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第二死 捕らわれの女王と…… 前編

       『 Result 』


         0P 

       報酬 無し

      

       称号

       雷霆の女神

       世界樹の守り半神びと 

       


       JOB 賢者

                

       力    1876+0  

       魔力   17186+0   

       体力   1656+0  

       すばやさ 2655+0



          女神の祝福                   

    【世界平和】Lv003          

    【神官プリースト】Lv001     

    【呪術師シャーマン】Lv001    

    【魔法使い(マジシャン)】Lv001   

    【生物学者バイオロジスト】Lv001  

    【魔導士ウィザード】Lv002    

    【賢者セージ】Lv006

    【盗賊シーフ】Lv001


      以下変化無しの為、省略       

 



     『 残り時間45秒 』




 ヨーハッ!!ドンドンドコドンアーアー。ピーピーピヒャララ!


 うるさい!!!この糞Result!!!ノリノリで曲を流すんじゃない!


 


 確かに魔王マイオスの言う通り、攻め過ぎて視界を失うなんて最低の悪手でした。


 はい。すいません。


 言い訳させてください。


 これは条件が悪すぎるのよ! 


 私の背後にはアルタイル王やムム女王と大勢の来賓客の中にはパパママがいる。


 当然それらを庇いながら戦わないといけないし、だったらさっさと大広間から追い出す為に先制攻撃しかないって思うじゃん。


 そりゃゴリ押しだって試すわよ……うう……リゲルごめん。


 


 それにしてもあの魔王マイオス。


 一見紳士的なおじさまに見える癖に、魔王だけあってやっぱりめちゃめちゃ強いね。


 すべてを守りながら戦うにはちょっと相手が悪すぎる。


 いっそ『次元跳躍ディメンションワープ』でもあれば魔王連れてどっかに行くんだけど……


 あ、魔王に楽勝で勝てるって言っている訳ではないよ。


 誰もいない場所なら私も本気で戦えるって事。



 今の私は自分で言うのもなんだけど、かなり強いはず。


 魔王マイオスの能力は鑑定出来ないけど、1対1なら……ううん。負けフラグになるからこれ以上言わない様にしよう。




 魔王と一緒に来る四天岩の連中もやっかいなんだよね。


 プロキオンなんて速攻でリゲルに襲い掛かってくるし、レグルスは死ぬ気で魔王を守ってくる。


 おまけに魔王の背後にいるヴェガとエメラダは必殺技フェイバリットスキルでも撃とうとしているのか、めっちゃ魔力を溜めているし……


 


 うーん。これはおとなしく魔王の話聞くしかないんじゃない?


 会場の人間すべてが人質みたいなもんだし。


 と、すると私のやることは決まったよね。





 ゆっくり目を閉じ、Resultが終わるのを待つ。



 やがて眩しい光に包まれ、光が治まると目の前には、ハダル神父がいた。


「スピカさん。大丈夫ですか? 眠いのでしたら今からでも賢者になるのをやめて、【神官プリースト】になってもいいのですよ?」


 ハダル神父はまだ私が神官になることをあきらめてないのか……


「はい。大丈夫です。私の願いは【賢者セージ】。いい賢者!!」



 ハダル神父に答えながら、『雷神降臨ライトニングインストール』を発動。


 その瞬間、大広間の扉が破壊され、女神の像がが砕かれる。


 私は雷の様な速さ移動し、アケルナル剣聖が殺気むき出しで抜いた剣をフルムーンスタッフで止め、隣にいたシリウス校長の魔法を『魔法封印マジックシール』ですべて封印する。


「な?」


「なんじゃと?」



 驚く二人に対してシーっと指を立てる私。


 丁度そのタイミングで入ってくる。魔王マイオス。


 同時にプロキオンがリゲルに斬りかかるけど、あれはどうしようもないし放っておく。


 背後の四天岩三人は部屋に入ろうともしない。


 というか、来賓客の顔を見て露骨に嫌な顔をしている。



「いつもお世話になっております。魔王のマイオスです。お楽しみ中の所大変申し訳ありません。招待状が無かったので無理やり来てしまいました」



 静まり返る大広間。


 聞こえてくるのは、プロキオンとリゲルの剣がぶつかりあう音だけ。



「おやおや。てっきり即攻撃されるモノだと思っておりましたが……大分おとなしくなられたのですね。アケルナル剣聖殿とシリウス賢者殿」


 魔王マイオスが殺意のこもった目でアケルナル剣聖とシリウス校長をじっくりと見た。


 剣聖の剣の力が増してくるので、私も抜かせない様に力をこめる。


 ごめんなさい。少しおとなしくしてね。


 魔王マイオスがなんの用で来たかくらい聞かせて……


 後で説明でもなんでもするから。



「貴様。ノコノコと出て来よって何用じゃ!!!」


 いつものノホホンとした感じではない口調でアケルナル校長が叫ぶ。


「いえいえ、風の噂でヘヴェリウスとエルフの国が併合されると聞きましてね。混ぜていただけないかなーと思った次第です。何しろ我が領土は狭く、食料もすくない。その上魔物ばかり住んでいる。それではやっぱり寂しいですよね」


 そりゃ魔族の領土なんだから魔物ばかりでしょうよ。と突っ込みたいけど我慢する。そんな空気じゃないんだもん。



「そりゃ魔物ばっかりでしょうよ!!」


 空気を読まないイノシシ女カペラが盛大に突っ込んだ。


「ひっ……サンダルフォン」


 カペラの声を聞いたエメラダがスッとレグルスの後ろに隠れた。


 エメラダがビビった事にチッと小さな舌打ちをする魔王マイオス。



「断る!」 


 アルタイル王がたった一言で魔王の要求に回答した。


「エルフ国の新女王ムム。貴女はどうでしょうか?」


「!?」


 魔王が再び問いかけたのは、その腕の中。


 先程までアルタイル王の横にいたはずのムム女王は、いつのまにか魔王の腕の中に捕らわれていたのだ。


 速い。私でも見えなかった。と、言うよりも動いていないから何かの魔法だと思う。


 瞬間移動?次元跳躍とは違う何かの魔法なのは間違いない。


 一瞬の出来事に理解が出来ず、きょとんとするムム。


「へっ?あ、あれ?」


「お返事は我が城で……」


「待てっ!!!」


 アルタイル王が、魔王マイオスを引き留める。



 が、既にムム女王を捕まえた時と同じく、一瞬の内に、魔王は四天岩と一緒に消えていた。



 

「ムム……」


 膝を着くアルタイル王。


 前女王ミミとその家来たちも大騒ぎになっている。



 どよめきだした会場の中、カペラが私のそばに走ってきて言う。


「いいんですの?スピカさん。リゲルさまも一緒に消えてしまいましたが……」


「はい?」


 慌てて周りを見る。確かにリゲルの姿が見えない。嘘でしょ?



「ですから、あの黒い獅子の仮面の人ともみ合ったままのリゲル様が消えてしまいましたが……」


「ノォオオオオオオオオオオオオオオオ!」


 探知サーチを発動しリゲルとムムの居場所を確認する。



 範囲外……



 

 ぎゃおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。何なのよ!!!!

 

 何でリゲルまで連れて行くのよ!!


 


 慌てる私の肩をポンポンと誰かが叩く。


 そこにはにっこり顔のアケルナル剣聖とシリウス校長がいた。


 シリウス校長がこっそりと耳打ちする。


「スピカさん。何度かやり直した結果がこれなんでしょう?」


「……はい」


「……わかりました。で、リゲルが居なくなった事は想定外な初めてってことね」 


「……そうです」


 Resultの事を知っているシリウス校長。


 私が校長の魔法を封印した事と、剣聖の動きを止めていた事について、何か理由があると超速理解してくれた模様。


 うう……ありがとうございます。


 



「じゃあ行くしかないんじゃない?」


「はい?」

 

「まだResultしてないって事は、リゲルは生きてる訳でしょ?」

   

「生きてるはずです」


「じゃあ、行ってきなさい」


「行くってどこに? 突然消えてしまったから……ハッ。まさか……」


「そのまさかしかないでしょ? マイオスは答えを言っていたのだから」


「ま、魔王城ですか……」




 シリウス校長は私の目を見ながらゆっくりと頷いた。

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