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第117話 僕たちが行こう
勇者パーティが敗れた。
その報せは瞬く間に街中へ広がり、人々を絶望へ突き落とした。
そして。
魔眼獅子は巨大ダンジョンを離れ、街へ向けて歩き始める。
兵士たちが迎え撃つ。
冒険者たちも必死に立ち向かう。
しかし、その圧倒的な力の前に次々と吹き飛ばされていった。
建物が崩れる。
悲鳴が響く。
逃げ惑う人々。
平和だった故郷は、一瞬にして戦場と化していた。
その光景を見つめながら、リュカは静かに拳を握り締める。
「フィオナ」
「うん」
二人は視線を交わした。
言葉は、もう必要なかった。
フィオナは優しく微笑む。
「行こうか」
リュカも小さく頷く。
「うん」
「僕たちが行こう」
二人はゆっくりと歩き出す。
目指すは、魔眼獅子が暴れ続ける戦場。
人々を守るため。
大切な故郷を守るため。
かつて無能と呼ばれた青年と。
彼に本当の魔法を教えたエルフ。
二人は肩を並べ、新たな戦いの地へと向かった。




