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第127話 無能ではない
かつて。
リュカは無能と呼ばれた。
魔法が使えない。
役に立たない。
勇者パーティの足手まとい。
そう決めつけられ、自分でもそう信じかけた時期があった。
だからこそ。
リュカは目の前の人を、一つの失敗だけで判断しなかった。
一つの不得意だけで、その人の価値を決めることもしなかった。
できないことがあるのなら。
できる方法を、一緒に探せばいい。
人には、それぞれ歩む速さがある。
それぞれ得意なことも違う。
大切なのは、諦めることではない。
その人に合った道を見つけることだ。
それは。
かつてフィオナが、リュカへ教えてくれた言葉だった。
だから今度は。
リュカが、その言葉を多くの人へ伝えていく。
誰もが、自分らしく歩いていけるように。
誰もが、自分の可能性を信じられるように。
かつて無能と呼ばれた青年は。
いつしか、多くの人の未来を照らす魔法使いとなっていた。




