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退屈の殺し方  作者: 夜凪
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後始末

ノクサは血を吐いていた。

「人形のダメージ10%はきついな……」


「3人は潰せたしいいとするか……」

ノクサはアルカナスの方に意識を向けた。




「あいつふざけやがって。」

アルカナスは苛ついていた。


「『統率』の能力使いやがって……」

あまりにもめちゃくちゃな能力で運命がぐちゃぐちゃになっていた。


「こいつらの動きまで見にくくなっちまった。」

アルカナスの目に映るものが全てぶれていた。


「仕方ない。」

アルカナスは目に手を当て能力を解除した。


「お前らなど運命が見えずとも負ける気はしない。」


「早く倒さねぇと……」

アルヴァンは焦っていた。


(こんなことをしている間にもルミナお嬢様は狙われる、王との約束が守れなくなる!)


(さっきの揺れも嫌な予感がする……)


「『愉悦』が負けたのか……?」


(このまま続けるか?)

アルカナスは運命が見えずこの後どうなるか分からなかった。


「運命の見えない状態で6対1になったりしたら流石に分が悪い……」


「逃げようとしてんのか?」


「そんなわけないだろう?」


「煽るなアルヴァン。」


「やつは先程までのキレがない。」

オルフェンは冷静にアルカナスを観察していた。


「たとえ見えずとも運命は私に味方してくれるだろう。」


「運命を見るだけでは勝てないというのはもう知っているんだ!」

アルカナスはノクサに遭遇したことを思い出していた。


「なっ!」

アルカナスの死角で投げたナイフを避けられアルヴァンは驚いていた。


「投げるのならここだと思ったよ。」


「これ以上ここに居ても無駄だし僕は帰るよ。」


「一人は潰すけどね。」

アルカナスはオルフェンに殴り飛ばした。


「ここで退くのは結構屈辱だけど……まあ仕方ない。」


「オルフェン!」

オルフェンは意識が無かった。


「さっさと手当をすることだな。」


「それとあのネックレスは必ずオルタスが手に入れるだろう。」


「これでも喰らっとけ!」


「これでどうにかなるとでも?」

アルヴァンが投げつけた物を錫杖で叩き落とし、アルカナスの姿が消えた。


「よし。」





アルカナスは困惑していた。

「あの玉は転移系のものだったか……」


「ここは一体どこなんだ?」

アルカナスは森の中に立っていた。


「しばらく掛かりそうだな……」





「まさか上手くいくとはな……」

消えたアルカナスを思い浮かべていた。


「あれが決まらなかったらやばかったな……」


「あそこにいんのはミレアか?」

辺り一面掘り返されたような地面にミレアを見つけた。


「生きてたか……」

ノクターン三人が残っているのを見て安堵した。



「早くアリアのところに行かないと……」

ノクサに殴り飛ばされたアリアが気がかりだった。


「ごめん、ちょっと動けないかも。」

ユーノは体が上手く動かせなかった。


「それは私に任せてください。」

ルミナがペンダントを片手に部屋から出てきた。


「どうするつもりだ?」


「このペンダントを使います。」

ペンダントは線だけで構成された立体だった。


「あまり使いたくは無いんですけど……」


「このあたりに人が来ることはないとのことだったので使わせてもらいます。」


「周囲500mでいいかな……」


『フロリア』

呟くのとペンダントが光るのは同時だった。


目を開けると腕の痛みが無くなっていた。


「この一帯の魔力を全て治癒魔法に変えました。」


「なので今ここの魔力濃度は限りなく0になっています。」


「長くいると体調不良になるので早くここから撤退しましょう。」





「全員無事だったみてぇだな。」

アルヴァンが全員を見て言った。


「銃弾喰らったけど……」


「もう傷は無いだろ?」


「全員生存は割と奇跡だけどね……」

ミレアはだるそうにしていた。


「とにかく帰ろう。」



アリアがゲートを作り図書館に戻った。


「お帰り。」


「大丈夫なのか?」

ナラティアの服は真っ赤に染まっていた。


「これは返り血だから気にしなくていいよ。」


「どうしてそんな血みどろになってるんだよ?」


「まあ普通に攻め込まれたからね。」


「辞書一冊だめになっちゃったけど……」


「攻め込まれたのか……」

アルヴァンは険しい顔をしていた。


「何か言ったアルヴァン?」


「何も言ってませんよルミナお嬢様。」


「後始末は私に任せて君達は休むと良い。」





ノクサは月光が差す中森の中を歩いていた。

「これは驚いたな。」


「ネックレスを追いかけてきたはずなんだけど……」


「それは間違ってねぇな。」


「君達はルミナの護衛じゃなかったっけ?」


「そうだな。」

ノクサの前にアルヴァンたちが立っていた。


「でもその護衛対象が見当たらないけど?」


「ここにはいないからな。」


「どういうこと?」


「私達ノクターンの雇い主がルミナお嬢様じゃないからね。」


「お嬢様の命令はネックレスを守れだけど私達の主じゃないから聞く必要は無いのよね。」


「じゃあネックレスを渡してくれるかい?」


「俺等の主は国王なんだよな。」


「国王の命令がルミナお嬢様を守れだからよ、これがある限りずっと危険な目に合うだろ?」


「そうだね。」


「お嬢様を守るためにはこれを遠ざけなくちゃならない。」


「さっさと渡してくれない?」

ノクサはイライラしていた。


「かといってネックレスをただで渡すわけないだろ?」


「じゃあ簡単だね。」

ノクサが杖を取り出した。


「カタストロフ・ソニック」


「それが攻撃?」

ノクサの目の前に大穴が開いただけで衝撃波は消え去っていた。

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