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さようならロン。また会う日まで。  作者: 湖灯


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美樹さんの秘密①(おうちでロンのご飯をつくる)

 スキーから帰って1週間後、美樹さんが遊びに来た。

 今日は、美樹さんと私でロンのために料理を作る約束をしていたのだ。


 そのことを知っているのか、それとも美女の訪問に浮かれているのか、ロンは大喜び。


 ロンが喜んでいる姿を見て私も嬉しかったけど、ちょっと美樹さんの後ろに着いて回りすぎなロンの行動には心の中で正直『このエロ犬!』と怒りたくなる。


 だけど“メンクイ”のロンにとって私より美樹さんのほうを選ぶのは仕方がない。

『今に見ていろ。私だって大人になったら飛びきりの美人になってやるんだから!』と、ひとり、我儘な妄想を思い描く。


 軽く嫉妬している間に美樹さんはもう調理台に材料を並べ始めた。


 Gパンにエプロン姿の美樹さんって何となく新婚の“若奥さん”みたいでかっこいい。

 私も慌ててエプロンを着て調理台に立った。

 並んだ材料は、鶏肉ささみに、ニンジン、かぼちゃ、ブロッコリーとキャベツ。それとお豆腐と白ごま。


「何になると思う?」

「お豆腐のハンバーグ?」


「正解!」

「やったー!」


 なんて女の子が二人で調理台に立つと話が弾む。


 お豆腐と白ごま以外の材料を鍋で煮る。

 お塩もブイヨンも入れない。


 煮あがったらザルで水けを取って細かく包丁できざんでボールに移し、これに水けを取ったお豆腐と白ごまを加えてよく混ぜ合わせるようにこねる。


 こねている私たちの後ろで、ロンが好奇心丸出しの表情で見上げているのが何とも可愛い。


 レンジトレーにクッキー用のシートを敷き、こねたものをハンバーグの形に丸めて170℃で片面10~15分ずつ焼いて出来上がり。


 具材に味付けを一切していないので、ソースを作るのかと思ったけど、本当にこれで出来上がり。

 調味料も油も使っていないから、味が薄くてロンが気に入って食べてくれるか少し心配。


 焼きあがったハンバーグの粗熱を取り、せっかく丸めたものを食べやすいように少しほぐしてロンの食器に盛ってあげるとロンは待ちきれない様子で、まだお手もおかわりも言っていないのに、それを私に向かって繰り返す。


 一応マナーなので「お手」「おかわり」を言ったあと少しだけ我慢させてから「よし!」と声を掛ける。

 ロンはお利口さんでちゃんと「よし」の合図まで待つことができて美樹さんの手前、鼻が高かった。


 なぁ~んにも味が付いていないのをかわいそうかと思っていたけど、犬は内臓が弱いから人間と同じような味付けだと塩分が強すぎて病気になるのだと美樹さんが教えてくれた。

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