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勇者パーティを追放された僕は、エルフの君と来世まで恋をする  作者: Atelier Lotus


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第119話 本当の魔法

 魔眼獅子(デスレオ)との激戦は続いていた。


 大地を揺るがす咆哮。


 鋼をも砕く鋭い爪。


 幾度となく放たれる魔力の奔流。


 その猛攻を前に、リュカとフィオナは一歩も退かなかった。


「右!」


「うん!」


 フィオナの声に合わせ、リュカが身を翻す。


 妖精たちが風を呼び、二人の身体を優しく押し出した。


 リュカは決して力で世界をねじ伏せない。


 世界の流れを読み。


 妖精たちの声を聞き。


 共に戦う。


 それが、リュカの辿り着いた本当の魔法だった。


「みんな!」


「最後まで力を貸して!」


 無数の妖精が光となり、リュカの魔法へ応える。


 その隣で、フィオナも最大級の魔法を紡いでいた。


「リュカ!」


「今だよ!」


「うん!」


 二人の魔法が一つになる。


 眩い光が戦場を包み込み、魔眼獅子を貫いた。


 轟音が響く。


 やがて光が晴れると。


 災厄級魔物は大きく揺れ、その場へ崩れ落ちた。


 静寂が訪れる。


 誰もが目の前の光景を信じられなかった。


 勇者パーティですら倒せなかった魔物を。


 二人だけで討ち果たしたのだ。


 少し遅れて戦場へたどり着いたレインたちは、その光景を呆然と見つめていた。


「そんな……」


 レインの口から、思わず声が漏れる。


 ヴィオラも。


 ガルドも。


 セシリアも。


 誰一人として言葉を発することができなかった。


 目の前に立っていたのは。


 かつて無能と呼び、自ら追放した青年。


 そして、その青年を信じ続けた一人のエルフだった。

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