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第百四十四話:聖域防衛戦! アルト、仲間と共に魔王軍幹部を打ち倒せ!

穏やかな旅立ちの朝は、血塗られた殺気によって引き裂かれた。

聖域の門の前に現れた黒炎の男、魔王軍幹部『煉獄の破壊者』バルバドス。彼が身に纏う瘴気は、一歩踏み出すごとに大地を枯らし、命の息吹を食い尽くしていく。

アルトたちは、いまや単なる勇者のパーティーではない。聖域で動物たちと絆を育み、魂を研ぎ澄ませた「守護者」としての覚醒の刻が訪れた。バルバドスの傲慢な挑戦に対し、アルト、リナ、ミア、そして管理人である風間奏多が、聖域を守り抜くために立ち上がる。

「すまんな、名乗り忘れた。俺は魔王軍幹部……『煉獄の破壊者』バルバドスだ」

黒炎を纏う男は、肩をすくめて嘲笑った。その瞳には、血の飢えと残虐な愉悦が宿っている。

「まさかこんな田舎の古びた館に、目的の勇者が揃っているとはな。運がいいのか悪いのか……にしても、なんだこりゃ!? この建物は一体何だ? しかも、見たこともないような魔獣どもがウジャウジャと……俺の食い物にしてやるよ」

バルバドスは舐めるように聖域を見渡した。彼にとって、ここはただの踏み荒らすべき庭に過ぎない。

俺は前に出た。動物たちの盾となるように、毅然とバルバドスを睨みつける。

「警告しておく! お前にとっての未知の魔獣……それは俺にとっては大切な家族だ。その強さを甘く見るな。コイツらは、かつてここを襲った『骸の侵食者』ヴォルグ・ザードや『魔将』ゼノス・カルナを蹂躙し、恐怖を教え込んだ強者たちだ。魔王軍幹部など、彼らにとってはただの獲物に過ぎんぞ!」

「フッ、笑わせるな」

バルバドスは漆黒の魔剣を抜いた。その切っ先から放たれる圧倒的な熱波だけで、周囲の草花が一瞬にして灰と化し、煙が渦巻く。

「ヴォルグやゼノスの敗北は、単にアイツらが油断しただけだ。俺はそんな魔獣ごときに膝を屈するような雑魚じゃねぇ。俺の炎は、魂まで焼き尽くす……!」

アルトは静かに愛剣を抜き、バルバドスを真っ直ぐに見据えた。

「……アレは僕が引き受けます。どの程度の強さか知りませんが、この聖域の動物たち、そして風間さんたちに指一本触れさせない」

俺はアルトの背中に手を置き、力強く頷いた。

「アルト、気持ちは嬉しいが……一人で抱え込むな。これは俺たちの家を守る戦いだ。俺も、マーリドも、この聖域の全霊で戦うぞ!」

「風間さん……ありがとうございます! 行きます!」

アルトの言葉が終わるか終わらないかのうちに、バルバドスが加速した。その速度は音速を超え、大地を抉りながらアルトの首筋へと魔剣を振るう。

「リナ、ミア、連携を!」

「了解!」

リナが杖を地面に突き刺すと、聖域の土壌から無数の岩の棘が突き出し、バルバドスの突撃を阻む。ミアが空中で聖印を掲げ、アルトに加護の光を纏わせる。

「加護・聖域の守護!」

バルバドスはそれを笑い飛ばすように、岩の棘を炎で爆破しながら突っ込んできた。

「遅い! そんな子供だましで俺を止められると思っているのか!」

魔剣から放たれた『煉獄の火柱』が、聖域を真っ二つに引き裂こうと轟音を上げて迫る。その時、パオが巨体を揺らしながら果敢に前に出た。パオの長い鼻が空を叩き、強大な風の結界を発生させて、迫り来る業火を鮮やかに弾き飛ばす。

それを見たバルバドスは、初めて目を細めた。

「ほう? あの長い触手みたいな奴を持つ魔獣はなんなのか知らねーが……小癪な真似を! まあいい、まずは先に勇者からだ!」

「パオ、ありがとう! ……今だ、エンシェントグリフォン!」

アルトが地を蹴った。黄金の闘気がアルトの剣を包み込む。魔王軍幹部バルバドスの魔炎と、アルトの絆の閃光。聖域の存亡を賭けた、激闘の火蓋が切って落とされた。

第百四十四話、いかがでしたでしょうか。

パオの活躍により、魔王軍幹部の攻撃を凌いだアルトたち。聖域の守護者としての矜持が、今、バルバドスの傲慢な炎を迎え撃ちます!

次回予告:

「魂の共鳴! アルト、バルバドスの煉獄を打ち砕き、聖域の守護者となれ!」

お楽しみに!

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