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「ゴッドギア」  作者: りゅう
第1章 闇ギルド

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神の力

第8話 ゾルぺスを追いかけ、カルタの街へと向かう、エゼルたち。


森にある滝の中へと足を踏み入れる。

そこは、一度入った者が戻ってこないと言われる謎の場所だった。

滝の中で彼らを待ち受けるものとは……?

ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです!


「そろそろ、タカとレイバークがいる地点だと思う」

エゼルたちが森の中を進んでいると、前方からタカの声が聞こえた。


「おーい、みんなー!」

タカが大きく手を振る。


「あ、いたぞ!」

エゼルたちは急いで二人のもとへ駆け寄った。


ラルドが二人の様子を確認する。

「大丈夫か、お前ら?」


「何とか……。それより、依頼人を連れ去られちゃって……」

レイバークが悔しそうに答えた。


「ゾルペスの奴らだったのは間違いないのか?」

ノルドマンが問いかける。


「うん! 自分たちで名乗ってたから、間違いないと思う」

タカがはっきりと答えた。


「奴らの目的は?」


「詳しくは分からないけど、カルタで探し物をするって言ってたよ!」


「探し物、か……」

ラルドは険しい表情で考え込んだ。


やがて顔を上げると、仲間たちに指示を出した。

「よし、みんなでカルタに向かうぞ! 依頼人を助け出す!」


「了解!」


――カルタ。


ラルドが周囲を見回す。

「さて、奴らの居場所を探すわけだが……」


「見渡す限り森だらけだよ、マスター……」

マナが困ったように呟いく。


「お前たちは、何か知らないか?」

ラルドがレイバークとタカに尋ねた。


「ごめん、俺たちも分からない……」

二人が首を横に振った。


すると、後ろから聞き覚えのある声がした。

「確か、あっちの方に滝があった気がするぞよ」


「ア、アクタス!?」

全員が一斉に振り返った。


そこには、ギルドで休んでいるはずのアクタスが立っていた。


「なんでお前がここに!?」

ラルドが驚きの声を上げる。


「なぜって、ここは吾輩の故郷であるからだよ」


「えー!?」

思いがけない答えに、全員が驚きの声を上げた。


「いつからついてきてたんだよ……」

ノルドマンが呆れた顔で尋ねる。


「最初から後ろにいたぞ?」


「あ、そうなんだ……」


(存在感なさすぎだろ……)


全員が心の中でツッコんだ。


「ところで、その滝には何かあるのか?」

ノルドマンがアクタスに尋ねる。


「あぁ。街の者たちから、近づいてはいけないと言われている場所だ」


「なんで?」

マナが首をかしげた。


「毒が充満していて、近づくと死ぬからだ」


「なっ!? そんなところに俺たちを連れて行く気かよ!」

ラルドが驚きの声を上げる。


「安心しろ。毒というのは嘘だ。吾輩は小さいころ、あの滝に行ったことがある」


「さぁ、行くぞ!」

アクタスは平然と答えると、滝の方を指差した。


ノルドマンが慌てて呼び止めた。

「待て待て、俺たちは領主を探さないといけないんだぞ!」


「あぁ、だからさ」

アクタスが意味ありげに答える。

その言葉に、全員が首をかしげた。


「滝の中には洞窟がある。そこに入った者は、誰一人として帰ってきていない」


「おそらく、領主はそこにいる」


「なんで、そう思うんだ?」

エゼルがアクタスに尋ねる。


「…………」

全員が呆気にとられた。


(うわー、なんだこいつ……)

全員が呆れた表情でアクタスを見つめた。


――結局、全員で滝に向かうことになった


「滝の音がするな」

ラルドが辺りを見回す。


「もうすぐ到着だ」


一行が森の中を進んでいると、ノルドマンが突然足を止めた。

「待て! 誰かいる」


全員が足を止め、ノルドマンの視線の先に目を向けた。


「あいつら、列車を襲撃した奴だ!」

タカが敵の姿を見つけて声を上げた。


「どうやら、あいつらも滝に用があるらしいな」


ラルドは敵の様子を窺いながら、仲間たちに指示を出した。

「よし、作戦を立てるぞ!」


「エゼルとノルドマンが先陣だ。俺とマナ、タカは後方から進む。アクタスとレイバークは、二人の支援を頼む」


レイバークが辺りを見回す。

「あれ? アクタスがいないよ?」


「なっ!? あいつ、もう滝の方に……!」

ラルドは思わず頭を抱えた。


――滝付近。


「なんだ、お前」

滝の前に立っていた男が、アクタスを怪訝そうに見た。


「あぁ、吾輩はここの出身だ。だから滝を見に来た」

アクタスは何食わぬ顔で答える。


(やべぇな、こいつ……)

男は呆れたような表情でアクタスを見つめた。


「あー、すいませんねー。今ここ、立ち入り禁止なんですよ」

男は面倒くさそうに告げる。


アクタスが笑みを浮かべる。

「そうか。なら、おやすみ、諸君」


「は?」


敵が聞き返した瞬間――


ビシッ!


次の瞬間、男たちは声を上げる間もなく、その場に倒れ込んだ。


「ったく、勝手に行くなよなー」

ノルドマンが呆れたように呟いた。


「エゼルとノルドマンか。吾輩が会話を終える前に倒せないとはまだまだだな…」


「おいおい、誰も帰ってこられないんだろ? 大丈夫なのか?」

ノルドマンが不安そうに尋ねる。


「行けば分かるさ」

エゼルは迷いなく答えた。


「エゼルは頼もしいねー」

ラルドたちも、二人の後を追って滝の前までやってきた。


「よし、ここからはエゼル、アクタス、マナ、俺の4人で中に入るぞ。ノルドマン、タカ、レイバークは入り口で待機な」


タカが心配そうに尋ねる。

「マスター、大丈夫……?」


「心配するな。すぐに帰ってくる」

ラルドは笑みを浮かべて答えると、滝の奥へと視線を向けた。


「よし、行くぞ。って、待てアクタス!」

ラルドが慌てて声を上げた。


「遅いぞ、お前たちー! 吾輩は先に行くのである!」

アクタスは振り返ることもなく、すでに滝の中へと足を踏み入れていた。


「おい! 少しは周りの様子を気にしろ!」

ラルドは呆れながらも、アクタスの後を追った。


――滝の裏の洞窟。


洞窟の中へ足を踏み入れると、轟音が徐々に遠ざかっていった。

その先には、薄暗い洞窟が広がっていた。壁には見たこともない紋様が刻まれ、淡い光を放っている。


「なんだ、この模様……。見たことないな」

エゼルが壁を見上げる。


「なんか幻想的な場所だね……」

マナも周囲を見回し、思わず呟いた。


「道なりに進めそうだな。よし、先へ――」

ラルドが歩き出そうとした、そのときだった。


「待ちな。あんたら、何しにここへ来た?」

前方から女の声が響いた。


エゼルが女を睨みつける。

「お前たちが連れ去った、依頼人を連れ戻しに来た」


「そう。つまり、邪魔をするってことね」

女は口元に笑みを浮かべ、杖を構えた。


すると、マナが一歩前に出る。

「ここは私が引き受けるから、マスターたちは先に進んで!」


「……分かった。頼んだぞ、マナ」


女はマナを見て、余裕の笑みを浮かべた。

「あら、かわいいお嬢さんがお相手なのね」


「できれば傷つけたくない」

マナが剣を構えながら答えた。


「生意気なガキが!」


――洞窟の奥。


「なんだここは」

ラルドが足を止め、周囲を見回した。


「さっきより開けた場所だな」


その瞬間。


「ひゃあーはぁっー!」

突然、洞窟の奥から異様な叫び声が響き渡った。


「なんだ、貴様は!」

アクタスが声を上げた。


「よう、お前ら! 列車にいた奴らの仲間だな」

鎖を持った男が、エゼルたちを見下ろした。


「皆殺しにしてやるよ!」


「こいつは吾輩が相手してやる」

アクタスが前に出た。


「お前、傷は大丈夫なのか!?」

ラルドがアクタスを心配する。


「エゼルは先に進むのだ。マスターは吾輩を守れ」

アクタスがラルドに指示を出す。


「ったく……分かった。エゼル、行けるか?」


「あぁ、問題ない」

エゼルは力強く頷くと、最深部へと続く通路に向かって走り出した。


――最深部へ続く通路。


さらに先へ進んだエゼルの前に、大きな扉が現れた。

扉の前には、ゾルペスの構成員が立ち塞がっていた。


「ここから先は通さねえよ」

男はエゼルを睨みつける。


エゼルは足を止め、男の背後にある扉を見据えた。

「この先に何がある?」


「てめえが知る必要はねえ」


「だったら、お前を倒して確かめる!」

エゼルは拳を握る。


――最深部。


ゾルペスの男が、カルタの領主を連れて部屋の奥へと進んでいた。

「ここが最深部ですか」


領主は不安げに辺りを見回した。

「ここに神の力が……?」


「えぇ、間違いありません」

ゾルペスの男が、部屋の奥へと歩き出す。


そこには、巨大な石の台座があった。

台座には、見たこともない紋様が刻まれている。


「これが……神の力?」

領主が恐る恐る尋ねた。


「正確には、その力が封印されている場所です」


「封印……? いったい何が?」


男は台座を見つめ、口元に笑みを浮かべた。

「神ですよ」


「なっ……!?」


すると、ゾルぺスの男は台座に触れた。

その瞬間、台座の紋様が光り始めた。


ゴゴゴゴゴ……!


地面が揺れ、部屋全体に低い音が響き渡る。

男が歓喜の声を上げた。


「ついに……この時が来た!」

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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毎週火曜、金曜、日曜に更新しています。

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