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「ゴッドギア」  作者: りゅう
第1章 闇ギルド

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処刑

エゼルの処刑が迫る中、救出のため王宮へと乗り込んだエバーリンクの仲間たち。

しかし、彼らの前に立ちはだかったのは、圧倒的な力を持つオーデルだった。


絶望の中で、彼に待ち受ける運命とは――。

「そんな!? なんでそんなことするの!」

マナがオーデルに詰め寄る。


マナはエゼルのもとへ駆け寄ろうとした。

しかし、目の前に見えない壁が立ちはだかり、マナの行く手を阻んだ。


「なに、これ……?」

マナは目の前の空間に手を伸ばす。


「そこから先には君たちは入れない。そこから見ていてくれ」

オーデルはそのままエゼルの方に進む。


「よし、エゼル君の枷を外してくれ」

オーデルの指示を受け、兵士がエゼルの枷を外す。


「やぁ、エゼル君。まだ生きているかい?」


「な……何者……だ」

エゼルはかすれた声で問いかけた。


「よかった、まだ生きてた。それじゃあ処刑するね」


「マナ…は…」


「マナ? あぁ白髪の子か。生きてるよ今は」


「そういえば話してなかったね。君たちのギルドは闇ギルドに指定されて、君は処刑されることになったんだ」

オーデルは淡々と答えた。


「闇……ギルド……。みんなを、どう……する?」


エゼルは苦しそうに問いかける。


「捕まえたら奴隷か処刑だろうね」


「そう……か。そんなこと、させない!」

エゼルは残された力を振り絞り、立ち上がった。

そして、オーデルに向かって歩き出す。


力の入らない拳を握りしめ、オーデルに向かって振るう。


しかし、その拳はあまりにも遅く、オーデルは軽々と身をかわした。


「みじめだね。神の力はどうしたんだい?」


「神の……力? 何のことだ……?」


「そうか。知らないのも無理はない。じゃあ、兵士の皆さん、お願い」

オーデルの指示を受け、兵士たちは入口に張られていた結界を解除した。


「お兄ちゃん!!」


「マナ…?! みんなどうしてここに!」

エゼルは驚き、目を見開いた。


その瞬間、オーデルがマナを捕まえ、身動きが取れないように押さえつけた。


さらに、兵士たちがほかのメンバーにも襲いかかり、複数人で取り押さえる。


「さぁ、エゼル君。どうする?」


「やめろ…! 皆を放せ!」


「いやだと言ったら?」


すると、エゼルがオーデルに向かって再び殴り掛かる。


正面から殴りかかると見せかけ、瞬時に背後へ回り殴りかかった。


しかし、オーデルに片手で止められてしまう。


「まだみたいだね。それならこの子も処刑するしかないみたいだ」


「なっ…!やめろ!!」


「はぁー!」

エゼルがふたたび殴りかかろうとするが、オーデルが間合いを一気に詰め、エゼルを蹴り飛ばす。


「くっ……」


「お兄ちゃん…!」

マナが必死にエゼルへ手を伸ばす。


そのとき、オーデルの背後から女の声が聞こえた。

「アニキ、その女は私に任せな」


「ソルシアか。遅かったじゃん」

オーデルは振り返ると、捕らえていたマナをソルシアに引き渡した。


「やめて、放して!」

マナが叫んだ瞬間、エゼルはオーデルに向かって突撃した。


「ブレイクヴァイン!」


「ジア・レイ!」

エゼルが放った攻撃に、オーデルも即座に魔法を放つ。


二つの攻撃が正面からぶつかり合い、互いの力を打ち消した。


凄まじい風が辺り一帯に吹き荒れる。


「ライトニング・ブレイカー!!」

エゼルは間髪入れず、オーデルに向かって攻撃を繰り出した。


「フライドバンプ!」

オーデルもすかさず魔法を放つ。


その攻撃を受けたエゼルの体は、地面から大きく宙へと吹き飛ばされた。


「残念だけどもう終わりにしよう」


「ウィンドテイカー!!」

オーデルが攻撃を放つと、辺り一帯の風がオーデルに集まり、右腕から鋭い風の攻撃をエゼルに向けて放つ。


オーデルの放った攻撃が、エゼルの腹部を貫通する。


「嘘…だろ」

ラルドが驚きの表情をする。


「エゼル!?」

他のメンバーもエゼルを心配する。


「お兄ちゃん!!」

マナが叫ぶ。


エゼルはそのまま地面に落ち、動かなかった。


「ジア・レイ」

オーデルは容赦なく、攻撃を繰り出した。

オーデルの体から複数の風の刃が放たれ、倒れたエゼルへと一斉に襲いかかる。


風の刃は次々とエゼルの体を貫き、複数の傷を刻み込んだ。


「もうやめて!!」

マナが涙を流しながら叫ぶ。


「もう……やだよ……」

その声には、悲しみと絶望が滲んでいた。


「残念ながら、彼はもう死んだ。次は君たちだ」

オーデルは淡々と告げる。


「なんで……こんなことするの……?」

マナは涙を流しながら、オーデルを見つめた。


「ごめんよ……。これがこの国の決まりなんだ」


「最後に何か一言あるかい?」


「……お兄ちゃん。ごめんね……」

マナは静かに目を伏せた。


「さようなら」

オーデルがマナに剣を向ける。


その瞬間、倒れていたエゼルがオーデルの手をつかんだ。


「なっ……なんでまだ生きてんだよ……!?」

ソルシアが驚き、目を見開く。


「まじかよ…」

オーデルも思わず表情を変えた。


エゼルは何も言わず、オーデルを吹き飛ばした。


「なっ、こいつ!」

ソルシアはすぐさま身構える。


しかし、次の瞬間、エゼルの拳がソルシアの腹部に叩き込まれた。

ソルシアの体は大きく吹き飛んでいく。


「お兄…ちゃん?」

マナが恐る恐る呼びかける。

だが、エゼルは何も反応しない。


そのまま兵士たちに向かって歩き始めた。


「エゼル、大丈夫なのか…?」

ライザの声にも答えず、エゼルは次々と兵士を倒していく。


「ふざけるな!」

体勢を立て直したオーデルが叫ぶ。


「ジア・レイ!」

オーデルはエゼルに向かって、鋭い風の刃を放った。


エゼルは迫りくる風の刃を、腕を振るって弾き飛ばした。


「マ……ナ……。皆……無事か?」

エゼルは途切れ途切れの声で、仲間たちの安否を尋ねた。


「なめんなよ!」

オーデルとソルシアが同時に攻撃を仕掛ける。


「ジア・レイ!」


「クロックシザース!!」

オーデルはエゼルに向かって、鋭い風の刃を放つ。


一方、ソルシアはエゼルの正面に立ったまま、背後から斬撃を飛ばした。


しかし、エゼルは一瞬でオーデルの横へ移動し、オーデルの顔面に拳を叩き込んだ。

同時にソルシアも吹き飛ばされた。


「どうなってるんだ…」

ラルドは目の前の光景に驚きを隠せなかった。


「くっそ…」

オーデルとソルシアは体勢を立て直すと、魔法を発動させる。


「複合魔法:タイムレイン!」

空中から無数の風の刃が落ちてくる。

そして次の瞬間、一斉に軌道を変え、エゼルに向かって動き出す。


「この魔法は、風の刃が落ちるタイミングを操れんだよ」


「ホーリーアウファス」

エゼルの体がまばゆい光に包まれる。


光はエゼルの体から広がり、迫りくる風の刃を次々と消し去っていく。


そのままオーデルとソルシアへと伸び、二人を一気に吹き飛ばした。

衝撃によって、壁までもが大きく崩れ落ちる。


「お兄ちゃんが光魔法……。どうして……?」




ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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毎週火曜、金曜、日曜に更新しています。

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