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第10話 抗えない決定

アスラン

「どうせ断ったら国家反逆罪とか言うんだろ。」


天帝エリュシオン

「あなたにしては物分りがいいわね。」


アスランはボソッと、

「クソババア…」


天帝エリュシオンは微笑み、

「ふ〜ん…本当に不敬罪で極刑にして欲しいみたいね。」


アスラン

「給料上げて。」


天帝エリュシオン

「それはあなた次第よ。」


アスラン

「今まで散々功績残した。」


天帝エリュシオン

「それは昔の話でしょ?」


アスラン

「ああ言えばこう言う。」


天帝エリュシオン

「それはこっちの台詞よ。」


アスラン

「給料。」


天帝エリュシオンは呆れたように、

「まぁ…ソラネルに頼んでみるわね。はぁ……また妾がわがまま扱いされるじゃない。」


アスラン

「それは知らん。」


天帝エリュシオン

「あと、早速だけど明日の会議に参加してもらうから。」


アスラン

「嫌。」


天帝エリュシオン

「妾も嫌よ。」


アスラン

「駄々こねるなよ。」


天帝エリュシオン

「あなたでしょ。」


アスラン

「うるさい。」


天帝エリュシオン

「全く……誰に似たのかしらね。」


アスラン

「あんただよ。」


天帝エリュシオン

「まぁいいわ、今日はもう帰って良いわよ。明日ちゃんと会議に出席しなさいね。」


アスランは近衛兵に連れられ、エリュシオンが用意した新居へ向かった。


この新居はエリュシオンが所有する空き家の一つ。

家具は全て高級品で揃えられており、ベランダからは王都を一望出来る。


エミリア

「おかえりなさい!凄いですよこの家!」


アスランは嫌そうな顔をし、

「広すぎ。」


エミリア

「広い場所嫌いなんですか?」


アスラン

「落ち着かない。」


エミリア

「ところで、陛下とはどんなお話をされたんですか?」


アスラン

「強制労働。」


エミリア

「え……強制労働?」


アスランはソファーにぐったりと座り、

「仕事。」


エミリア

「天帝陛下から直々に!?凄いじゃないですか!」


アスラン

「嫌。」


次の日、アスランは王宮へ向かった。


会議室に到着した。

アスランは最後の到着だった。


奥には天帝。

右手は魔導師勢の上層部。

左手には精霊王朝軍の上層部。


大賢者フリューゲル

「陛下を待たせるとは何事だ。」


アスラン

「細かいな。」


ソラネルは微笑み、

「来てくれただけでも及第点ですよ。」


【大魔導師 ソラネル】

520歳のハイエルフの男性。

フリューゲルに次ぐ実力の持ち主。

丁寧な性格で、人当たりがいい。


バシレウス

「相変わらず、礼儀というものが全くなっとらん。」


エルピス

「ははっ…早速説教か。」


アスラン

「うるさいな。」


【司令官 バシレウス】

840歳のハイエルフの男性。

精霊王朝軍の総司令官。

フリューゲルとは旧知の仲。


【近衛師団長 エルピス】

350歳のエルフの男性。

天帝直属の近衛師団長。

穏やかな性格。


アスランはソラネルの隣に座った。

無礼なアスランに苛立つ者も居るが、どこか全員慣れているようにも見えた。

エリュシオンも来ただけでも良しとしよう、という態度であった。


天帝エリュシオン

「さぁ…会議を始めましょう。」


一同

「はっ!」


大賢者フリューゲル

「まずは先日可決されたが、アスランを以前の役職に戻す。」


司令官バシレウス

「その事だが。」


大賢者フリューゲル

「どうした。」


司令官バシレウス

「戻す事は賛成だ。だが咎め無しというのは、末端の兵や魔導師に知られれば示しがつかぬ。」


大賢者フリューゲル

「こやつにとっては、戻す事が最大の咎めじゃ。」


天帝エリュシオン

「次は、国家反逆罪よ。」


アスラン

「あぁぁ……」


司令官バシレウス

「陛下とフリューゲルの総意なら。」


大賢者フリューゲル

「では次に、近年の魔物活性化についてだ。」


大魔導師ソラネル

「各々、討伐に当たっています。ですが問題は、人類領域内地で上級魔物が出現している事です。」


近衛師団長エルピス

「魔素溜りは発見できたんですか?」


大魔導師ソラネル

「現時点では発見出来ておりません。」


司令官バシレウス

「原因特定と、魔物討伐が急務だな。」


大賢者フリューゲル

「では次だが……」


司令官バシレウス

「200年前の大戦以降、魔王や悪魔が大々的には動いていない。だが、人類各国で魔族の目撃情報がある。」


近衛師団長エルピス

「お前もルプランド王国で魔人と戦ったんだろ?」


アスラン

「北部のエルフやドワーフの里を襲撃してたらしい。」


近衛師団長エルピス

「大戦では無く、襲撃で徐々に人類の戦力を削いでいき悪魔の進化を促す戦略か……単なる悪魔の戦闘欲求の解消が目的か。」


司令官バシレウス

「あるいは……その両方だな。」


近衛師団長エルピス

「どちらにせよ、悪魔の対応も急務かと。」


大賢者フリューゲル

「上級魔物の出現と、魔人の襲撃が連動しておる可能性も、視野に入れて対策を練る。」


一時間にも及んだ会議は終了した。


精霊王朝軍部は、各国と連携し人類領域の警備強化を図る。

魔導師勢は、上級魔物の発生源の特定を急ぐ。


近衛師団長エルピス

「結局連れ戻されたんだな。」


アスラン

「最悪だ。」


近衛師団長エルピス

「まぁ……長い間好きに過ごせて、よかったじゃないか。」


大魔導師ソラネル

「僕はまたこうして肩を並べる事が出来て嬉しいですよ。」


大賢者フリューゲル

「アスラン、ここに来い。」


アスラン

「なに。」


大賢者フリューゲル

「お前、腕は鈍っておらぬか?」


アスラン

「知らない。」


司令官バシレウス

「真面目に答えぬか。」


アスラン

「まともに戦ってないから。」


大賢者フリューゲル

「魔人との戦闘で傷は負ったか?」


アスラン

「何も。」


司令官バシレウス

「であれば、上級魔物は圧倒できるな。」


大賢者フリューゲル

「アスラン、東の国境付近の魔物討伐を任せる。」


アスラン

「遠いすぎ。」


司令官バシレウス

「魔人や悪魔の飛来もあるやもしれぬ。気をつけろ。」


アスラン

「了承なしかよ。」


大賢者フリューゲル

「これも渡しておく、職業証明書だ。」


アスランの職業証明書はフリューゲルが再発行していた。


職業:精霊王朝直属 第一級魔導師

種族:━━ (大賢者 認可)

出身地:━━ (大賢者 認可)

通行許可区分:人類国家全土(大賢者 認可)

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