第一章2話
ゴルノフさんに連れられて、冒険者ギルドの中をドナドナされております今日の頃。
「まあ、面倒なお話は俺で片付ける。お前さん……ああ、すまんが冒険者になった奴等には基本お前って言うからな。お前さんに頼む事は専属担当官を俺にしてくれって事と、ソロで活動するって事をギルド長に言って欲しいんだわ。……後は、『良く見て』社会勉強してくれや」
おふぅ、社会勉強……なんか、この先思いやられるです。
「はいです。因みに専属担当官ってなんですか?」
「簡単に言えばお前さんのクエストのマネジメント全般を担当するマネージャーだな。通常は6人編成のパーティに担当が付くんだが、お前さんは色々と他のギルドとのしがらみが発生したし、たぶんギルド長はお前さんの事を知ったら強制的に迷宮攻略のパーティを組ませようと画策するだろうからな。そう言った事を防ぐ為にも、お前さんにはソロでやってくとしても専属の担当官が必要になるんだわっと、到着だな。……アロンソギルド長!!ゴルノフであります!!」
「ようやく来たか!!ゴルノフ、お前ぇ、業務中にも関わらず冒険者希望の新入りを追い返そうとしたんだってな!!……あん?何だそのガキは」
他の部屋の扉よりも豪華な扉が開かれたと同時に、私にとっては正直不快な声が聞こえてきたのです。
アロンソギルド長さんは……一見するとパリッとしたおしゃれな服を着こなしたナイスミドルイケメンではあります。その隣にはも平民には中々着れない様な生地を使った服を着こなした綺麗な女の人がおります。……あっ私この女の人無理、生理的に受け付けられない。これ、フィオナと同じ系統の雰囲気を感じる。それつながりで、豪華な机と椅子に腰を掛けてる割には汚い言葉使いのナイスミドルイケメンにも同様な感情が沸いて来ますです。
「ああ、取り出した紹介状と内容に食い違いがあるんで、次の日とに来てくれって対応しただけですが何か?あっこの子はですね?どっかの誰かさんが手柄欲しさに正規の手続きをせずに申請を受理しちまった所為で、あぶれちまった子ですが?……おや、リーゼロッテさんも居たんですかい」
「はあ?おめぇ、どう言うことだ?」
「だから、お宅の姪御さんが昨日業務外で受け付けた新入り達は本来7人です。紹介状も7人であって、6人じゃない訳ですな。勝手に一人抜かして登録した所為で、この子は幼馴染と言い争いになって決別してソロでの冒険者になるって事で、今日の朝一で来たんですわ」
「なっ、なんですって!!……幾ら規定があるからって普通は最年少で登録なんてありえないじゃないですか。そこの所を説明してちゃんと了承取りました」
「……ふん。どうせガキのソロなんて直ぐに無理になるに決まってる。だったらさっさと故郷に帰ったほうが本人の為だろ。希少なクラスでもないガキに手間隙掛けてる余裕なんて無いんだぞ」
「へぇ……なあ、セラさんよ。お前のカード見せてやってくれないか?」
えっこのタイミングで言いますかー。ゴルノフさん悪い顔してますよ?
仕方ないのでステータスカード出してギルド長さんに渡しました。
「ふん……どうせ、碌なクラスじゃあねぇんだろうに……はぁ?はああぁぁぁ!?」
「高々、光属性の魔術師が居るパーティよりもよっぽど貢献出来そうな。それこそリーゼロッテさん曰くところの……希少なクラスと、スキルを持ってる子を余所に取られかねない事態に成りそうだったですがね?確か、アコライトってうちのギルドは元より、帝国国内でお貴族様や神殿を含めてでさえ登録が確認されたのって3年ぶりじゃありませんでしたっけねぇ?」
「ちょっと!!嘘付かないでください!!って、こっこれ……ほっ本当なの……」
「と言う訳でして、ギルドとしてどう、落とし前付けるんですかねぇ?これ、余所のギルド、特に神殿に知れたら大変なことになっちゃうんじゃありませんかねぇ?」
「ちょっ、ちょっと待て!!わかった、わかったからな?あいつ等もそのガッ……その子も一緒に登録した。対外的にはこれでどうだ?」
「しかたありませんな。それしか穏便に済ませられそうありませんですしな」
アロンソギルド長さん……何と言う見事な手のひら返し。でも、私は忘れませんよ。貴方のその態度を、絶対に貴方みたいな人は信用してはならないと、契約の神様の前で誓っても良いくらいです。
そして、ゴルノフさん。そのドヤ顔……受ける相手はさぞ忌々しく感じる程の見事なドヤ顔ですね。
そして、そしてぇ、ゴルノフさん!!基礎クラスだしお薦めだかって私に勧めたけど基礎クラス云々の前に『希少な』の文字はありませんでしたよぉぉぉ!!
「おっ叔父様!!」
「今は黙ってろ!!それより、回復職が居ない攻略組みのパーティーを探すんだ」
「あっ、あの……私、ソロで活動する予定ですし、パーティメンバーは自分で探します」
「はあぁぁ!?ちょっ、まっま……」
「だそうです。ギルド長。序にこの子専属担当官は俺ですんで、この子に勝手に命令や指名クエストしないでくださいよ?あっそれから……」
ゴルノフさんは、それはそれは大変素晴らしい笑顔でお二人と交渉し、ごねるお二人に私の専属担当官の件と支払った登録料銀貨1枚とお詫びとして金貨5枚を毟り取ってカードに振り込んでくれました……。因みにこの一件で、私のお二人、特にリーゼロッテさんへの評価は地面の底を付きぬけたと言っておきます。
何が、同性の私の方が担当として相応しいですか、馬鹿にするのもいい加減にして欲しいです。
「まっ金が幾らあっても困る事は無いしな。どうせ、薬師のスキルを鍛えるのに道具とか揃えるのにも金が掛かるから、懐に収めておけ。ああ、それと、今回の事の経緯は神殿にも錬金術師ギルドにも、チクッてやるけどな。いい加減あいつをおろさんと、ここの冒険者の質の低下に歯止めかからんなぁ」
そう、ゴルノフさんは大変、ツヤッ艶な笑顔で仰ったのでした。
……色々、ストレス抱えてそうです。
「あっあの」
「ん?なんだ?」
「今日のご飯、私に出させてください」
「はぁ?……あ~、ありがとうよ、気持ちだけで十分だよ。今は大人の好意に甘えとけ、そうだなぁ出世したらその時は食べきれない程食わせてくれや。それに、昨日今日のお詫びとしてだな。ギルド長が自腹切ってお食事代出してくれるってよ。だから、お前さんも遠慮するんじゃないぞー」
そう言ってゴルノフさんは、わっしゃ、わっしゃと私の頭を撫でたのでした。
その、ごつごつした手は、故郷で私の事可愛がってくれた祖父の手と同じ感じがしました。
拙い小説読んでいただきましてありがとうございます。
小説って書くのは楽しい反面、凝り始める何処までも深みに嵌ってしまう様な印象を持ちました。
続きを投稿しつつ、気が向いたら前に投稿した物も手直しをしてみようか思います。
……折角、字数稼ぐ為にステータスとか導入したのに今の所、全然出す機会が無いorz




