな人が飼っている血統書付きの犬たちなんだろうなと思うとドアを開けるのが怖く思える。

 中に入ろうとしたとたんに周りから変な目で見られるのではないか……。

 私ならマダ中学生だからセレブたちに変な目で見られるのは覚悟しているけれど、ロンがそんな目で見られるのは堪らない。

 ロンは大切な家族だから。

 私がドアノブに手を掛けて止まっているのに、ロンは立って私の手に覆いかぶさってきて「早く開けろ!」って言わんばかりに押してくる。

 その子供の様に無邪気な態度に私も気が緩やかになった。

 店内にどんなにお高く留まったセレブが居て、私たちのことを馬鹿にしようとも私がシッカリさえしていればロンは屹度気付かないで楽しく過ごすことができるのだ。

 私は少しの間目を瞑って深呼吸をすると、ロンにドアノブから前足を降ろして後ろに下がるように言った。

 そしてドアノブを引いて言った。

「引いて開けるタイプだったみたいね」

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