万能地雷パジャマパーティー
短い人生において私が死ぬまで遊ぶ事が出来る最高な趣味といえばスナップ画像集めだ
人に言えば完全に引かれて普通の人間だと一生関わりの無い趣味だが絶亡と狂喜の狭間にいる私として見るたびにうっとりとしてフォルダがたまるたびに嬉しくなる人生の少しを捧げられる最高の趣味だと思う
そして今夜は、新しく集めたスナップ画像が貯まったから自分の部屋で一人、スナップフォト上映会を開いていた
電気一つ付いてない暗い部屋でプロジェクターの映像だけが部屋の白い壁を照らす
ギロチンをされる女、電車に轢かれてグチャミソになる男、ドーベルマン刑事、違法モノのリンチ動画、頭が歪に歪んでいる奇形児、体が原形も無いくらい腐り果てスープ状になってるオッサン、硫酸かけられて死んだ女の差分化写真、ドーベルマン刑事、達磨等の映像や写真が次々に映し出されて私の渇いてる心を満たしてくれる
この上映会をやっている時だけが私が常日頃抱えている将来に対するただ漠然とした不安や四つ目の事を忘れさせて癒してくれる
こうして私は、夢の世界にトリップした
「杏!さっさと出てきなさい!」
体がサンドイッチの様に挟まれて頭が微睡みに沈んでいて色々とブッ飛んでいた夢うつつな時間は、いきなりのババアのノックによってすぐさま消えた
「うっせーんだよババア、何なんだよいきなり」
「あんたにお客様だよ!」
「はぁ?私にお客様だってかババア、そいつって頭が可笑しいネチョッとした笑みのポーカーフェイスの男か?」
「いや違うね小さくて可愛らしいお嬢ちゃんだよ」
「あ゛ー、それだったら出るから上げて」
「あんたもさっさと出てきなさいよ!」
「うーっす着替えるからちょっと時間掛かるは」
そうやる気無さそうに返事をするとババアは、一階に降りていった
さて、着替えるか
そう思うと私は、横になってる体育座りから立ち上がり、ティッシュで濡れた場所を拭いて、背伸びで長時間同じポーズでいた凝りをほぐした
えーっと下着だけじゃ不味いし何着ようかね、つーか下着も着替えないとな
見知ってる奴だしスカルパーカーにジーパンで良いかこれにもしヘッドホンを首に掛けたら完全にザリガニデイズスタイル、いや確かカゲロウデイズスタイルか、絶対にやらないけど、あんなテロリストなみに危ない厨房のダサいマネなんざ出来るかよ
××× × × ××××
着替えて(ヘッドホンは、やっぱり着けない)一階の客間に降りると背のちっささと(百四十一センチ)空軍ゴーグルが特徴的な島根みもねがテーブルでテレビを見ながらお茶を飲んでいた、ババアは、台所で晩御飯の後片付けをしている
何故かみもねは、ピンクのチェック柄のパジャマを着ていて細長いウサギの抱き枕を抱いていた
完全にお休みスタイルだ、身長の低さも合わさってどう控えめに見てもロリ小学生にしか見えずどの角度で見ても高校生に見えないロリスタイルだ大事な事だから二回言った、完璧に私のストライク
「よーみもねこんな真夜中に訪ねる何てどうしたんだよ」
「いやーどうしたかと言いますとでありますとな~」
みもねは、テーブルの下の足を落ち着き無く動かしたり目が泳いでたりして何処か挙動不審気味に言った
「杏殿は、何かしら怖い物ってあるでありますか?」
「無えよ」
「無いって何かしら一つや二つ位無いでありますか」
「一つも無いな、こう見えても私って臓物消散絶亡ガール望ちゃんだからな」
「望ちゃんって誰でありますか?」
「とある人権も何もないクサレド外道が付けたアダ名だよ……それで、何しに来たんだよ」
「もう一度聞くでありますけど人間には、誰しも一つくらい怖いものがあるでありますよね」
「私には、それでも無いけどな」
「小さい時に暗い部屋のドアの隙間に何か怪物がいるかもしれなくて一人で寝られなかったりとかシャンプーして目を開けたら目の前にオバケが居るかもしれないと思うと一人でお風呂に入れないってありますよね」
「だから私に一切無いって言ってんだろ」
言い切りみもねの席の前に座り茶菓子をテーブルの上にぶちまける
「とりあえずみもねが言いたいことは、分かったよ――どうせ何かしら恐いものでも見て一人で眠れなくなったからパジャマパーティーを開くって話だろ?」
「そうでありますよ杏殿小生さっき寝る前にホラー漫画をつい読んでしまったんでありますよ」
「やっぱり当たったよやっぱりテメエは、小学生みたいだな」
「うー小学生みたいだなんて言わないでくれでありますよ小生、背の小ささは、かなりのコンプレックスを持っているんでありますよ」
「言われたくなかったら背を伸ばせ」
「うぅ、本当に杏殿は、人のコンプレックスを突いてくるでありますな小生は、きっと未来だとぼんきゅっぼんのトランジスタグラマラスボディになれるでありますよ」
「へっ」
最高の笑顔で鼻で笑ってやった
トランジスタグラマラスボディってあり得ねえだろあんのは、御影英一が読んでるようなヘド向けのエロ本だけだろ
「うぅ慈悲も何も無いであります」
みもねが情けない顔でウサギの抱き枕をぎゅっと抱いた、もちろん私にドストライク
「慈悲なんか無えよ幸福なんてものも無えよあるのは、絶亡と不幸とメシウマだけだよ」
「歪んでるでありますなぁ」
「もっと私を誉め讃えやがれ!」
「誉め讃える要素なんて無いでありますよ」
「だが私は、満ちている!他人の不幸を悦び愛を貶し軽んじて他人を絶亡させることに幸福を感じてる!」
「また杏の病気が始まったね、みもねちゃんお代わりいるかい?」
「ありがたく貰うであります」
「ババア、これから人生の絶亡について話そうとしたのに邪魔してきてんじゃねえよ」
「いつも家の孫が迷惑をかけて悪いねみもねちゃん年寄りの私にもよく分からない話をよくしてるけどこう見えても根は、多分良い子だから長い目で見てくれないかい」
「あっ分かってるでありますよ叔母さん杏殿は、良い子だって」
「そうかい良かったよ」
ババアがみもねの背中を強く叩き台所に去っていった
「何か苦手でありますよ杏殿の祖母殿は、」
「奇遇だな、私もだよ」
ここの所色々と裏切られたり殺されかけたり拉致られたりしたりした私にとっては、この意見の同意は、程よい清涼剤となった
「ところで何読んで怖がってんだよテメエは」
「不安の種でありますよ」
「あの漫画かー、あの漫画だったら怖がってもしょうがねえな」
「そうでありますオチョナンサンとか歪んで不気味な笑い方をしている人形とかマジ恐いであります」
「サユリで言ってたけどな生きている気を放出していりゃああんなのは、出ねえから安心しろ、ところでまた何でそんなホラー漫画を読んだんだよ」
「いやー実を言うと寝る前に水を飲もうと炊事場にいた店子が煽ってきてつい乗って読んでしまったのでありますよ」
「バカだろテメエ」
「そうでありますよねー流石に四つ目殿も小さいから恐いの読めねえだろって煽り文句は、ひでえでありますよねー背をだしにして煽るなんて人がやることじゃないでありますよ」
「へーそうかい」
「このお茶おいしいでありますな~」
「おっ!このお茶の味が分かるか!」
「香りが良いでありますな~」
「家の緑茶は、京都の結構良いの使ってんだよ(ごくり)」
「へーでありますなー(ごくり)」
お茶はやっぱり日本人の宝だなこんなに旨いんだからな
ん? そういやみもねがさっき何かとんでもないこと呟いてたよな
「なぁみもねさぁ大切な問題だけどなさっき何て言った?」
「ん?香りが良いってのでありますか?」
「ちげえよ煽り文句どうのこうやの方だよ」
「背を小さいのをバカにされたことでありますか?」
「おしいぜみもね!それを煽ってた奴は?」
「もしかして四つ目殿のことでありますか?」
「そうだよそれだよ、それで四つ目って奴は眼鏡を掛けていてキチ●イで笑うと他人に殺意を抱かせる様なネチョッとした笑顔を見してくる奴だろ?」
「もしかして杏殿って四つ目殿とおともだ……」
「テメエそれ以上言うな!私は、被害者だぞ!」
「アッハイ!であります!」
みもねが私のただらなぬ殺気に触れた
嘘だろまさか四つ目が島根みもねのアパートの店子だったのかよマジふざけんなよ、これからみもねの家に行きずれえじゃねえかよ
みもねの家は、学生向けアパートをやってるからこの際店子に四つ目が居るのは別に良い、四つ目も一応人間だから居住地の自由は、認められてるからな
問題は、これまでも何度もみもねの遊びに行ったはずの私が気付けなかった事だ、絶亡的だよ気付きそうだよな!私、四つ目の存在を感知できるクソなレーダーを持ってるはずだよな!
絶亡的だよ!
「杏殿脳内自己嫌悪中失礼するでありますけど~」
「悪いけど後にしろ今四つ目の簡易光学迷彩について考えている所なんだ」
「小生今日って杏殿の家に泊まれるでありますか?」
「それ今聞くことか?」
「小生には、とっても大事な事でありますよ、だって今日小生は、一人で眠れないでありますから」
「あーそだなーちょっと聞いてくるは、おーいババa…」
「いいよ!ゆっくり泊まってきなさい!」
「と、言ってるぜ」
「ありがとうございますでありまーっす!」
「話が軽く済んで良かったな……そういやババア!お客様用の布団って私の部屋に置いてあったっけ!」
「変わってないよ!」
「うーっすじゃあ私は、人間国宝の机の上に寝るからみもねは、床で寝てくんね」
「ラジャー!分かったでーありますよ、では早速小生は、布団を敷いてくであります!」
「良いって私がやるから」
「ここは勝手に押し掛けて泊まる事になった小生にお任せあれであります!」
「そうかいだったらよろしく頼むな」
そう言うと島根みもねは、直ぐ様私の目の前から消え二階にある私の部屋に続く階段を上がる騒がしい音がなった
そこで私は、大事なことを一つ思い出し呟いた
「そういやプロジェクターの電源付けっぱなしだったな」
その二秒後、ホラー映画で死ぬ直前の女が出す布を手で切り裂く様な悲鳴が聞こえた
私は、冷めてぬるくなり本来の旨味を失ったお茶を一口飲み、これからのフォローについて頭を巡らした
電化製品の付けっぱなしは、止めましょうストップ温暖化、絶亡的に粋ですね
四つ目が島根みもねの親が経営するアパートに住んでいて望ちゃんが何度も訪れてた事があると四つ目の家に行ったと言う話に矛盾と言うほどでないけど疑問生まれると気付いた今日この頃




