第五十九話:管理者の復帰! 新たな召喚、水棲の守護者たち!
激闘の翌朝、館に突如現れた巨大プール!
獣たちのバスタイムを守るため、総力戦で建設された驚きの施設とは!?
そして管理者レベルが上がった奏多は、水棲動物の召喚を決意する。
新たな仲間との出会いが、今始まる!
柔らかな朝の光が差し込む寝室で、俺は意識を覚醒させた。心地よい安らぎが全身を包んでいる……が、胸元に感じる異常な重さに息が詰まりそうになる。
「うーん……なんか胸が重たい……ん!?」
目を開けると、そこには黄金の毛並みを揺らすレオが舌を出してパンティングし、その脇で器用に丸まったミケが満足げに喉を鳴らしていた。そして何より、俺の腕の中で赤面しながら寝息を立てていたルミナが、ガバッと飛び起きた。
「ご、ごめんなさい!! 私ったら……アレ? ……もう!! レオにミケ!? 奏多様の回復を邪魔してどうするの!」
ルミナは慌てて二匹をどかそうとするが、ゴールデンレトリバーのレオは三毛猫のミケよりも遥かに重く、二人で押し問答を繰り広げている。そんな騒がしい日常に、俺は思わず苦笑してしまった。
「二人とも、ありがとう。……おかげで、随分と体力が戻った気がするよ」
その時、窓の外から「ドォォォォォン!」という地響きのような音が聞こえてきた。驚いて窓から外を覗くと、いつもの庭のさらに奥、広大な敷地を利用して、巨大な構造物が完成していた。
なんと、そこには見たこともないほど広大な「プール」が掘られていたのだ。俺はレオとミケを引き連れ、ルミナと共に慌てて庭へと駆けつけた。
現場では、泥だらけになったエリスとヴィオラが、肩で息をしながら立ち尽くしている。
「話を聞かせてくれ、これは一体どういうことだ?」
事の顛末は、昨日俺が深い眠りについている間の出来事だった。
昨日、エリスがヴィオラを説教していた最中、戦いを終えたキングやグリズ、オオカミやゴリラたちが館へと戻ってきた。彼らは全身泥だらけで、そのまま館のバスルームへ突入しようとしたのだ。
「とーにーかーく!!」とエリスが叫んだ。「私と貴殿の二人でこの館へ来た以上、魔物研究家として真面目に仕事しろ!! 謹慎中でも書類をまとめるくらいできるだろうが!!」
しかし、ヴィオラの執念はエリスの正論を上回った。「何言ってるのよ!! まだまだ観測データが足りないわよ!!」
その時、キングたちがバスルームの扉を破壊しかけたのを見て、二人は顔を見合わせた。「これはもう、専用の巨大バスを作るしかないわね!」「……はぁ。仕方ない、館の修繕費を浮かすためだ。やるぞ!」
こうして決断が下され、朝から大プロジェクトが始まったというわけだ。アイギスが持ち前の怪力で土を掘り上げ、サバイバル・クラフトスキルを持つヴィオラが構造を設計。光の精霊マーリドが新鮮な水を満たし、ハルがその熱で土壌を焼き固めて強度を高めた。
さらには、小さな住人たちも大活躍していた。ハムスターのハムが穴を掘り、ウサギのラビが土を運び、モグラのモグが配管を通し、ミツバチのビーたちが細部の装飾を手伝っていたのだ。
「いつの間にこんな規模のものを……」
「なんで私まで……」とエリスが頭を抱える。
「仕方ないわよ! 相棒たちが清潔でいられないと、研究対象として困るもの!」とヴィオラは胸を張った。
俺は完成したばかりの広大な水辺を見つめ、ある決意を固めた。
「……そうだ。レベルが上がり、召喚枠が拡張された今、このプールを活かさない手はないな。試しに……『新しい相棒』を召喚してみようか?」
俺の言葉に、ルミナ、エリス、ヴィオラが目を輝かせてこちらを向く。「新たな召喚……ですか?」
俺は意識を深く沈め、管理者コンソールへとアクセスした。淡水や海水の生物、例えばイルカやアシカ、あるいはタコやカワウソといった水棲生物たち。彼らがこの館の守護者として加われば、聖域の防衛力はさらに盤石になるはずだ。
「よし、まずは……この広大な水域に馴染む、彼らを呼んでみよう」
俺は両手を広げ、魔力を解放した。プールの水面が青白く発光し、異世界との門が開かれようとしていた。
第五十九話、いかがでしたでしょうか。
館の住人たちの連携、微笑ましいですね。次回はいよいよ新キャラ登場! どんな水棲動物が召喚されるのか、お楽しみに!
次回:
「水中の守護者たち! 初めての召喚と、波間に踊る影」
お楽しみに!




