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退屈の殺し方  作者: 夜凪
32/35

始動

「もう計画実行しちゃおうかな……」

ノクサは悩んでいた。


「アヤシアの力を借りなくても一部分だけなら私でもできるし……」


「でも一部分ならリミナリアからヴェールシアに入ったほうが良いな。」


「日本だっけ?あそこは仕掛けやすいしなぁ。」


「そもそも入口のとこの一部分やってるし。」


「リミナリアは今ヴェールシアあたりにほとんどの人いないんだった。」

ノクサはゲートを呼び出した。





「こことか良いんじゃないかな?」

ノクサは難なくヴェールシアに入り、スカイツリーから少し離れた神社にいた。


「さて、始めるか。」

ノクサはネックレスを取り出した。


「このゲートみたいのだけでいいから……」

鳥居に手を当て、計算していた。


「よし。」

ノクサが目を開けると鳥居の色が正常に変わった。


「成功と。」

ノクサは気分が高揚していくのを感じた。


「後何箇所か安定させとこうかな。」

地球とは全く違う色をしている世界で正常な色をしている鳥居はノクサがいなくなった後も不気味に建っていた。



「ここにしよう。」

スカイツリーからそこまで離れていない遊園地にノクサはいた。


「よし。」

途中で止まっている車のアトラクションの前のベンチのうちの一つを安定させた。



「これやんのはきついかなぁ……」

ノクサの前に屋形船が鎮座していた。


「やるかぁ……」

目を閉じ屋形船を安定させた。


「そろそろ気持ち悪くなってきたし帰るかな。」





「なんかこんな休んでると罪悪感があるな……」

買い物に行ってから3日間経っていた。


「嵐の前の静けさって感じするよね……」

連とユーノはテーブルを挟んで向かい合って座っていた。


「エスペリアも動きがないんだし休める時に休んでおいた方が良いよ。」

あくびをしながらナラティアが入ってきた。


「もうやることは終わったのか。」


「大体は終わったよ。」


「そういえばルミナはまだ部屋から出てきてないのかい?」

周りを見ながら聞いた。


「出てきてないよ。」


「今はそっとしておこう。」





――東京都 台東区


「なーんか面白いこと無いかなぁ。」

高校一年生の月城深月(つきしろ みづき)は友達と遊園地に来ていた。


「あんま楽しくないなぁ。」

そこそこ中のいい友達と遊園地に来ていたが楽しめずにいた。


「乗物酔いしたなんて嘘ついたの良くなかったかなぁ。」

嫌いではないが友達のノリに合わせるのが辛かった。


「そういえば最近この辺りで怪奇現象の証言が多かった気が……」

ふとYoutubeで見た動画を思い出した。


「確認しよっと。」

スマホを取り出し近くのベンチに腰掛けた。


「あれ?」

スマホが圏外になっていた。


「圏外?てか、なんかおかしくない?」

あたりを見回すと空はいくつかの色が混ざり独特な模様を作っていた。


「さっきまであんなに人いたのに……」


振り上げた手がパーカーの胸元にある翼の模様に当たった。

「うわっ!」


「なにこれ、え、なにこれ!」

背中から純白の翼が生えていた。


「何?私死んだ?」


「てか色気持ち悪っ!」

あたりの色はぐちゃぐちゃだった。


「ちょちょちょ、やばい転ぶ!」

翼を試しに動かそうとし急に動いたせいで体が宙に投げ出された。


「あーーー!!」

翼を制御できずかなりのスピードで上空に投げ出された。





――東京都 墨田区


「あー今日も平和だなぁ。」


「勉強のこと考えなくていいの最高すぎる……」

東雲玲(しののめれい)はヴェールシアの屋形船の上に寝っ転がり空を眺めていた。


「何だろうあれ。」

遠くの方で何かが飛んでいるのが見えた。


「人……かな?」

人影は少しずつ近づいてきていた。


「うわぁぁぁぁ!!無理無理!!」


「落ちる、死ぬ!」

地面がどんどん近づいてきていた。


「これは夢、これは夢。」

深月は自分に言い聞かせていた。


『ノック・ショット!』

玲が手で指鉄砲の形を作り、深月を狙って撃った。


「ぐぇっ!」

衝撃で勢いが相殺されそのまま地面に落ちた。


「おーい、生きてるー?」


「お陰様で……」


「それはよかった。」


「あなたは誰ですか?」


「私ー?私は東雲玲。」


「私は月城深月です。」


「よろしく深月ちゃん。」


「ここどこだか分かりますか?」


「2日前に気づいたらここに居たから分かんない。」


「何でそんなに冷静なんですか?」

深月は不思議だった。


「慌ててもしょうがないかなって。」


「あまりにも強すぎる……」


「やっぱ一人より二人の方がいいし、一緒に行動しない?」

玲は深月に提案した。


「ぜひお願いします!」

心が折れそうになっていた深月には願ってもないことだった。

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