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VERTEX 4  作者: 銀乃矢
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20/23

第19話「異常」

レースは終盤戦。


松下もタイヤを新品に交換し、ペースアップを狙っていた。





「監督!永野とのタイム差は!」

『今、7秒だ!』

「7秒了解!」


しかし、松下は気づかなかった。

永野が異次元のペースで追い上げ続けていたことを。



「ヒロくんとのタイム差は!」

『今、7秒、7秒だ。ただ、着実に縮んでいるぞ!次の周には5秒になる計算だ!』

「OK!」


同時に永野も気づいていないことがあった。

異常なほどのハイペースで走ることによる代償を。




再び、松下。

「監督!今のタイム差は?」

『4.7秒だ!あいつ、超異次元のペースで追い上げてるぞ!』


「4.7…異次元すぎる。俺がタイヤ交換した時、10秒くらいタイム差があったのに…」


ミラーを確認すると、今までより、永野のマシンが大きく写っていた。

「今回はマシンに不調もない。駿、実力ぶつけ合おうぜ。」



2台は第5コーナーを抜け、ロングストレートへと向かう。


松下の背後を捉えた永野。

一気に勝負を仕掛ける。


松下のイン側に永野が滑り込んでくる。


これで首位が永野に変わる。


「くっそ…監督!レースはあと何周?」

『残り2周、次でファイナルラップだ!』

「時間がねぇぞ…」



「ただ、まだマシンは捉えられてる。タイヤもまだ大丈夫。」



タイヤも限界なのだろう、前を走る永野は少しふらついているようだった。


「なら、勝負を仕掛けるならヘアピンだ。」



限界までアクセルを踏み込む。


「ここだっ…!」

永野のイン側に踏み込む。


「…!?」永野も動揺が隠せていなかった。


これで再び首位が変わる。


『よし!お前が1位だ!そのまま永野を抑えきれ!』


「了解!」


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