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勇者パーティを追放された僕は、エルフの君と来世まで恋をする  作者: Atelier Lotus


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第65話 手を繋いで

 翌日。


 二人は買い物をするため、村へ向かっていた。


 森の中をゆっくり歩く。


 いつもの道。


 いつもの景色。


 昨日までと何も変わらない。


 それなのに。


 どこか落ち着かない。


「……」


「……」


 二人とも何となく無言になる。


 しばらく歩いていると。


 リュカが、おずおずと口を開いた。


「フィオナ」


「何?」


「その……」


「手、繋いでもいい?」


 フィオナは一瞬きょとんとした。


 そして、くすっと笑う。


「うん」


 そっと手を差し出す。


 リュカは少し緊張しながら、その手を優しく握った。


 温かい。


 指先から伝わる温もりに、二人とも自然と笑みがこぼれる。


「なんか照れるね」


「うん」


「昨日も繋いだのに」


「外で繋ぐのは初めてだから」


 二人は顔を見合わせ、小さく笑った。


 そのまま村へ入る。


「あら」


 畑仕事を終えたおばあさんが、二人を見つけて目を細めた。


「手なんか繋いじゃって」


「熱いねぇ」


 近くにいたおじいさんも笑う。


「若いっていいなぁ」


「見てるこっちまで幸せになるわい」


「本当に素敵ね」


 次々と声を掛けられ、二人は一瞬固まる。


「えっ……」


「その……」


 顔を見合わせる。


 そして。


 二人同時に耳まで真っ赤になった。


「い、行こ!」


 フィオナは恥ずかしそうにリュカの手を引く。


「う、うん!」


 二人は照れ笑いを浮かべながら歩き出した。


 恥ずかしい。


 でも。


 握った手だけは、どちらも離そうとはしなかった。

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