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まぁお約束の


 「はーい、それじゃぁこれから作戦会議をはっじめとぅあいと思いまーす。」



 「わーいどんどんぱふぱふー。」



 「なんで一番最後に起きてきたやつがこうも偉そうにふざけてんだよ・・・。」


 「お前さぁ〜、巫山戯るぐらい漢字使えよなぁ〜。」


 「いやどんなところに突っ込んでんだよお前は!!というか何で分かるん!?」


 「さぁ?」


 宿屋の一室に集まった一行。本日もボケ二人に振り回される者達の叫び声が大きくこだまする。


 さて、すでにアルファード共和国へ入国は済ませており、ここは宿泊している宿屋の章太郎達の部屋である。

 ここに来るまでのことを語っても良いのかもしれないが、生憎とせいぜい道中山賊の一団体を塵しにしたぐらいしか出来事はないのだ。あとは突筆するまでもないことばかりで、入国だっていつもデジャブにしかならないし、やはり毎度毎度そこまで話していてはキリがないので割愛させていただく。


 とりあえず今大事なのはこれからどう動くか、でありそれを今から総勢十三人で話し合わなければならないのだ。


 「まぁ少し真面目になるか。じゃぁ深山くんや、この状況で一番最初に行わなければならないことはなんだと思うかね。」


 「・・・情報収集か?」


 「exactry 、してその心は?」


 「今王室内で何が起きてるかも知らないし、内部構造も把握しなきゃいけないからか?」


 と、思いついた理由を挙げていった章太郎だったが、お気に召さなかったのか響の表情は硬いものだった。


 「30点だな。間違っちゃいないがそれよりもっと大事な事があるだろう?」


 「!あれかな。ソロモンちゃんが今街中を出歩いて大丈夫なのかとか、そういったところとかい?」


 そう閃いたように口にするのはもちろん章太郎ではなくてソロモンの方に顔を向けたいおりであり、またその答えは正しいようで響もうんうんと首を縦に降っている。


 「そう、それだ。他にもこの国の諸事情ってのは調べておいたほうがいい。それに欲をいえば現地での協力者も欲しいな。あとは単純に俺らの用事絡みもあるが。」


 言われて成る程と、頭の上に電球を浮かべる残りの章太郎陣営。そういえばここに来る時はすでに夜の暗がりの中だったし、そもソロモンはフードで顔を隠していたこともあって事なくこの宿屋までこれたがしかし、まぁ明るい昼間ではそうはいかないし、昨夜の運が良かっただけで例え視認し難くとも手配されていればさすがに街中を歩くのはまずいだろう。


 「それじゃぁ彼女のはここに残ってもらって俺らはこの情報収集しの街に出ればいいわけだな。」


 「ど阿呆。青木、お前の頭は帽子を飾るだけの台座なのか?それとも実は中身カスタードクリームか何かか?」


 「今さらっとクリーム◯ンマンディスったよね。」


 多分そんなことはない・・・と思いたい。


 「宿にソロモン一人だけ置いておいて、この場所に奇襲に来たらどうする。それに大勢で出てったら目立つだろーが。」


 という事で早速宿に残る組と外に出て聞き込みをする組に分かれる。行きたいやつと残りたいやつで分けるのが一番平和的だろうが、そんなことをしていては色々と偏ってまずいことになるので響がスパッと一人で決めることになった。


 「とりあえず六人だ、少数で動くならそんぐらいがいい。まず深山は確定。お前がいなきゃ意味がないからな。」


 「おう、流石にな。わかってるって。」


 「次に俺、まぁこっちの用事もあるし俺が行くのがベストだろう。んであとは辿とソフィア。悪いがリコリス達には用心棒として残ってもらう。一人いれば十分だとは思うが、まぁかといって居過ぎて困るってこともねぇだろうし。」


 それに三人では容姿ゆえに目立ちすぎるというのもあるだろう。もちろん辿りやソフィアが目劣りする、というわけではない。ただ三人がちょいとばかし派手で明るい感じで眉目秀麗なのがいけない。

 その点、辿りは黙っていれば、黙っていればお淑やかで落ち着いた大和撫子な京美人だし、雰囲気暗いソフィアは目立ちにくい。


 「ま、いいですわ。あなたと一緒に外のでても疲れるだけですもの。」


 「そうだな、お前はうるさくて目立つからってのもあるな。逆にパイフェンはソロモンも一緒に居やすいだろうってのがデカイが。」


 「棚上げして猿が何か喚いてますわ。あー、いやですわ全く。鳴き声が耳障りで不愉快ですこと。」


 「テメェ舐めた口聞いてっと声帯引っこ抜いて烏の餌にでもしてやんぞコラ。それとも首ごと引っこ抜いて欲しいのか?ならしてやるからさっさと上向けやハダカデバネズミ。」


 「ハァ!?誰がハダカデバネズミですの!どこが?どの辺が!?」


 「髪の色とかー?つか地味に素が出てんじゃん。マジウケんだけど。詰めが甘い、流石リコリス詰めが甘い。素面でジャンキーなお嬢様は格が違うね。俺じゃ真似できねぇわ。まぁ、そもそも?したいとも、思わねぇけどなぁ!」


 「ブッ殺す!!」


 口調が変わるほど怒り心頭、赤く忿怒に染まったリコリスが近くにあったベットを鈍器として振りかかざす。別に響からしたら高々木製のちょっと大きな物体がぶつかったところで微々たるものにも満たないほどの出来事だが、まずここは借宿だし、その備品を壊すのは常識的に考えてもまずいし、それに下手したら壁床も悲惨なことになるので優しく足の一本をを片手でキャッチ。

 しかし二人とも尋常じゃない力を持ち合わせているので、ベットは今にも粉々に砕け散りそうだった。というかただの木製品のくせによくもっているな。


 「おいお前らここあれだからな?俺が借りてる部屋だからな?マジでやめろよほんとお願いだから自重してくれよなぁ!?」


 「あ゛?「は?」」


 単純に寝床が壊れるのもやだしそもそも借りてるものということもあり、部屋の借主である章太郎がそれはもう必死に2人を止めようとする。最初の一声こそドスの効いたものだったが、この2人間に人が入ると冷静さを少しばかりは取り戻すのかしょうがなさそうに手にしたものを解放。まぁそれでも相変わらずの触れ爆状態なのだが。


 「ったくしゃーねぇなぁ。離すからおろせド腐れピンキー。」


 「それが人にものを頼む態度ですの?媚び諂いながら無様に傅くのが礼儀というものですわよ傍迷惑な公害猿さん?」


 「はっ、これだから頭の中が春擬◯のやつは。表でるぞって意味もわかんねーとかその残念な脳内にいっそ泣けてくるわ。別に毛ほども興味もねーけど。」


 「せいぜい今のうち存分粋がることですわね。実際は3秒で潰して三時間は痛めつけるだけになりますもの可哀想に。」


 「できもしないくせして粋がんなよ年中発情期かでマ◯メロヤロウが。」


 そう共にものすごい形相でメンチを切りながら小競り合いドアを開けて外へと向かっていく。それに半ば呆れたごとく頭を悩ませて居たその他ピーポーたちは、そういえば一体なんの話の途中だったかを思い出して慌てて引き止める。


 「ちょ、霧村後のやつは・・・。」


 「あ゛ぁ?っち、戻るまでに三人決めとけ、以上。」


 そう言い残して勢いよくドアを閉めて完全の出て行ってしまう二人。まだ二人の言い争う声が聞こえてくるのだが他の宿泊客にいたく迷惑この上ない。


 「・・・・・・行ってしまいましたね、霧村君たち。」


 「・・・あ、あぁ。」


 「・・・というかなんでマ◯メロ?」


 「まぁ、嫌われとるからなぁ、あの畜生。それにウサギやし言うてた年中発情期とかけたんとちゃうんかなぁ?」


 喧嘩するためにわざわざマジで外に出ていくという前代未聞の光景に呆れながら皆口々に色々と言葉をこぼしていた。

 最初の方はこの世界一無意味で糞くだらない不毛な言い争いに戸惑って居た面々も、日常茶飯事どころか酷い時は半刻ごとに目にしていればこうもなれるというもの。ルールーに至っては子供同士の喧嘩を温かい目で見守るおばあちゃんみたいな表情をしているから全くなれというものは怖いなと感じてしまう。


 ともあれ、結局小一時間ほどしてようやく戻ってきた二人はボロボロで、腕はへんな方向に曲がってるは五臓六腑は潰れてるは片足なかったりとまぁおおよそ大惨事どころの騒ぎですまないレベルの満身創痍状態。それを見た一同は当然驚愕(呆れ半分)、むしろよくこの状況でここまで戻って来て騒ぎにならなかったなだとか、これ外大丈夫だよなとかそんな疑問を抱えつつも大至急二人に回復薬を飲ませ(というかなぜ飲んでから帰ってこなかったのだろうか?)て互いにちょっと話して椅子に座らせた。


 「あー、クッソ。これから出かけるってのに体痛ぇし疲れるしマジ最悪だわ。」


 「誰のせいだか」


 「お前のせいだが?」


 「は?」


 「あ゛?」


 「何でそうお前らは息を吐くように言い争うんだよ・・・。」


 まぁ理由は簡単だ。バカだからである。それも大がつく程の。でなければ覚えたての英単語レベルでこう頻繁になりはしない。


 「あ、そういや決まったのか?というか決まったよな流石にこんだけ時間空いてたわけだし。決まってなかったら何やってたんんだ頭沸いてんじゃねぇのって話になるぞ。」


 「ほんと何様だよお前・・・。」


 「皆んなの響様だが?」


 「なんか予想の斜め上すぎる返答・・・。どういうヒエラルキーになってるの?」


 「上から俺大なりその他一般ピープル大なり畜生大なり虫大なり×生ゴミ大なり×10リコリス大なり害虫だな。」


 ツッコミどころ満載だが、それでもまだ害虫よりランクが上なのは彼なりの優しさなのかもしれない。それでも小さじ一杯分んもないのが悲しいところだ。


 「ッチ!」


 「あ?おいおいお前さん舌打ちとか品がねぇなぁ全く。もっと気品ってもんを持って生活しろや。」


 今この場にいる全員が同じことを綺麗に同じタイミングで思った。お前がいうかと。どうやらこの阿呆の特技として自分のことを高い高い棚にあげるということを特筆するべきなようである。

 流石にヒエラルキー云々はネタだとわかるがこれはどうも本心で言っているような気がしてならない。もしくは自分には品がないと開き直っているのかもしれないが彼の性格上それはないと思う。・・・どちらにせよロクなもんじゃないな。


 結局残りにアリスと連太郎を加えて、さらに一時間ほどしてからようやっと宿を出れたのだが、どれだけ無駄な時間過ごしてんだお前らと口を揃えて言わずには居られないし、多分出先でも何かしら面倒ごとになるんだろうなぁと、きっと鬼が聞いても笑わない先のことに一周回っていっそ期待すら覚えるのであった。

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