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21 出発

 王都への出発の日、リムさんから小さな結晶体を渡された。


「領主様から預かりました。王都の友人への伝言記録があるようです」

「手紙みたいなものか…。なぜ僕に?あと、友人って誰?」

「王都のギルドで『認証』してもらえばわかると思います」


 王都の友人…上級ポーションの件かな。


「馬を連れてきたぞ。繋いだらすぐ出発するから、先に乗っていてくれ」


 エルハルトが2頭の馬を繋ぎ、馬車に乗り込んだタイミングで発車する。

 馬車には僕とリムさんとエルハルト。僕とリムさんとエルハルト。

 大事なことなので2回確認した。うん、御者がいない。


『まかせろー。きょうはにんじんたっぶりだー』

『うおおお、にんじんにんじんー』


 いやだって、馬小屋で寝る時に『聴取』しようとは思わなかったし。

 人間ほど詳しく喋らない?けど、食べ物の取引には有用のようだ。

 翻訳魔法、僕にも使えないかなあ。ある意味、最も恩恵を受けてる。


「討伐時に獣の言葉をうっかり『聴取』しちゃったりしない?」

「するぞ。『おまえ、うまそうだな』とかって。討伐に迷いがなくなる」

「さいですか」

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