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さようならロン。また会う日まで。  作者: 湖灯
*****中学校編(ロンとオーボエのはじまり)*****

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ロンと雪遊び⑦

 3人で食堂に降りるときペットルームを覗いてみると、ロンが壁の隅に体を張り付けるようにして困った顔をしていた。


 『おやっ?』と思ったけど、原因は直ぐに分かった。


 オーナーさんの飼っているミニチュアダックスが2匹、ロンと遊びたいのか、しきりにチョッカイを出していた。


 ロンはミニチュアダックスに噛まれたこともないし、何倍も大きいのに何故かこの犬種だけ怖がるのが不思議。


 里沙ちゃんが「大きい犬なのに確りしろロン!」

 なんて言って笑っていたけど、私はちっとも笑えない。


 だってロンが困っているんだもん。


 私は柵の扉を開けて中に入るとミニチュアダックスたちが私に集まってきた。


 その都合、ダックスたちを引き連れてロンの傍まで行くことになるけど、まさか彼らを蹴散らすわけにもいかないので、怖がるロンを抱き上げてペットルームから助け出した。


「あー重かった!」


 ロンを降ろすと、その場にしゃがみこんだ。


 ロンと私が柵の外に出たのが気に入らないのか、ミニチュアダックスたちが吠えたのでロンは慌てて私の陰に隠れた。

 食堂に行くとオーナーさんがロンの夕食を用意してくれていた。「エサ」ではなく「犬用の夕食」だ。


「すごい!すごい!」

「おいしそう!!」

「良かったねロン!」


 私たち女子三人が口々にロンの夕食を囲んで感動していたら、兄たち男組もすぐに来て同じようなことを言って感動していた。


 中でもいつも私の前ではクールな兄が子供のように喜んでいるのが印象的で、ひょっとしたら男の人って好きな女子の前では子供になっちゃうのかな……って、兄と美樹さんの顔を交互に見ていた。


 食事が終わってみると、ロンがいないことに気が付いた。

 兄と美樹さんもいなかったので、きっと散歩に連れ出したのだろうと思って和室にあった掘りごたつに足を突っ込んだ。


「!?」


 なにか、ざらざらするものに舐められた気がして布団をめくり上げると、ロンがこたつの中で丸くなっていた。


 童謡「雪」の中では犬は喜んで雪の中を駆け回るけど、こたつで丸くなるのは猫じゃなかったっけ?


 私はこたつの中に顔を突っ込んでロンの鼻先をツンツンして尋ねたら、ロンは困ったような顔をして私の指をペロッと舐めた。

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