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第二十六話:進化の予兆! 芽生える力と、未知なる迷宮

王国騎士団の影に怯える暇もなく、館に新たな変動が!

ドラゴンのハルが「成長の脱皮」を迎え、さらにミツバチたちが新たなダンジョンの発見を告げる。

王国への備えを急ぐ奏多に、次々と突きつけられる過酷な課題!

館の管理者・奏多の冒険は、さらなる深淵へと足を踏み入れる!

その日の夜、館の広間には、ハトたちが持ち帰った映像を映し出す魔道具の青白い光だけが静かに揺らめいていた。

俺はルミナに、ハトが空から捉えた映像を共有した。

「ルミナ、ハトが森の向こうに王国を見つけた。『エリュシオン王国』だそうだ。あの騎士団も、その王国の直属部隊らしい」

ルミナは魔道具のレンズを覗き込み、険しい表情で映像を見つめた。

「エリュシオン……。彼らが精鋭の騎士団を差し向けたということは、やはりアレンさんの報告が、王国の中枢にまで届いてしまったのですね」

無理もないことだった。冒険者一人が嘘をつくならまだしも、集落そのものが消滅したという事実は、もはや隠しようがない。王国にとって、森の境界に現れた「未知の力」は、得体の知れない脅威以外の何物でもないのだ。

俺は暖炉のパチパチと爆ぜる音を聞きながら、溜息を一つ吐いた。

「アレンにとっては、俺の相棒たちは見たこともない『正体不明の魔獣』だからな。だが、奴らは帝国軍の先導隊100人をレオやビーたちだけで壊滅させた強さを秘めている。……もしも騎士団がこの館の存在に気づいて本格的に介入してきたら? 俺たちは、また蹂躙することになってしまう」

召喚する動物たちは、現世ではペットや家畜に過ぎない。しかし、この世界ではその「身近さ」と「異質さ」がバグのような圧倒的な力を生んでいる。今の俺たちに必要なのは、単なる戦力ではない。王国と対話し、あるいは彼らを抑止するための、新たな可能性だ。

「今の召喚枠……レベル20になれば『ジャングル&フォレストアニマル』が解放される。クマやオオカミといった、より強力な『森の住人』が手に入るはずだ。今の俺たちには、偵察だけじゃなく、防衛と抑止力になる相棒が必要かもしれない」

俺が次の戦略を練っていると、ふと、広間の空気がざわついた。レオやミケ、そしてクロまでもが、一斉に部屋の隅で丸くなっているハルの姿を見つめている。

ハルの様子が、確かにおかしい。

幼いドラゴンの全身から、パチパチと静電気のような火花が散り、その体表がまるで乾いた樹皮のように硬質化し始めていた。

マーリドが光の中から姿を現し、厳かに告げた。

『始まったか……。これはバハムートを始めとした、高位ドラゴン系魔物に共通する「成長の脱皮」だ。自らの殻を破り、内なる魔力を爆発的に高める儀式だな』

「脱皮……? じゃあ、今のハルは無防備なのか?」

『いや、むしろその逆だ。殻が破れた瞬間、奴の魔力は倍加する。……奏多、親のいない奴にとって、唯一の師はお前だ。脱皮が終われば、奴にも本格的な戦い方を教えなければならん。さもなくば、その有り余る力が自分自身を焼き尽くすことになるだろう』

ドラゴンの教育――重い課題がのしかかる。

しかし、その緊張感を打ち破るかのように、今度はミツバチのビーたちが、広間の中央で複雑なステップを踏み始めた。

彼らの「ダンス」だ。蜜源の場所を仲間に伝えるための動きが、今日はやけに激しく、慌ただしい。

「おい、ビーたち……これは……?」

ダンスを見た瞬間、レオたちが興奮したように吠え、クロが床を蹄で激しく叩いた。

どうやら、彼らがまたしても森の奥深くで「未知のダンジョン」の入り口を見つけてきたらしい。

「このタイミングでダンジョンかよ!?」

ハルの成長という変化と、新たに発見された未知の迷宮。

そして迫りくる王国の騎士団の足音。

館を取り巻く状況が、音を立てて激変していく。俺は腰を上げ、相棒たちを率いて、再び森の闇へと踏み出す決意を固めた。

第二十六話、いかがでしたでしょうか。

ハルの成長とダンジョン攻略が重なるという、プレイヤーなら一番忙しいタイミング(笑)ですね。

次回は、ダンジョン探索と、成長したハルの初陣になるのでしょうか? ぜひお楽しみに!

次回:

「ダンジョンの奥底へ! 脱皮を終えたハルと、眠る遺跡の秘密」

お楽しみに!

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