表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/26

ー13ー 暗闇と光

 



「魂が見えてる、か」


 がしがしと頭をかくカイ。なんだろう、少し嬉しそう?に見える。

 気のせいかな。


「......わかった。武器を下ろしてくれ。俺に戦闘の意思は無い。」


 先程までと違い、もはや殺気も闘気もない。


 カイは多分......30代かな。前世の私くらい?

 短髪の黒髪に、無精髭をはやしている。


 ノアとナツメが武器を下ろすと、ありがとよ。と言った。


「不死の。俺はお前が生きていると言う情報を聞いて会いに来た。」


 え、え、やっぱり知り合いだったのか!

 けれど、私にはこの人の記憶が無い。ってことは......ん、どういう事だ?


「私は君を知らないんだけど......。」


「ああ、そうみたいだな。この森に入る前からお前らを見ていたが、お前は俺の知っているあいつでは無かった。が、しかし」


 柔らかな優しい目で私の顔を見る。


「姿かたちがそっくりなんだよ、あいつに......。能力も同じ不死鳥の加護。そして、そのたぐいまれなる戦闘センスも。」


「魂が見えるってーのも、不死がいってたな。」


 私はさっきから疑問に思っていたことを聞いた。

 そもそも、その不死のって誰なんだ?

 私は社畜から転生してこの身体になったはずなんだけど。


「ねえ、その君が言う不死のってのはちなみに誰のことなの?」


「ああ、そうか。」


「俺がさっきから言っている不死のってのは、この世界を救わんとした歴代最強の勇者パーティーの一人で、お前の持つ不死鳥の加護を持っていた女だ。」


「「「「えっ」」」」


 四人の驚きがシンクロした。


「名をホムラ・カザミ。」


「あいつは魔王との最後の戦いの時、勇者の魂を抱いて燃え上がり消えた。その後、捜しても見つからず生死不明となったが、不死の能力をもっていたからな。」


「どこかで生きているんじゃないかと思って早数年。不死鳥の加護持ちがいると風の噂で聞いて、あいつじゃないかと会いに来たってわけだ。」


 なるほど......。私が、似ていたから。


「で、でも、なぜいきなり襲ってきたんですか?」


 ミライが言う。


「話があるなら普通に話せば良かったじゃないですか。」


「ああ、怖がらせちまったよな。すまねえ。でも俺は知りたかったんだ。アリスお前の戦いを。」


 ナツメは大剣の持ち手をなでながら口をひらく。


「なるほどな......だから、お前はアリスの本気を見るために、あの手この手で挑発していたわけか。俺たちを人質にしたり。」


「もしかして、精霊や妖精を食べるっていうのも?」


 ノアが聞いた。ずっと気になっていたみたいだ。


「ああ、そうだ。不死のも精霊や妖精の友人が多かったからな。人じゃねえけど。」


 カイの話しを聞いていく内に、私にはひとつの不安が生まれていた。

 ラノベによくある異世界転生は、命の始まり、新たな生命として異世界に生まれる。しかし、私には赤ん坊や幼少期などの記憶が無い。


 かといって、性別や見た目、更には猫耳まで生えていてまるで別人の身体になっている事から、異世界転移ではないことも間違いない。



 もしかして、私は......()()()()()()()()したのか......?


 だとしたら府に落ちるし、納得できる事もある。

 でも、けど、私は......。


 もしかしたらこの身体は......さっき言っていたホムラって人ので、私は一時的に肉体に宿っているだけの魂なのかもしれない。


 だから、加護が不完全なの、か?身体の持ち主ではないから......?


 不死鳥の加護をもつ身体なら、それもありうるのか......。














 私は、もしかして



 消える時が、来るのか?






 

 視界が暗くなる。





 私の存在......消える......?




 いや......まさか。


 でも......もしかしたら......




 こ、怖い。


 怖い怖い怖い怖い怖い怖い。






 底知れない恐怖と不安に襲われ、私の意識が闇に埋もれる。




 そして突然、視界が暗く閉じた。むぐっ!?......苦しい!?


 気がつくとノアが私の頭を胸に抱えていた。


「アリス。」


「大丈夫、大丈夫だよ。」


 私の不安そうな表情を察したのか、ノアは優しく語りかけてくる。

 柔らかく、温かな優しさに包まれ、私は落ち着きを取り戻す。

 ノアは私の前世や、正体を知らない。

 けれど、私にたくさんの(あふ)れんばかりの愛情をくれる。


 私の中で、どんどん大きな存在となっていく。


「ああ、すまん。別に不安をあおりたかったわけじゃない。」


 カイは申し訳なさそうに、自分の顔に手を当てた。


「ようはあれだよ。お前ら、強くなりたくてこの先の街に行こうとしてたんだろ?これも何かの縁だ。」


「俺がお前らを鍛えてやるよ。」


 ミライが、何をいってるんですかー!!と噛みつく。


「あなた今負けたばかりなんですよ!?なんで私達が教えを乞わなければならないんですかー!!」


 あっはっは!ちげえねえな!とカイが笑う。するとナツメはミライに言った。


「いや、ミライ。おそらくこいつは本気をだしてなかったぞ。」


 え?と、ミライの可愛い目がまるまるとなる。


 そう、おそらくこの人は何かの武器の使い手だ。本来の戦いかたはまた違うのだろう。体術だけであれほどの強さ......。

 この人に、カイに鍛えてもらえれば今よりも強くなれる。


「アリス、あの人も加護を持っているし、それについても色々わかるかもしれないよ。」


「ナツメ......ミライ。良いかな?」


 二人は、アリスをみて(うなず)いた。




「よろしくお願いします!」




 カイはにいっと笑った。





読んでくださりありがとうございます!


この先の話しが気になる!と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援よろしくお願いします!


面白いと思ったら星5つ、つまらないと思ったら星1つ、正直な感想をいただけたら嬉しいです!!


ブックマークも頂けるととても嬉しいです!!


がんばって更新していきますので、よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ