82話、フリムの全力による二次災害は酷かった
「ごっ……ごほっ……」
「え!生き返った!?」
「ごふっ……オっ【完全治癒】……フリムは?」
「お、大技を使って疲れたのかお休みになられています」
「そうか、よかった」
危なかった。もし、蘇生の付与をした腕輪をしていなかったら完全に死んでた。間接的とはいえ一時的に僕を殺してしまったと知ればフリムは立ち直れないかもしれない。まさかあんな二次災害が起きるなんて思ってもみなかった
「あ、あのイヴ様どうやって?」
「蘇生の魔法を付与した腕輪をつけてたんだ」
「なるほどそんな魔法道具を……」
流石の太陽光回復とはいっても最後の大技はMP消費が半端ないみたいでフリムは魔力切れを起こして倒れていた。太陽光で回復とか光合成みたい
「も~フリム無理しすぎだよ【魔力回復】」
「ナルハさんは休んでいいですよ、僕がフリムおぶって行きますから」
「お願いします……もう色々なことありすぎて疲れました……」
フリムを背中に背負い屋敷へと向かう
「んぁ?」
途中でフリムが目を覚ました
「あ、フリム起きた?」
「イヴぅううううううっ!!お、下ろしてぇええええ!!!」
背中でフリムがじたばたと暴れる
「うぁっ!ちょっフリム!」
二人とも横倒しに倒れる……とでも思ったか
「【反発】」
地面と反発させて逆に起き上がる……完璧!
と思いきや遠心力でフリムだけが逆側に倒れて頭を打つ
「あ……また気を失っちゃった……」
再度背負って再び屋敷に向かって歩き出す
反発じゃなくて浮遊にすればよかった飛行だと僕だけが飛んじゃうし
そうこう考えているうちに屋敷に到着する
「お邪魔してもいいですか?」
「あぁ、イヴ様ですか、どうぞっ!?」
「あ、フリム?ちょっと疲れちゃったみたいで……」
「そ、そうですか……どうぞお通り下さい」
「ありがとうございます~」
最初にそのままハウルドさんの執務室まで行く
「失礼します」
「おお、イヴちゃん、どうしたんだい?」
「実はフリムのお稽古手伝ってたらフリムが大技使って疲れちゃったみたいで……」
僕は背中で気絶してるフリムをソファに寝かす
「……まさか本気出しちゃった?フリム」
「はい」
「大丈夫だったの?それになんも音聞こえてなかったけど」
「結界で逆に囲んで防音にしたんですよ。でも中にいた僕はちょっとだけお花畑見に行ってました」
「だ、大丈夫だったのか!?」
「はい、ほんのちょっと魂がお空行っちゃったかなぁ」
「え……」
「まあ蘇生付き魔法道具を着けてたから問題なかったんですけどね」
「蘇生付きの魔法道具なんて王金貨20枚は必要だぞ!?」
「10個ほど差し上げますね」
「いや、それは申し訳ない!」
「銀貨数枚の手間で作れるんですから貰うのが申し訳ないならいらない腕輪10下さい」
「あ、ああ、わかった」
少しして10個の腕輪をハウルドさんが持ってきた
「【付与:蘇生、完全治癒】」
僕は自分の身内や何かしら関係を持ってる人には蘇生付きの腕輪を渡している。しかも付与がバレないように隠蔽してあるので奪われる心配もない
「これで費用(腕輪代)はそちら持ちですので僕はただ言葉を喋っただけ、と言うことで、受け取ってくれます?」
「あ、あぁそうだが……あ、そうだフリムを貰ってくれ」
「へ?は…はぁあわわわわ!?」
少し前のフリムとの会話を思い出した
『俺のことは好き?』
『え、ええっと嫌いなわけじゃないけど……』
『俺はイヴの事が好きーーーー
顔が急激に熱くなるのを感じた。駄目だ、ラークが、僕にはラークがっ
「ははは、冗談だ、忘れてくれ。…だが貰ってもよかったらいつでも来てくれ」
「は、はひゅっ」
「はは、ありがとう、この腕輪は大切に使わせてもらうよ」
いつの間にか何故か立場が逆転してしまったようだ
「で、ではこれで!」
「考えておいてくれな?」
「!【テレポーテーション】」
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