ロンと雪遊び②
ロンのためのお散歩休憩が終わり再び車に乗ってしばらく走ると頂の白い山が目立つようになり、路肩にも排気ガスで黒くなった雪が盛り上がっている。
「雪だ!雪だ!!」と里沙ちゃんは大喜び。
私は一緒になってはしゃぎながらもロンに説明してあげた。
「あれが雪山で、この道に積もっているのも雪。そしてこれから行くところは雪がたくさん積もっていて、とっても寒くて足元が滑りやすいところだから走っちゃだめよ」と、ロンを抱きかかえるように膝の上にのせて雪を指さしながら教えていた。
横で見ていた里沙ちゃんが「千春って、良いお母さんになりそう」と、少し揶揄うような口調で言う。
前の座席に座っている美樹さんも後ろを振り返って「本当。旦那さんにも優しいし」と言って笑った。
私は美樹さんの言葉の語尾が気になって、まだ結婚もしていないのに『優しいし』なんて断定しないでくださいと注文を付けた。
「えっ!ロンとまだ入籍済ませてなかったの?」って里沙ちゃんに揶揄われた。
「もー!結婚なんてしていないし、私もロンもそのうち良い人(犬)見つけるんだから揶揄わないで」
そう言っている最中に、ロンが不思議そうな表情で私の顔を見上げた。
ロンと目が合って、急に恥ずかしくなった私はロンだけに聞こえるように小さな声で『そうなるように頑張ろうね!』とウィンクした。
ロンはなにか勘違いしたのか、私の胸に頭を押し付けるようにして甘えてきた。





