41♤嬉しい知らせ(episode圭吾)
7歳の時に誘拐された件で俺は父と母から話があると言われて本家に行った。
「父さん何か分かったの?」
「圭吾、水川家で可能性のある子が分かった。」
「誰なの?」母も興味深そうに聞く。
「2人とも驚くなよ。誘拐の後に酷い怪我であの地域付近で入院した水川家の5歳の女の子の名前はあおちゃん」
あおちゃん……有桜と同じ名前だなぁと思った。
「ちなみに水川志帆の異母妹になる。」
「それであおちゃんの母親を調べたら驚いたよ。母親の名前は佐藤花さんだ」
「佐藤花、あお。……さとうあお」
「そうだ。有桜さんが圭吾を助けてくれたあの女の子だ」俺の頭の中の鐘がゴーンとなったような気がした。
俺がホテルで有桜に感じたあの気持ちは運命の人に出会った印だったんだ。だから志帆と付き合ってもときめかなかったのに有桜には触れたくて愛したくて仕方なかったんだと納得した。
「私も有桜ちゃんの事ホテルで会った時に好感を持てた理由が分かったわ」母が言う。
「世間に知らしめましょう。」
「後、有桜さんのお母さんは交通事故にあって植物状態だと言うたな?あの事故に父親が絡んでいるかもしれない。」
「花さんが目を覚ましてくれたらいいんだがな。」
俺の携帯に有桜のお母さんが入院してる病院から電話か入る。
「有坂さん。佐藤花さんが目を覚まされました。」
急いで病院へ向かう。花らベッドで端座位になっていた。
「あなたが有坂圭吾さん?」有桜にそっくりの笑顔で話しかけてきた。
「はい。有桜さんの旦那の圭吾です。」
「1度挨拶に来てくれたわね?」
「え?」
「実は寝てたけど、意識はしっかりあるし、時の流れも分かってるの。今からお話することを調べて欲しいのだけどいいかしら?」
有桜のお母さんから聞いた内容は壮絶だった。自分を交通事故に見せかけて殺そうとした犯人は元夫とその愛人だったのだ。しかも婚姻中に妻の実家の財産を違法に自分の物にしていた。
「実は有桜は子供の時からあなたの事が好きだったの。契約結婚だとしてもあなたと結婚出来て凄く喜んでたわ。でもあなたも有桜の事好きでいてくれてると思って大丈夫かしら?有桜の事幸せにしてやって欲しい。約束してくれる?」
「はい!必ず。絶対に有桜さんを幸せにします。」
「ありがとう。」
「目覚めたばかりです。もう少し休んでください。」
「有桜には私が目覚めた事は言わないで欲しいの」
「なぜですか?」
「私が目覚めたと分かったらあいつらは有桜を傷つけるかもしれないでしょう?完全に奴らの息の根を止めて欲しいの。ごめんなさいね。こんなことお願いして」
「分かりました。」
こうして、歓迎会に望んだ。有桜とお義母さんの無念を晴らすために。そして俺を救ったのは本当は有桜だと皆に知らしたかったからだ。
水川志帆一家が住んでいた家は元の持ち主の有桜のお母さんの元に帰っていった。他の不動産や会社も無事戻っていった。
有桜は泣きながら俺にありがとうといった。
これからも有桜の笑顔は俺が守っていくよ。
俺の運命の人。
大好きな人
一生愛してるよ。
歓迎会でから数週間後、俺はあるカフェで水川志帆と会っている。父親と母親が殺人未遂で捕まり家から出ていかないと行けなくなり今は母親の身内のところに身を寄せているらしい。
「圭吾、ごめんなさい。あなたを騙すつもりはなかったの」
「そうか?でも自分が助けたかのように言ってたじゃないか。」
「それは……あなたが会いに来た日に一目惚れして」
「一目惚れしたとして。それでもなり変わる事は正しい事なのか?あんなに俺の為に傷ついた5歳の女の子、しかも自分の妹に悪いともこれっぽっちも思わなかったんだな?」
「それは……でもあなたも私の事好きになってくれてたじゃない?あれは恩人だからじゃなく、私を好きになってくれたんじゃないの?」
「初めは好きかと思ったがあの時の違和感は嘘じゃなかった。君の事は初めから好きじゃなかったんだ、俺が好きになったの昔も今も有桜だけだ。有桜だけは誰にも渡したくないし、俺だけを見て欲しいと思う。でも君に関してはそんな事考えた事もない、それが答えなんだと思う。」
「そんなぁ。嘘だと言ってよ!!圭吾」
「嘘ではない。君も俺の事は諦めてくれ。後、連絡もしないで欲しい。」
「けいごー!!お願い。私を捨てないでよ。」
俺は叫ぶ水川志帆を無視し、カフェを後にする。電話がなる表示をみると有桜だった。自然と俺の口角があがる。
「どうしたの?有桜」
「あのね。今から会える?」
「うん?どうしたの?今日は百瀬さんと会うって言ってなかった?」
「圭吾君に会いたくて……だめ?」
「だめじゃないよ。何処にいるの?」場所を聞いてすぐに向かう。可愛らしいカフェの中に有桜がいた。
桃色に染まった頬、俺を見て、笑顔で俺に手を振る。可愛い♡可愛すぎて死にそう。
「圭吾くん。早く座って!」
「うん。どうしたの?」
「実は……先に注文しょっか?」
「分かった。」別に先でも良かったのに注文してから料理が来るまでにこにこ俺の顔を見ている。
「どうしたの?」と聞くとまた笑顔で
「本当にかっこいい。好き。顔も性格も全部大好き」と可愛い顔で言う。俺より有桜の方が顔も性格もいいだろ?って思う。他の人が自分になり変わってても怒ったりせずにひたむきに生きてた有桜の方が凄いよ。って俺は思う。俺なら同じように出来ないと思う。
「有桜は本当にいい子だよね。」
「ええ?そんなことないよ。」
「俺なら直接俺が助けたのにって言ってしまう。」
「あの時は……辛かったけど、契約でも圭吾くんのお嫁さんになれた時点で幸せだったの。エツチも凄く大事にしてくれてたし」
「そっか。俺の初恋は有桜だったんだよ。水川には有桜みたいな感情は今思えばなかったから」
「そっかぁ。でもいいの!志帆さんと付き合ってた圭吾くんがあったから今の圭吾くんがあるんだし……」
「それよりどうしたの?話があるんじゃないの?」
「実は……」目がおよいでいる。
「あ……」あおと言おうと思ったら被せ気味で言う。
「圭吾くんは、初めての子は男の子、女の子どちらがいい?」
「え?」
「赤ちゃんが出来たの。」涙が出てきた。1人目の子が流産してしまって悲しかったけど、また出来て俺は思わず泣いてしまった。
「え??圭吾くん。泣かないで」
「ありがとう。有桜。これからもっと幸せにするよ」
「約束よ?パパ」
「うん!」
チュっとキスしてくれておでこをくっつけて言う。
「私も圭吾くんとこの子を幸せにするからね。」ありがとう有桜。大好きだよ。これからも3人で幸せになろう。




