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5♡中絶(episode有桜)

朝起きて軽くシャワーを浴びて1階のダイニングに降りると彼が座って朝ご飯を食べていた。




彼は洋食が好きなので洋食のメニューが並んでいた。私の席には体調不良を江原さんが気にしてくれたので雑炊とフルーツが置いてあった。




「おはようございます。」と彼に言うとこちらをチラッとみて彼も「おはよう。」と返してくれた。




「奥様、おはようございます。」使用人達からあいさつされる。




「おはようございます」笑顔で答える。




「今日は休みだけど何をする予定だ?」




休みの時は彼にいつも予定を聞かれることが多い。




「体調も良くなってきたので、ブラブラして来ようと思いますがよろしいでしょうか?」




私が答えると彼から「わかった」と返答される。




本当は母のお見舞い行き、産婦人科へ行くつもりだ。




彼には母が植物状態で入院している事は言ってない。



彼も私の事を気にしてないのか聞いてこないので私も何も言ってない。



「今日の雑炊すごく美味しいです。海鮮ですか?」



「はい!奥様は海鮮がお好きなのでホタテの雑炊になってます」と給仕係の使用人がこたえる。



「今日も美味しいですと料理長に伝えて下さい」使用人から分かりましたと返答される。



彼は食事が終わったのか慌ただしく出て行った。



使用人と話していたので、お見送りもできなかった。私がしょげてると思ったのか江原さんが「大丈夫ですよ。奥様!旦那様は奥様の事が大好きですから怒ってらっしゃいませんよ。」笑顔で分かりましたと答える。



周りからは彼が私を溺愛してるように見えてるのかな?



契約関係の私達に愛なんてないのに。。。と悲しい気分になりながら心の中で自問自答する。



でもちょっと位、私の事好きになってるんじゃない?



昨日もあんなに甘々なエッチしてくれたし、私の体気にしていれなかったし、もしかして、、、



いやいや。有桜!現実を見なさい。彼とは体の相性がいいから彼もあんな態度なだけでしょう?



だって志帆にはあんなに優しい態度じゃない?



もしかしたら彼の愛する人が帰ってきたからこの契約結婚も早めに終わるかもしれないよ。



覚悟を決めないといけないなぁ。と心で思いながらかなしくなる。しっかりするんだ!有桜!



「奥様、今日のお出かけはお車をお出しいたしましょうか?」執事の高屋さんが聞いてくる。



「いえいえ。体調も良いので歩いて行きます。」



「奥様。高屋さんの言う通りお車を使用なされたらどうですか?」江原さんにも心配そうに言われた。



だが病院に行くことを知られる訳には行かない。考えたら末に最寄りの駅まで送って貰う事にする。




運転手にお礼をいい車を降りる。



「帰りは家まで直接帰りますので大丈夫です」



「奥さま、ご無理せずにいつでもお申し付け下さい」



「分かりました」




地下鉄の階段を降りていく。



そしてまた反対の出口から出て今度はJRの入口へ向かう。2駅乗り、10分ほど歩いたら病院に着いた。



平日だったこともあり空いていたので、早く診てもらえた。



「有坂有桜さんですね。体調はどうですか?出産はうちでされますか?」医師が聞いてくる。昨日の女医ではなく優しそうな男性の医師だった。



「やっぱり今回は堕ろそうと思います。」



「ご結婚されてとの事ですが、ご主人もこの件はご了承されてるんですか?」



「いいえ。彼には伝えてません。」



「そうですが、堕胎手術をする場合、未婚の方以外はご主人のサインが必要になります。手術はまだ週数が11週なので薬を飲んで頂き、自然に排出する事になります。リスクは低いですが、血が沢山出ることにより、稀に低血圧などになるため、ご主人の同席も必要になりますが来られそうですか?」医者が神妙な顔で私を見てくる。



「主人の同席は難しいかもしれません。」



「そうですか、申請書にはサインする事は出来ますか?」



「主人のサインじゃないとだめでしょうか?」



「ご主人からDVなどを受けてるのですか?その場合でしたらどなたか違う方でも構いません。」



医者は私が旦那から無理やりされて思わぬ妊娠をしたと思ったみたいだ。結婚していて堕胎をする場合はそういう事案が多いからとの事だった。



「違います。思わぬ妊娠ではありましたが決してDVとかではないです。私が育てる事に不安だからです。」



「そうですか。ご主人は妊娠している事もご存知ないとの事ですか?」



「はい。」俯いて答えると。医者はどうしようか?と言うようなため息を1つし、自分では判断出来ないのでと上司を呼んできますといい部屋をでていった。「お待たせしました。」と入ってきたのは昨日の女医だった。



女医は優しくゆっくりと説明してくれた。本来なら旦那のサインがいるが今回は違う人でもいいが、当日は必ず誰か同席者を連れてくること。1人ではだめです。と念をおされた。



「それでは次の手術可能日は来週の火曜日なので、午後から受診してください。」30分前に薬を飲んで頂き手術になります。1時間点滴をし終わったらご帰宅ください。



説明用紙を握りしめ私は診察室を出ていきそのまま母がいる入院病棟へいく。母に今回の事を報告し、手を握りながらベッドに頭を付ける。気がついたら眠っていた。時間は13時を回っていた。妊娠に気がついてなら眠気がすごい。つわりは大丈夫だったため、母にさよならの挨拶をし病院出てすぐのカフェへ入った。



パスタを頼む。そして電話をかける。



「もしもーし。あおちゃんどうしたの?」電話の相手は親友の高崎美海(たかさきみみ)



「みみちゃん。お願いがあるだけど」



「何なに?あおちゃんが珍しいね」



「来週の火曜日に手術に付き添って欲しいだけど」



「いいけど、何の手術?」



「中絶の」と言いかけたときに美海が、はぁー?と驚く。「ええ?妊娠してたの?もちろん有坂社長の子だよね?なんで?有坂社長のことあおちゃん好きじゃん!どうして?」



「彼とは契約結婚だし、それに彼はこの妊娠を望んでないの。志帆さんも帰ってくるし、、、」



「望んでないってどうゆう事?責任とらないって事?!意味わかんないんだけど、一発殴ろうか?」



「美海ちゃん!辞めて。もし妊娠したらどうする?って聞いたのそしたら困るなって言われたの。だから堕ろすの」



「あおちゃんは本当にいいの?」彼を困らせたくないと泣きながらいうと美海はわかったと言った。

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