突破
「じゃあ、通らせてもらうよ。」
そうノクサが言うのと同時に職員が魔法を放っていた。
「フェイズ・ロック」
ノクサに当たる前に、地面へと落ちた。
連が驚いている間にノクサは、見るからに異質な杖を取り出し職員に向けた。
それだけだった。
杖を向けただけにも関わらず、職員は吹き飛ばされていた。
「ここじゃあんまり威力は出ないね。」
「殺した……のか?」
「いや?この中は職員以外は威力が下がるからね。」
「骨くらいは折れたかもだけど致命傷じゃないでしょ。」
ノクサは興味がなさそうだった。
「さ、行こうか」
連は今更ながら戻れないことを思い知った。
「相手をしてもいいんだけどさ、そんな気分じゃないから他の職員が来る前に行こう。」
「ここからが楽しいんだから。」
そう無邪気に笑っていた。
「見つかったらめんどくさいからね。」
「一気にヴェールシア前まで飛ぶよ。」
そう言って目の前の扉を開けた。
その部屋にはいくつもの扉が並んでいた。
ノクサはその内の一つに手をかけて言った。
「行こうか、暇つぶしに。」
扉を抜けると無機質な部屋とは違いガヤガヤと賑わっていた。
「ここは?」
「ヴェールシア前の商店。」
「どうせ追いかけてくるし、ヴェールシアに行って逃げながらアイテム回収しよう。」
「道案内は頼んだよ?」
「なんでおれが?」
「ヴェールシアは地形が地球と全く同じなんだ。」




