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やらかしました。

 次の日、日もそこそこ空に上ったころ、響たちは待ち合わせの場所に到達し、パイフェンと合流した。

初めて会ったときは暗い顔をし、警戒心むき出しだったパイフェンだったが昨日一日一緒にいたこともあり、前回あった時よりも幾分かその顔は明るいものだった。


「おはようございます、お二人とも。」


「おう、おはようさん。」


「 おはようございます、ですわね。」


 朝の挨拶のを交わし、今日の予定を話し合い、まず最初に行く店も決まったところで一行は目的地に向かって歩きだしていく。


 さて、それから二時間ほどたって、ある程度の買い物を終えたところで、区切りもいいことなので響は予定道り昨日の話を当の本人であるパイフェンに聞くことにした。


「なぁ、パイフェン、聞いていいか?」


「はい、なんでしょうか?」

  

 無論昨日の宿屋での一件を知らない彼女は、何の警戒もすることなく質問してきた響に気軽に答える。


「あぁ、少しお前のご先祖様について聞きたいんだが・・・・・・」


 ご先祖様、という言葉が聞こえた瞬間、パイフェンの顔が暗くなる。恐れていたことが起きてしまった、あぁ、やっぱりこうなるのかとといったよ言うな、そのショックはかなり大きいものがよくわかるものだった。


 まぁ、これはまったくと言っていいほどデリカシーを考えなかった響が悪いだろう。ついこの間までずかずか踏み込むのは止そうといっていたのに、いざ自分のことが絡まるとこれだ。

 まぁ、早く真相が知りたいという気持ちもわからなくはないが、もう少しオブラートに包んでもよかっただろうに。


「そう、ですか・・・・・・。そう、ですよね。そんな都合のいいことがあるはずありえませんよね・・・・・・。」


 さすがの響も彼女のしゃべり方と表情を見て、「やべぇ、これやらかしたパティーンじゃね?」と焦っていた。とはいえ時すでに遅し。言ってしまったものを取り消せるはずもなく、気まずい雰囲気は続いてしまう。


「・・・・・・やっぱり、きみわるいですよね。気にしないでください、不快な気分を与えないように私はここで、お暇させていただきますので。もちろんお題はざ全額お返します。」


 そう言って響に報酬として受け取った金貨5枚をに握らせ、脱兎のごとく人ごみの中へと消えて行ってしまう。


「あ、おいちょ、まてよ!」


 某イケメン風に呼び止めようとするも、残念ながら届かなかったらしく、響たち二人は完全に

パイフェンのことを見失ってしまった。


「あーあ、やらかしましたわね。どうしますの?」


「はぁ、やらかしたなぁ。とりあえず宿屋に戻るぞ。荷物とってこなきゃならない。」


 そう言って宿屋「坂の木亭」へと走っていった。


 

                    ♢


「悪いな、おかみさん。予定変更だ。俺ら今から出てくから部屋かたずけていいぞ!お題は・・・・・・めんどくさいからそのままでいいや。


 「坂の木亭」の扉を勢いよく開けて、響の口から第一声に放たれた言葉がそれだった。

 その後、リコリスが部屋に荷物を取りに行き、響が下で、手続きをするという流れで事が進んでいく。


「おかみさん、あんたに聞くのはどうかと思うが一応聞いておく。パイフェンの家がどこにあるか知らないか?嫌われてるんだった、みんなしってるんだろう ?}


「あんたたち、行くのかい?」


嫌われているのであれ、近寄りたくはないのでみな場所を知ってるはずだという、ちょっとした逆転の発想で行ってみたもののどうやら、当たったようだった。


 「あぁ、今すぐ教えてくれ。」


「・・・・・・・あたしから聞いたって言わないでおくれよ。それと、もう今後一切私にかかわらないでおくれ。」


 もううんざりだ、とでもいうようにいやな顔をしてそう答えるおかみさん。嫌われているのはわかるが、ここまで徹底しているのは驚きを隠せない。

 おかみさんの態度を見て、こいつらマジで・・・・・・!!とやらかした自分に対してと、あまりにも徹底した態度の村人たちへとヘイトがたまってイライラが限界突破しそうだったが、今はそんなことしている場合じゃないとどうにか怒りを鎮める。


「・・・・・・わかった。別にもうここに戻ってくることはないし、この一軒が終わったら村でテクから気にすんな。それより早く。」


「・・・・・・ここに場所を書いておいたから、さっさと行きな。」


 おかみさんがちょうど響に簡易的な地図を渡したとき、二階の部屋からリコリスが、荷造りを終えて降りてきた。素晴らしいほどのナイスタイミングだ。


「よし、いいタイミングだ。行くぞリコリス!!」


「わかりましたわ、響さん!!」


 そのまま、「坂の木亭」を飛び出してもらった地図を頼りに、パイフェンの家へと走っていく。

 見慣れない二人が道を全力疾走しているのをみて、周りの村人はぎょっと驚いている。中には、そういえばあの二人あの娘と一緒にいたような・・・・・と、勘のいい輩もいたが、二人とも気にすることもなく、通りをばs気宇そうしていく。


「そういえば、どうして宿にどって荷物を取りに行きましたの?道を聞くのはわかりますが・・・・・・。」


 走りながらリコリスがそう聞いてくる。まぁ確かに言われてみればそのまま追いかけた方がよかっただろうし、わざわざ部屋引き払う必要はなかっただろう。


「多分今日戻れない気がしたんだ。それにここまで派手に行動してるんだからことが終わった後に行くのはまずいだろ。まぁ最悪あいつの家に泊めてもらえばいいしな。」


 なぜあぽもとっていないのに泊めてもらえると思っているのだろうかこの男は。ただまぁ、終わった後にも出るのが気まずいというのはわからなくもないが。


 「確かに、嫌な予感がしますわね。彼女が同行というよりも何かもっと大きくてヤバイことが起きる気がしてなりませんわ。」


 どうやら、二人して謎の胸騒ぎを覚えているらしい。自分だけでなく、相手も同じく何かを感じていることを確認して、自然と二人のスピードも上がっていく。もちろん本当に全速力で走ればば、化物ステータスの二人にとって一分とかからない距離だが、ここまで目立ている今、そんなこともできない。とはいえ何か忘れている気がしないでもない気がする・・・・・・。


 さて、二人が走り出してから、約7分ほど。パイフェンが走り去ってから15分ほど、響たちは教えられたパイフェンの家へとたどり着いた。


 「ここが、彼女の家なのですね。でも、なんというか・・・・・・。」


 「あぁ、寂しいな。周りには家どころか人が来るようなものは何もないし、家全体の雰囲気も暗いな。」


 響の言った通り、彼女の家の周り数百メートルには家一軒どころか道一つもあらず、家の天井が低いため、樹木の影になっており、近くに小さな池があるため湿気が多く、暗く嫌な雰囲気が漂っている。怪しいまではいかなくとも、あまり近寄りがたいものだった。とはいっても、こんな辺境に人が来るとは思わないが・・・・・・。


 「取り合えず中に入るぞ。こんなところで突っ立ってても時間の無駄だからな。」


 「そうですわね。でも、さすがにノックの一つはしてくださいよ?」


 「大丈夫だって。そんなラブコメラノベ主人公みたいなマネしないっての。」


  そう言いながら、扉をノックして、「お~い、パイフェン。いるかぁ~?」と家の中に向かって声をかける。数秒まつも返事は来ず、もう一度ノックをして声をかけるものの、やはり返事は来なかった。


 「返事がありませんわね?いないのでしょうか?」


 「まぁ、一応ノックも声掛けもしたことだし、入っちゃってもいいだろ。鍵は・・・・・・よっと。」


 ドアノブを回して鍵の有無を確認し、かかっていることがわかるとそのまま足を上げてヤクザキックで扉を蹴飛ばして破壊する響さん。

 それを見てリコリスは額に手を抱えてため息をついている。


 「いや、何やってますの?仮にも人の家ですわよ?」


 「大丈夫、大丈夫。あとでちゃんと直しておくから。おーい、邪魔するぞー。」


 そう言いながら家の中に入っていく。元居た世界なら器物破損と不法侵入でお縄にかかる所業だが、本人は罪悪感のひとかけらもないらしく、ズカズカと中を探索していく。いつかもとの世界に戻ったときに刑務所行きになりそうで不安だ。


 「いねぇなぁ。」

 

 「そうですわね・・・・・・ってあなた何やってますの!?箪笥の中に老いるわけないじゃないですか!!しかもそこ下着用ですわよ!?レディの下着あさって最低ですわ!!」


 「何を人聞きの悪いことを!!俺があさっているのは下着じゃねぇ!!金目のもんだ!!」


 「どちらにせよ最低なことに変わりありませんわ!!」


 もちろん冗談なので誤解しないように。

 ボケて期限もよくなった響は、タンスの中からブラジャーを一枚取り出し、「しっかしデケェなぁ。」

と感想を漏らしながらまじまじと観察している。


 「いや、やっぱりそういうことじゃありませんの。」


 「あのなぁ、適当に開けた箪笥の中に女性もののしかも美少女の下着が入ってたらどんな男であれ反応するっての。むしろ反応しない穂が怖いわ。」


 そう言いながら手に取ったブラジャーを箪笥の中に戻す響。

 言いたいことはわかるし、全くもってその通りだと自信をもっていえよう。

 とはいえ、女、かつ事件によってそういうことに忌避感を持っているリコリスには理解できないらしく、自分の体を抱きしめ、少し体を引いてけげんな面持ちをする。


 「・・・・・・あなた、寝ているときに変なことしてないですわよね?」


 ムカッ!!

 そのあまりにもなリコリスの言いがかりに、額に怒りマークを浮かべる響。

 そしてそのまま何かいいかいしてやろうとつい口が滑ってしまう。


 「あぁ?誰がお前みたいな地雷増しましな中二病のクソアマなんかに欲情するかボケ。知ってるか?寝言は寝て言うもんだぞ?」


 怒りのせいか口調が荒くなる。というかめちゃくちゃ口が悪い。どこぞのヤクザかと思うほどだ。


「中二病はそっちでしょう!?というか現在進行形で発情してるお猿さんには言われたくありませんわ!!」


 無論そんな言い方をされて相手が黙っているはずもなく、火が付いたように言い争いを始める。

 あれデジャヴ?


 「あぁ??」

 

「はぁ?」


 なんというか学習しないのだろうかこの二人は。一昨日と同じ展開とは、まるで成長していない。

 しかも、今はそんなことをしている場合じゃないだろう。何せいなくなったパイフェンを佐賀さなっきゃいけないのだ。

 だが、一向に言い争いをやめる気配もなく、さらにヒートアップしていくお二方。

 あまりにもひどいので、見かねたアナザーが止めに入る。


 (マスター、さすがにこんなことをしている場合ではないかと。早く彼女を探さないといけないのでは?)


 (ん・・・・・あぁ、そうだったな。悪い悪い。)


 さすがに自分の相棒からの子p鳥羽だからか、すぐに冷静さを取り戻す響。

 落ち着いた響を見てリコリスっも熱が冷めたのか、異性になり、今最優先しなければいけないことを思い出す。


「取り合えず、今はアイツがどこに行ったのか考えないといけないな。」


 「そううですわね。とはいえ何も手掛かりがない今、どうすれば・・・・・・」


 二人して頭をひねらせるものの、いい案は浮かばない。

 するとまたしてもアナザーが救いの手を差し伸べてきた。


 (あの、マスター。なぜ最初に私を使わなかったのでしょうか?私であれば彼女の居場所を瞬時に把握できますし、そもそもの話転移ですぐに彼女のそばに行けるのですが・・・・・・・)


 (・・・・・・・・・・・・)


 「やっべ、忘れてたわ。」


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