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幼馴染の護衛にようこそ!

大きな出来事2つ目の続き。

幼馴染となるの2人目についてだ。


シエルが俺の専属メイドになって半年ほど。


この間にウルダの大きさは例のあの人が出てくる

魔法の世界で有名な白梟並みの大きさになった。

羽角もちょこっと生えてきてちょっと凛々しい。

頭も凄く良く鳥類だがトイレも覚え

あらゆるところを汚す何てことはない。

意思の疎通も難なく出来るため話し相手にもなる

餌は自分で狩をする為エサ代もかからず。

濡れた布で体を拭いてやるのが日課だ。


そしてシエル。

最初こそ突然の見習いから専属メイドへの

昇格という事に畏れ多いとギクシャクしていたが

この半年でなんとか慣れてきたようだ。

もちろん着替えを朝一してもらうなど

そんな恥ずかしい事は絶対にしてもらわない。

「とりあえず詰め込みますので少々お待ちを。」

とシエルを引っ張っていった

ス…トットおばさんの元で1ヶ月の間

かなりスパルタでメイドの仕事を

叩き込まれたらしい。

正味5ヶ月程一緒にいたが最初に比べれば

かなり打ち解けたと思う。

魔眼に関しては今の所問題はなく

他人に対しての魔眼対策や礼儀についても

色々教わったようである。


さて本題に戻ろう。

あの4歳の誕生日から半年ほど経って

父親の商会でシエルとウルダと

運ばれてきた荷物を確認する作業を見ていた時

普段見慣れない商品が運ばれてきた。


その商品とは…奴隷だ。


普段見る馬車の倍以上の大きさで

かなり頑丈な作りをした馬車が来たので

なんだなんだと見にいったらその馬車から

降りてくるわ降りてくるわ老若男女問わず

大体30人程か。普通の馬車はわからんが

商売で使う馬車が大人が乗って6〜8人程乗れる。

倍の大きさといえどやはり奴隷か。

かなり詰め込まれてるのではないだろうか。


近くにいた顔馴染みの門番兼守衛長のタルサさん

(ベアーピープルで筋骨隆々、

顔は熊で頬に傷があるが耳が可愛い)

に話を聞いてみると奴隷が連れて来られるのは

うちの場合は年に1回か多くても

2回程度なのだそうだ。

奴隷商もちゃんとある為数多く扱うのは

揉め事の原因にもなるので機会も少ないらしい。


なら何故今回は?と聞いてみると

なんとかって名前の都市にある、とあるスラムが

大きめの盗賊団の根城だったらしいのだが

そこにいた盗賊団を壊滅させた一団がやりすぎ

元々住んでいた無関係のスラムの住民も

住めなくなってしまったらしい。

そこでそのスラムの住人達を各地に

振り分けるって話になったわけだが

スラムの住民だ。欲しがるものは少ない。

と言うわけで少々異例らしいが

奴隷商人や大きな商会に振り分けられたようだ。


やりすぎた一団どんだけやりすぎたんだよ!とか

思ったが奴隷を間近で見られたのだし

盗賊団を壊滅させたんだ仕方ないと思う。


さて奴隷を見てみよう。

犯罪奴隷という事ではない為

粗悪な格好はしているが想像より酷くはない。

やはり綺麗なお姉さんがいないかと

探してしまうのは男の性か。

残念ながらいなかったけどな。

ぱっと見子供やおばさん、おじさんが多い

これは多分

体格がいい男や美人は需要があり

その手のツテを持つ奴隷商に送られ

農作業などに従事するくらいしか出来なさそうな

おじさん、おばさんが商会に送られたのだろう。


何とは無しに眺めているとウルダに突かれた。

ウルダの見ている方を見やるとそこには1人の少年

俺より少しだけ年上だろうか。

オレンジ色の髪とヒョロリと高めの背丈

手足はそこそこ長く色は日焼けか褐色だ。

瞳は黄土色で鋭い印象を受ける目をしている

美形になりそうな感じではないが

成長次第では美丈夫になりそうだな。


さてウルダのセンサーに引っかかったという事は

卵時代に俺の深層心理に多大な影響を受けた

ウルダの眼鏡に叶ったという事だろう。

つまり俺の役に立つ人材である可能性が高い…

のかもしれない。シエルの時と同じ感じだ。

そういう事なら確保も考えなくてはならない。

さてどうしたもんか……。


とりあえず父親の所へ行ってみますかねー。

商館にある父親の執務室へ行きノックする。


「父さま、お尋ねしたい事があるのですが今よろしいでしょうか?」


「ラシッドか。いいぞ、入りなさい。」


「失礼します。」


とりあえず挨拶もそこそこに本題に移る。


「今日商館に入って来た奴隷のことについてお聞きしたいのですが、いいでしょうか?」


「ん?あぁそうか、お前は奴隷を見るのは初めてだったな。街では見かけているとは思うが特に意識した事はなかっただろう。それで奴隷がどうかしたのか?」


さてどう切り出したものか…

素直にあった事を伝えてみようか。


「ちょうど馬車から降りてくる奴隷の人たちを見ていたのですがその中の1人、オレンジの髪の自分と同じ年から少し上くらいの男の子がいたのですが、その子の事を見てウルダが反応しまして。」


「ウルダが?どういう事なのか説明してみなさい。」


「はい。実はシエルの時もそうだったのですが…自分に…害の無い相手を見つける事が出来るようです。どんな力も持っているかはわからないのですが特別な力を持っている相手を教えてくれるようで、今回の奴隷の中で見かけた子供にウルダが反応したのでちょっとその子が気になりまして…。」


「ふーむ。皇帝闇木兎ウルダがなぁ…。お父さんも詳しくはないのだが、皇帝木兎エンペルホーウルというのは皇帝と名を冠している事から己に有用でかつ役に立つ臣下を見分ける能力があると言われているらしいのだよ。異属性種ミスカラーと言えど恐らく同じだとは思うし、ウルダが気にしたなら良い人材なのかもしれないな。」


ほー!ウルダにそんな隠された能力が!

出来る子だわぁ…惚れ惚れするわー…。

待て待て、まずは奴隷の子だ。

ウルダの説得力は半端ないな。

なんとかなりそうだ。


「その子についてどうにかする事は可能でしょうか?出来れば話だけでもしてみたいのですが…」


「子供なんだったね。恐らく大丈夫だろう。一応スラムの子なのだし護衛は付けるかい?」


護衛か…気にしてなかったがどうするか…

その時になったらなったでウルダの本気を

見れるかもしれないがどうなるか不安だしな…

おっ!そうかちょっと良い事思いついたぞ。


「良いのですか?でしたらタルサさんを少しだけ護衛につけて頂けるとありがたいのですが…厳しいでしょうか…?」


「ふーむ…タルサか…他にもいると思うが何故タルサなのかい?」


「もし戦闘系の能力を持っていたりしてもタルサさんなら確実なのもそうなのですが…仲間に引き入れられるようなら、僕の護衛という事で入ってもらいたいのです。そして、出来ればそのままタルサさんの空いている時間に鍛えてもらえたらと思いまして…どうでしょうか…?」


「なるほど…確かに護衛はそのうち必要になる時が来るだろうね。それを見越して子供のうちから鍛える…か。能力を持っているかもまだわからない皮算用ではあるが…良いだろう、お前の好きなようにやってみなさい。」


「ありがとうございます!父さま!」


「よし、そうと決まればタルサを呼ぼう。ちょっと待っていなさい。おーい!誰かいないか!」


よし!なんとかなりそうだ!

あとは一応念のためシエルに眼鏡を…ふはは。


そんなこんなで父親に呼ばれて顔を出した男が

そのままタルサを呼びに行き3分程して

タルサを引き連れ戻ってきた。

タルサには父親と話した事をひと通り伝えた。

タルサも満更でもなさそうな顔をしている。多分

(何せ顔はクマなのだ。分かりにくい。)

空いた時間に訓練して貰えるかも聞いてみたが

快く了承してくれた。

この時の顔はまさしくやる気に満ち溢れていた。

なにせ右口角がクイッと上がり

目の上がピクピクしていた。間違いないだろう。


そうしてウルダとシエルとタルサと共に

少年の待つ部屋へと入っていく。


目の前に立っている少年は

こちらを最初に見た時には

目を見開き驚いた顔をしたが

今は見定めるようにしている。


とりあえずシエルとタルサの力業は後だ。

先に話をしなければ仕方がない。


「さて、まずは初めまして。ここの商館の館長の息子でラシッドといいます。まずあなたの名前を聞いてもいいかな?」


「チッ…ジェドだ。大商人のボンボンが俺に何の用だ?」


おーおーおー口が悪いねぇ……。

こちらは営業スマイルだがイラッとしたぞ?

しかし力業はまだ早い…まだ我慢だ。

ウルダやめて!肩に爪が刺さる!

いや!刺さってる!


「何もそんなに邪険にしなくても良いじゃないですか。僕があなたに何かした訳ではないでしょう?」


「腹黒なのが透けて見えるんだよ、ボンボンが。女も女だ。主人を馬鹿にされて言いたいことがあるなら何か言ったらどうだ?大人しいのが美学か?そっちのクマもだ。俺の今後より主人の息子に気をかけたらどうなんだ?」


おっと……これはぁ……。

…………いや待て。

シエルは相変わらず俯いたままだ。

パッと見、変に変わった素振りはしていない。

まぁ大人しそうに見えるから

言った事には理解も出来る。

しかしタルサはどうだ?

タルサがこいつの今後を考えていたかはともかく

その話はこいつにはしていない。

何故わかった?読心の類か?


「ふむ、タルサさん少しだけ席を外して頂いても構いませんかね?扉の外にいてくれればいいので少し話を聞いてみたいです。」


「しかし坊っちゃま、護衛としてここにいるのに私が席を外してしまってもいいのですか?」


「恐らく大丈夫です。一応シエルには居てもらうので何かあっても対処は出来ますしウルダも居ますから。」


「分かりました。廊下におりますので何かあればすぐ声をお声をお掛け下さい。」


さて、これで腹を割って話しが出来る。

タルサが退出していざ話し合いスタートだ。


「ジェドって言ったっけ?まず君の持ってる力について聞きたいんだけど、君の能力は読心能力なのか?」


「やっぱ猫被ってやがったか。んでどくしん?ってなんだ?俺が変わった力を持ってるってよくわかったな。そっちの女も目に何か力を持ってるんだろ?」


「そこはどうでもいいだろ?読心ってのは心を読む力の事だ。てか、隠してたつもりなのか?相手が言ってもいない事をペラペラ喋るから丸分かりだぞ?で実際の所どうなんだ?ちなみにこっちはシエルって言う。魅了の魔眼を持ってるから下手な事言うとデレデレにされるぞ?」


「はぁ、分かりましたよ。確かに俺の持ってる力は内心思っている事をある程度読み取る事が出来る、読心って言ったか?そういう力だ。つっても何故かお前の考えはめちゃくちゃ読み取り難いんだけどな。それとデレデレにするのは勘弁してくれ。目を見ない目を見ない目を見ないって一心不乱に考えてるから何かと思ったが予想以上にえげつないな。」


おっと諦めたのか腹を割ったからなのか

どっちかはわからんが警戒を解いて

人懐こい顔で話をしてきた。

怪訝そうにしてたのは

俺の考えが読みにくかったからか。

そしてシエル。

お前は人と会う時毎度そんな事思ってるのか。

チラッとシエルを見ると目が合った。

すぐ顔を逸らし

湯気が出そうな程真っ赤になった。

かわっ…痛い痛い痛い!

ウルダ痛いやめて!爪が刺さってる!

何なの!?お前メスなの!?

皇帝じゃないの!?実は女帝なの!?


涙目になりつつも話を戻す。


「そ、そうか。ところでジェド。早速本題なんだが、お前俺の用心棒になるつもりはないか?スラム出身だって話は聞いたんだがそれよりいい暮らしは保証する。そんな能力持った奴が味方に居てくれるとすげぇありがたいんだが。どうだ?」


「なぁなぁ!風呂は入れるか!?俺さ!風呂が好きなんだよ!スラムでは水浴び出来りゃ御の字なんだけどよ!一度死んだじじいに火で沸かしたお湯に入れてもらった事があるんだけどよ。それがすげぇ気持ちよくってよ。また入りたいんだよな!」


まさかの風呂かよ…

心読めるせいで歳の割に大人びてると思いきや

通り越してじじいかよ!

まぁいいそんな事でいいなら構わん。

チョロい。チョロいぞジェド!!


「それでいいなら喜んで風呂を用意しよう。それで構わないな?」


「あぁ!よろしく頼むな!」


そんなこんなでかるーくジェドが仲間入りし

幼馴染2人目兼護衛となったのだった。






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