↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人外適応管理局 ―ようこそ、人と妖が暮らす街へ―  作者: 日旅こつめ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
92/107

一歩を踏み出す

そう思った時だった。

 僕の携帯電話が鳴った。

 画面には、初音さんの名前が表示されている。

 白乃さんのことだろうか。

 僕は急いで電話に出た。

『良治さん? 今、大丈夫ですか?』

 初音さんの声は落ち着いていた。

「はい。何かありましたか?」

 僕は少し緊張しながら問いかけた。

『白乃さんが……暁ちゃんに会いに行きたいと』

「……そうですか」

『白乃さん――この数日、ずっと考えていたんです』

「……」

『旦那さんのことも。暁ちゃんのことも』

 初音さんの声は、いつもと変わらなかった。

『それで……もう、大丈夫だって』

「大丈夫……?」

『はい。ちゃんと、自分の中で受け止められたって』

「……」

『ただ――まだ心細いから、一緒に行ってほしいって』

 その言葉を聞いて、僕は少しだけ安心した。

 どれほど長く生きていても、辛い時に誰かを頼りたくなるのは同じなのだろう。

 そして――。

 今の白乃さんにとって、その人が初音さんなのだ。

「……分かりました」

 僕はそう答えた。

「待っています」

『ありがとうございます。すぐに準備して伺いますね』

 初音さんの声が、ほんの少しだけ柔らかくなった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。