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第74話 公園(華穂)

「ったく・・・なんだよ 結局たいしたことなかったじゃねぇか・・・」


冬みたいな風が吹く中 私の隣で要がつぶやいた。


「あはは!いいじゃん 骨とか折れてたら後々めんどいし・・・」


「俺はレントゲンって好きじゃねぇんだよ・・・病院もだけどさ。」


「あー、まぁ・・・私も男の先生の前で脱いだりすんのはいやだ・・・・し・・・」


脱いだり・・・?


さっきのことを思い出すと急に体温が上がった気がした。


ヤバ 要・・・思い出すじゃん!


思わずうつむく。




なんとなく 要のことを意識してしまってる。


階段で かばってくれた時から。


そうだ 男の子なんだった みたいな感じ。


失礼かもしれないけど なんとなく そう思った。


要は?




私のこと 女の子だって 思ってるの?



「別に 俺は気にしてないからさ」


気をつかってる ともとれるその言葉。


だけど私には



気にしてない?


それ・・・は   どうでもいいっていうこと?


別に なんとも思ってないってこと?



それって・・・


「・・・ぅ うん そーだよね!」


わざとらしく明るく言う。


「・・・何 どうかした?」


「え?い いや、なんでもない!!」


あれ?変・・・だなぁ・・




泣いちゃいそう・・・




「・・・・・・・・・・・だったら なんで泣きそうなわけ?」


「!!」


気づいてほしくないのに


意識してないくせに


気にしてないくせに


どうでもいいくせに



なんで こういうことは気づくの?


ねぇ


私が 要のこと意識してるってことには気づいてないでしょ?


なのに


なんで?



あぁ 本当に泣いてしまいそうだ



慌てて立ち上がる。


「なんでもない!!」


泣きそう


泣きそう


もう少し 我慢・・・


「・・・何怒ってんの?意味わかんないんだけど?」


「べ・・・別に なんでもないっつってんでしょ!」




「ゎ 私!先に帰るから!」


気まずくなって 走ろうとする。


すると腕をつかまれた。


「・・・走るなよ お前だって怪我・・・してんだろ?」


「別に 走れないわけじゃない」


「あのなぁ!なんだよ急に!可愛くねぇな!!」


可愛くない・・・!?


「な・・・っ 可愛くなくったっていいよ!!」


「意味わかんねぇんだよ!急に泣きそうになって!聞けば逆切れ!!意味わかんねぇ!!」


「ゎ わかんなくていい!!」


わかんなくていいよ


わかってほしくない


わからないで?


だめだ


もう 泣く・・・




「ぉ おい・・・なんなんだよ?おい?どこか痛いのか?」


心配そうな要の声と 肩に近づく気配


慌てて後ずさりする。


「もういい!!触らないで!!じゃあね!!」


そう言って 私は学校へ向かった。




要から 逃げ出した




なんで泣いてしまったんだろう?


なんで今も すごく胸が重苦しいんだろう?


体が 全部が 重い


怪我のせい?


違う そんなんじゃない


だって1番痛いのは・・・




しばらく走って立ち止まる。


痛む 胸をおさえる。


「は・・・はぁ・・・ッ」


痛い 痛い 痛い 痛い


涙がまたあふれだす。






意味わかんねぇ




意味なんて 私が1番わかんない


なんであんなこといったのか したのか なんでこんな傷ついてるのか わかんないよ




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