表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙(そら)の女神~転生先は異世界ではなく 異星でした~  作者: 三毛猫乃観魂


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/74

第六十四章 跡形も無くなった……

 続くエイリアンの群れとの戦い。


 常人が見たら震え上がってもおかしくないエイリアンの群れ、力も強く、口からはレーザーや溶解液を出す。

 知性は無く、本能に従ってありとあらゆるものを牙を剥き、攻撃を仕掛けてくる。

 しかし、戦闘機を駆る戦士たちは常人ではない。何度も地上でも宇宙でも戦場を潜り抜け、エイリアンと戦い続けてきた。中には今の群れよりも多い数のエイリアンと戦った経験がある戦士もいる。

 個人プレーする奴は一人もおらず、全員が一つの軍隊として戦う。素晴らしいチームワーク。

 エイリアンにチームワークは無く、個々が、ただ単に襲い掛かって来るだけ。

 戦闘機は一機も減らないが、エイリアンは見る見る数を減らしていく。

 四隻の宇宙戦艦も砲台をぶっばし、エイリアンを駆逐する。

 このまま、順調な進めばエイリアンの群れを全滅するのも時間の問題かと思えた矢先、今まで微動だにしなかった巨大マンタ型のイヴィルが動き出した。

 巨大マンタ型のイヴィルが動いたのを確認した戦闘機は撤退を始めた。宇宙戦艦も後退。

 怯えて逃げたのではない、最初から巨大マンタ型のイヴィルが行動したら、宇宙戦艦と戦闘機は撤退することになっていた。

 撤退は作戦の内。イヴィルはとても危険や相手、いくらエイリアンと戦う戦士でも荷が重い。少なからず死者が出ることになるだろう。

 イヴィルは任せるべき者に任せるべき。

 残ったのはオーギュストが艦長を務める赤い宇宙戦艦一隻。


『出撃だ』

 艦内放送でオーギュストがそれだけを告げる。余計なことは言わないし、言う必要もない。

「俺たちの出番だな」

 立ち上がってケイシーは空中に投影されたモニターを消す。

 エリスもダイアナも立つ。モニターの映像で自分たちの出番が来たことは解っていた。

 三人は顔を見つめ合い、お互いの弛まない意思を確認、ハッチに向かって歩いていく。

 ゆっくりとハッチが開いた。外に見えるのは暗い宇宙、青い地球、そして戦場。

 吸い出されるよりも早く、エリスとダイアナとケイシーは宇宙空間に飛び出した。


 スペリオル・モードを発動させたダイアナの髪が濃い青色に変わる。

 狙うは生き残っているエイリアンの群れ。放たれる声、声そのものは聞こえなかったが、間違いなく声が響き渡った。

 いきなり、エイリアンが襲い掛かったエイリアンに。一匹だけではない、何匹ものエイリアンがエイリアンに襲い掛かっていく。

 同士討ちを始めたエイリアン。

 ダイアナはエイリアンの認識を狂わせ、エイリアン同士を敵だと認識させたのだ。

 巨大化したケイシー。タイタンの力は精霊の力なので宇宙空間でも関係なくを行使できる。

 エイリアンを捕まえては叩き潰し、捕まえては叩き潰す。

 宇宙空間だからこそ、障害物を気にすることなく巨大化出来る。

 ダイアナとケイシーがエイリアンの群れを相手にしてくれている間に、エリスは巨大マンタ型のイヴィルと睨み合っていた。

 残っている顔には確かにフィリップの取り巻きの一人の面影があった。

 知性を無くした瞳にエリスが映る。

 巨大マンタ型のイヴィルが襲い掛かってきた。全身から一斉に触手が伸びてきて、エリスの四肢を拘束。

 以前が男であれ、今は美少女のエリスが触手に拘束させる姿。

 戦いを見守っている戦士の中にはある種のシチュエーションを想像させ、鼻血を出した者も。

 先が剣、鎌、槍、針、斧、鉈、ドリルの触手が無数に伸び、拘束されたエリスに四方八方縦横無尽に襲い掛かった。

 拘束された状態では躱すことは不可能、逃げ場なしの全方向からの無数の武器触手攻撃。食らった途端、体は粉砕されるであろう。

 四肢を拘束している触手が焼き切れた、いや、蒸発した。一瞬で蒸発したのだ、跡形もなく。

 超高温の恒星の環境を四肢を拘束している触手だけにピンポイントに発現させたのだ。エリスの四肢に何の影響もなし。

 再び拘束しようと新たな触手を生やして伸ばしてきた。今度は拘束と同時に攻撃するために武器触手も伸ばしてきた。

 逃げようとも避けようとせず、エリスは巨大マンタ型のイヴィルを見ている。

 今にも拘束しようとしていた触手も攻撃しようとしていた武器触手もピタリと動きを止めた。

 動きを止めた巨大マンタ型のイヴィル。次の瞬間、体がへこんだ。

 物凄い勢いで月と同じ大きさの巨大マンタ型のイヴィルの体が陥没していき、拘束しようとしていた触手も武器触手も本体に吸い込まれるように陥没。

 陥没しながら巨大マンタ型のイヴィルの体はどんどん縮んで行き、やがて消えた。

 跡形も無くなった巨大マンタ型のイヴィルのいた場所にあるのはソフトボール大の渦巻く黒い球体。

 黒い球体の正体はマイクロブラックホール。エリスは巨大マンタ型のイヴィルの体内にマイクロブラックホールを発生させて吸い込ませて消滅せたのだ。

 エリスが黒い球体を握り潰すような仕草をすると、黒い球体は消えた。別にパフォーマンスをしなくても黒い球体を消せたのだが、ついかっこつけてしまった。大人になっても生まれ変わっても子供心は失わず。


 エイリアンの群れを全滅させていたダイアナとケイシーがエリスに手を振っている。

 手を振り返した後、ふと地球を見た。

「地球は護れた」

 自然に言葉が出た、前世の故郷を護れた喜びと安心感のあまりに。







 決着しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ