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宇宙(そら)の女神~転生先は異世界ではなく 異星でした~  作者: 三毛猫乃観魂


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第六十九章 集う者たち

 ラースにやって来る、馴染みの人たち。

 宇宙が消滅するかもしれない、当然この情報は地球の時と同じように関係者以外の一般人には知らされることは無かった。

 ラースに張られた結界は宇宙の消滅神やイヴィルやエイリアンなど、人類の敵専用。したがって人類の敵以外なら、普通に通り抜けることが出来る。

 その事も考慮して御子と神官たちは結界魔法を開発してくれた。

 宇宙の消滅神を相手にするには戦力は多いに越したことは無い。心身ともに強く信頼できると見込まれた各星の戦士たちには宇宙の消滅神のことが知らされ、募集がかけられた。強制ではなく、本人の意思が尊重される形で。


 まずはラース在住のヒューマン、エルフ、ドワーフ、リトルグレイ、レプティリアンなど種族関係なく、スチールもビーストの手練れの戦士たちが軍施設に集まった。

 エリスとダイアナとケイシーは今回の戦いの要。特にエリスは宇宙の女神と融合している。正しく切札中の切札になるだろう。

「私も戦わせてもらうよ」

「父さん」

 アランは若い頃はエイリアンと戦う戦士であり、負傷した身体をサイボーグ化した。一線を退いたとはいえエリスも幼いころから訓練して貰った。

「宇宙とラースの未来を護るためにむ――娘だけを戦わすわけにはいかないのでね」

「――息子でいいから」

 エリス自身、息子と呼ばれる方がしっくりくる。今は女の子とは言え、男の子でいた期間の方が長いので。

「そうだな」

 アランとしても息子として接してきたので息子と言う方が馴染み深い。

「アランさんも戦ってくれるんですか」

「これは心強い」

 リトルグレイとドワーフのベテランの戦士が話しかけてきた。

 リトルグレイとドワーフのベテランの戦士以外にもアランの参戦に心強さを感じている戦士がいる一方、英雄とは言ってもそれは随分前のこと。不安に思う戦士もいた。

 ベテランの戦士ならば英雄アラン・リーンの名前は知ってはいるが、若い世代の戦士の中には話でしか聞いたことのない者もいる。

「私は確かに老兵だが、まだまだ若い兵に負けるつもりはないぞ。今度の戦いで君たちにお見せしよう、アラン・リーンここにありと」

 若い世代の戦士たちに向けて言った。ただ言ったわけではない、その言葉には力があった。誰も彼もの不安をふっ飛ばし、信頼を与えるほどの。

 エリスは心の中で流石はお父さんと嬉しく思う。

「エリスさん、ダイアナさん、ケイシーくん」

 戦士の一人が声をかけてきた。さんと呼ばれたのが気になるが、ここは指摘しないでおく。

「君たちに空港へ迎えに行ってほしい人たちがいるんだ」


 ある人たちを迎えに空港に来たエリスとダイアナとケイシー。

 十分も経たず、

「よう、ガキども元気にしてか」

 ジェイニーが荒くれ者みたいな部下たちを引き連れてやってきた。

「ハイ、元気にしてましたよ」

「私も」

「俺も」

 宇宙の消滅神の話を聞いてジェイニーたちは志願してくれたのだ。

「そうそう、元気が一番だ」

 エリスとダイアナとケイシーの頭を撫ぜてくれる。

「今日は来てくれてありがとうございます」

 相手はとても危険な宇宙の消滅神なのに、ラースに来てくれたことにエリスは礼を言う。

「いいってことよ。それにフィリップの野郎は弟の仇だからな。大人しく見ていることなんて出来ねぇよ」

 ジェイニーの弟、ゴードンはフィリップと戦って亡くなっている。ジェイニーにとって因縁の相手。

「話は聞いたぜ」

「俺たちが一肌も二肌も抜いてやらぁ」

「宇宙の消滅神だか、宇宙の破滅神だか知らねぇが、ようするにぶっ倒せばいいって事だろよ」

「やることはこれまでの仕事と変わらない。相手が手強いか手強くないかの違いだ」

「その通り」

「楽じゃねぇが、簡単な仕事だぜ」

 気軽に話しかけてくれる荒くれ者みたいな部下たちの明るさが希望を与えてくれる。

「オイ、野郎どもはしゃぐのはいいが嘗めてかかって、エリスたちに迷惑かけんじゃねぇぞ」

「「「「「解ってやすっ、姐さん!」」」」」

 ジェイニーに一斉に答える荒くれ者みたいな部下たち。

「やぁ、エリスくん、ダイアナさん、ケイシーくん」

 声をかけてきたのはヒトデのような姿をしたライパ星人のジョナサン。

「ジョナサンさんも志願してくれたんですね」

「うん、そうだよ」

 エリスに頷くジョナサン。

「宇宙の危機だからね、戦える者は戦わないと」

 戦力が増えていくことは素直に嬉しい。

「初めまして、ライパ星人のジョナサン・アッカーです」

 初対面のジェイニーと荒くれ者みたいな部下たちに挨拶。

「おぅ、ジェイニー・ドハティだ、よろしくな」

 握手を交わす。

「そう言えば地球では、こんな時はタイタニック号に乗った気でいろって言うんだよ」

「それを言うのなら、大船に乗った気でいろだよ。タイタニック号は処女航海で沈んだ豪華客船こと」

「そうだっけ」

「そうだよ」

 地球好きのジョナサンと前世は地球人のエリス。

 ジョナサンが意図的にボケたのか、本当に間違ったのかは不明だが、場の空気が和んだことには変わらない。

「処女航海で沈んでしまう船なんだろうが何だろうが、アタシたちが沈めたしねぇぜ」

 会話の意味が解らくとも、乗ってくれるジェイニー。そうだそうだと続く荒くれ者みたいな部下たち。


 空港には全宇宙のありとあらゆる星から(つわもの)たちがラースに来た、スチームにビーストもいる。

 全員が強制ではなく、志願。宇宙の消滅神の存在を知り、宇宙の危機を聞きつけ、駆けつけてきてくれた。

「あなたたちがエリスさん、ダイアナさん、ケイシーさんですね」

 赤い鱗のレプティリアンが話しかけてきた。ヒューマンには解り辛いが声で女性と解る。

 彼女の傍には男女のヒューマン二人に二足歩行の大きなトラジマ猫。

 エリスたちは四人を見た途端、感じた。

「姐さん、あの人たち、ひょっとして」

「ああ、そうだろうな」

 感じなくても戦士の磨かれた戦士の感性で感じた。

「私はイデア・セク。あなた方の活躍は耳にしております」

 赤い鱗のレプティリアンの女性、イデアが名乗る。

「俺はジャック・ヒックス」

「私はエマ・フォード」

 ヒューマン二人が続き、

「僕はスリュー・クンなのだ」

 最後に二足歩行の大きなトラジマ猫が名乗った。

 地球で見た猫と同じ可愛さにダイアナはもふりたくなる誘惑を戦士の精神力で堪える。

 エリスたちは感じたイデア、ジャック、エマ、スリュー、四人ともスペリオルだと。何の精霊と融合したかは解らくとも、強力な戦力。


 父親のアラン、エックハルト、ボドワン、ローズモンド、ジェイニーと荒くれ者みたいな部下たち、ジョナサン、レーフォ、ヘレ、リグス、ルザーレ、各星の戦士たち。

 イデア、ジャック、エマ、スリュー、四人のスペリオル。

 ラースに続々と集う、頼もしい戦士たち。






 四人のスペリオル。

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