第六十三章 到達、戦闘開始
巨大マンタ型のイヴィルを中心にエイリアンの群れが地球に到達。
宇宙では地球を護るべく、オーギュストの赤い宇宙戦艦を中心に少し後ろに下がり、左右に二隻ずつ宇宙戦艦を配置。
戦艦の左右には数多くの戦闘機が三日月形に長く広がっている。
静かにエイリアン共を待ち構えている部隊。
この戦いに負けたら地球がエイリアン共に破壊されることになる。
無限に広がる大宇宙の中にある無数の星の一つぐらい無くなってもいいやなんてことを思っている奴など、一人もいない。
地球に住んでいる人たちにとっては一つの大事な星なのだ。
エイリアン共に何も奪わせない、その誓いを立てて、集まってきてくれた戦士たち。
エリスとダイアナとケイシーは戦闘機ではなく、赤い宇宙戦艦の格納庫の中でいた。
サボっているわけではない、スペリオルはこの戦いの切札。出番が来るまで待機。
空中に投影されたモニターに映る地球に近づいてくる巨大マンタ型のイヴィルにエイリアンの群れ。まだ、肉眼では見えないが、すぐにでも見えるようになる。
黙って見ているエリスとダイアナとケイシー。
転生しても地球は大事な故郷、何としても護りたい。前世の両親がいる、知人がいる、今も地球には沢山の人が暮らしている、沢山の生き物が生きているのだ。
失いたくはない、エリスの心に焦りが疼き始める。
そっと、右肩をダイアナが左肩をケイシーが優しく触れてくれた。たちまち、疼き始めた焦りが霧散して行った。
ダイアナもケイシーも地球のことが好きだ。護りたいという思いは強い。
二人が傍にいてくれて本当に良かったと、エリスは感謝。
「来た」
正面を向いたオーギュストが呟く。
巨大マンタ型のイヴィルを中心にエイリアンの群れが地球を護る人類軍の肉眼で確認できるところまでやってきた。
情報で大きいとは聞いていた人類軍の戦士たち。聞くのと実際に見るのとは受けるインパクトには雲泥の差がある。
どんなにインパクトが強かろうが、恐れを抱く者は人類軍には一人もいない。
全員が戦士であり、いかに大きかろうが多かろうがエイリアンを殲滅するために、今、ここにいる。恐れ慄いて尻尾を巻いて出すような奴なら、この場に来ていない。
震えているのは恐怖ではなく、武者震い。
赤い宇宙戦艦以外の四隻の宇宙戦艦がエイリアンの群れ目掛けて砲台をぶっ放す。
それを合図に戦闘機が前進、エイリアンの群れを包み込むように包囲。しっかりと的を狙ってから一斉攻撃。
まずは雑魚を片付ける。
エイリアンは口からレーザーや溶解液を吐き、接近して直接攻撃で反撃してくる。
宇宙戦艦は距離を取ってエイリアンを近づけさせない、戦闘機は巧みな操縦技術でエイリアンの攻撃を躱す。
宇宙戦艦と戦闘機が連携を取り、エイリアンの数を減らしていく。
一ヶ月間、戦士たちはこの日のために備えてきた。訓練にシミュレーション、やれることはやってきた。
その積み重ねの成果を出す。
巨大マンタ型のイヴィルは動かない、まるで攻撃するタイミングを狙ってるが如く。
指揮に専念しているオーギュスト、クルーたちはサポート。
赤い宇宙戦艦の砲台はいつでも撃てる状態で巨大マンタ型のイヴィルに照準を合わせているが、オーギュストは撃つまでも無いと考えていた、この戦いに参加してくれた戦士全員を信頼しているから。
エリスとダイアナとケイシーはいつでも出撃できる体制を整える。
格納庫には三人以外以外誰もいない。戦闘機は一機もないし、コンテナ一つもなし、ネジの一本も落ちてはおらず。
三人は空中に投影されたモニターで人類軍とエイリアンの群れとの戦いを見守っている。
初めて実戦に参加した時も、こうやってモニターで戦局を見ていた。格納庫ではなく、船室だったけど。
あの時は出番が無かったが、今はまだ出番が来ていない。
モニター越しに見守りながら、三人とも心の中で頑張れ人類軍と応援していた。
地球では各国のMIBのエージェントたちもモニターで人類軍対エイリアンの群れの戦いをを見ている。
人類軍がヒューマノイドタイプ、昆虫のタイプ、爬虫類タイプを恐れることなく、撃破していっている状況がモニターに映し出せれていた。
今のところ、人類軍が優勢に見えるが、月と同じ大きさの巨大マンタ型のイヴィルは動かず。
巨大マンタ型のイヴィルが動き出したら、形勢が逆転してしまうかもしれない。
地球の存亡をかけた戦いをモニター越しで見ている。炭田は声も出せない、富永の膝を握る手が無意識のうちに力が込められていた。
最悪、地球最後の日になるかもしれない、各国のMIBのエージェントたちも同じような状態。
この一カ月間、各国のMIBのエージェントたちもやれることはやった。今は見守ることしか出来ない。
各国のエージェントの中には神に祈る者もいた。最も宇宙の女神は来てくれているんだけど。
人類軍とエイリアンの群れの戦いが始まりました。




