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第9話 面倒な帰還

今回は、エミリアも一緒に連れて行かれる。

アスランは馬車に乗るなり、すぐに爆睡してしまった。


エミリア

「あの……私達、何か悪い事をしてしまいましたか?」


近衛兵

「いえ、アスラン様の同行者も連れてくるようにと、陛下から仰せつかっております。」


エミリア

「え……陛下!?」


近衛兵

「アスラン様は今まで、誰かと居る事がほとんど無かったそうです。」


エミリア

「あ、そうなんですか。」


近衛兵

「アスラン様に同行するのがどういう御方なのか……陛下は気になられたのでしょう。」


エミリア

「アスラン様は……陛下と何か関係が?」


近衛兵

「私は、御二方の関係性を存じ上げません。」


エミリア

「そう……ですね……」


近衛兵

「ご心配には及びません。我々が貴方達を裁く理由はありませんから。」


エミリア

「ならよかったです……」


エミリアは爆睡しているアスランに目を向ける。


エミリア

「はぁ……こんな時によく寝れますね……」


近衛兵

「はっはっ……とても愉快な御方だと聞いております。」


エミリア

「全く……いい加減にして欲しいです。」


王宮へと到着した。

エミリアはアスランを叩き起こした。


そして天帝のいる書室に到着した。


近衛兵

「陛下、お連れしました。」


天帝

「……通して。」


2人は部屋に通された。


エミリアはガチガチに緊張しているが、アスランはあくびをしながら入った。


【天帝 エリュシオン】

1500歳のサウザンド・エルフの女性。

『最美天』とも称され、その姿は老いる事無く、最も美しく清廉なエルフとして世界に知れ渡っている。


エミリアは見惚れて言葉が出ない。


天帝エリュシオン

「ふふっ……妾は精霊王朝天帝エリュシオン…よろしくね。」


エミリア

「わ……私はエミリアと申します……!」


天帝エリュシオン

「可愛らしいお嬢さんね……ねぇ、アスラン。」


アスランは寝ぼけて、

「……なに。」


天帝エリュシオンはアスランの頭を叩き、

「全くこの子は……」


アスラン

「痛い。」


天帝エリュシオン

「あなたが寝てるからよ、少しは妾に敬意を払いなさい。」


アスラン

「朝早い。」


天帝エリュシオン

「こら!人前では妾に敬語を使えと、何度も言ったでしょ?」


アスラン

「うるさい。」


天帝エリュシオン

「不敬罪で、極刑ね。」


エミリア

「ちょ……アスラン様!?すぐに謝ってください!」


天帝エリュシオン

「ふふっ……冗談よ。」


アスラン

「面白くない。」


天帝エリュシオン

「あなたも随分と、この子に苛立ったでしょ……」


エミリア

「いえ……アスラン様は、命の恩人なんです。」


天帝エリュシオン

「あら…そうなの?」


アスラン

「うん。」


天帝エリュシオン

「あなたも成長したわね。」


エミリア

「あの…それで今日はどういう……」


天帝エリュシオン

「あなたは今どこに住んでいるの?」


エミリア

「今はアスラン様のところに。」


天帝エリュシオン

「そう……前はどこに?」


エミリア

「フロン王国にあった……エルフの里です。」


天帝エリュシオン

「…あった?」


エミリア

「魔族に襲われて……逃げれたのは、私だけです。逃げてる道中で魔物に襲われていた所を、アスラン様が助けてくれました。」


天帝エリュシオン

「そう……辛い事を聞いてしまったわね。」


エミリア

「いえ……」


天帝エリュシオン

「エルフの血は貴重よ……1人でも多く脅威から救いたい。だから今日から、この国に住むのはどうかしら?」


エミリア

「え……本当ですか……」


天帝エリュシオンは微笑み、

「もちろん。家も用意させるから気楽に過ごしてね。」


エミリアは深く頭を下げ、

「あ……ありがとうございます!あ、ですがアスラン様は...」


天帝エリュシオン

「心配無いわ、この子も住まわすから。」


アスラン

「は…」


天帝エリュシオン

「決定事項よ、諦めなさい。」


アスラン

「暴君かよ。」


天帝エリュシオンは笑顔で、

「ん?何か言ったかしら?」


アスラン

「…別に。」


天帝エリュシオン

「なら良いわ。今から家まで案内させるから、長旅での疲れを取りなさい。」


エミリア

「はい!本当にありがとうございます!」


エミリアは近衛兵に連れられ、部屋を出た。


天帝エリュシオン

「しっかりした子ね。」


アスラン

「まぁ。」


天帝エリュシオン

「それに可愛いし……まるで若き日の妾を見ているようだったわ。」


アスラン

「ババアだろ。」


天帝エリュシオンは笑顔で、

「よく見なさい、こんなに美しいエルフが他にいるかしら。」


アスラン

「俺。」


天帝エリュシオン

「ん?何を言っているのかしら。」


アスラン

「で、要件は。」


天帝エリュシオン

「忘れてた、昨日フリューゲルから聞いたわよね?」


アスラン

「まぁ...」


天帝エリュシオン

「再度国に戻れ、仕事よ。」


アスラン

「んぇ...」


天帝エリュシオン

「魔王が動かなくても、魔物は活発化してる。1人でも多くの人類を救いたい。」


アスラン

「魔物なら他の誰でも対応できるでしょ。」


天帝エリュシオン

「活発化しているの。」


アスラン

「面倒臭いな。」


天帝エリュシオン

「近頃、人類領域周辺に上級魔物が出現しているわ。」


アスラン

「神政法国でミノタウロスが居たわ。」


天帝エリュシオン

「えぇ、報告があったわ。」


アスラン

「変な話だよな。」


天帝エリュシオン

「このまま人類領域が魔物に侵食されれば、魔王が隙をついて大戦を引き起こすかもしれない。」


アスラン

「それは分からんでもない。」


天帝エリュシオン

「あなたにも、出現した上級魔物の討伐に当たってもらうから。」


アスラン

「その後帰る。」


天帝エリュシオン

「ダメよ。」


アスラン

「なんで。」


天帝エリュシオン

「もう再起用が決まっているの。」


アスラン

「だからこの国嫌なんだよ。」

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