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退屈の殺し方  作者: 夜凪
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決着その2

ノクサは連たちのいる建物に入っていた。

「容赦はしないよ。」


「戦うのは私じゃないわ。」

ユーノが投影機に触れ起動した。


「入るのは君だけだ。」

ノクサはユーノをつかみ部屋に入れ星空が広がり切る前に外に出た。


「嘘だろ……」

ユーノを投影機で閉じ込めノクサが部屋に入ってきた。


「私はさ、楽しいことはしたいけど準備は嫌いなの。」


「さっさとペンダントをくれるとありがたいんだけど?」


「お前記憶力は良くないのか?」


「どういう意味?」

ノクサの足が片方落ちた。


「おっと。」

ノクサはが一瞬バランスを崩した。


「さっきアリアが届けてくれたんだよ。」


「使い捨ての見えないナイフを。」


「覚える必要を感じなくて忘れてたよ。」


「機動力が落ちちゃったな……」

ノクサは落ちた足を拾って言った。


「まあいいや、遺言はそれでいいね?」

ノクサは見えるようになったナイフを投げつけた。


「防御は無駄だよ。」


「剣ごと貫くからね。」


連の剣に当たりパキンと音を立ててナイフが砕けた。


「アナーシャの能力を忘れたのか?」


「この剣は”止まっている”んだ。砕けることはない。」


「成長はしたみたいだね。」


「でも私だってこの人形に何ももたせてないわけじゃないよ?」


「ひれ伏して。」

ノクサが指を下に向けた瞬間、空間が重くなった。


「このまま潰れて貰おうかな。」

連は骨が軋むのを感じた。


「これで終わりだと思ってる?」

ノクサの周りで瓦礫が浮いていた。


「これが倍の速度で君に落ちたらどうなると思う?」

まるで星のように瓦礫が浮いていた。


「重力に勝てると思ってるの?」


動こうとしている連を見てノクサは笑っていた。





「失敗しちゃった……」

ユーノの目の前で星空が広がりきった。


星が光り蠍が現れた。


「蠍……?」

ユーノは夢で見た情景と重なっていた。


投影機が点滅し、蠍が現れて消えるのを繰り返していた。


触ってと言われた気がし、ユーノは投影機に触れた。


投影機が光を失った。


「あれ?」

ユーノはスコルピア・サジテラ以外に何かが増えているのを感じた。


星を失った空は音もなく崩れ去った。


暗闇の中ユーノの背後で星が輝いていた。





「ん?あの子やられちゃったのか。」

ノクサは突然後ろを見て呟いた。


「随分と余裕なんだな……」

連は一言言うのも精一杯だった。


「まあ君を潰してネックレスを手に入れるだけだしね。」


「余裕があれば『歴史』も狩りにいこうかな。」


「……」

言い返したくても圧が強まり呼吸ができなくなってきた。


(こいつを行かせるわけには……)


遠くなっていく意識の中で連の視界に羽が写った。


「少し待ってくれるかい?」


「今あれを落とすから。」

後ろから戻ってきたユーノにノクサが言った。


「あれを落とさせはしない。」

ユーノの背後から狼が飛び出し、ノクサの腕を噛みちぎった。


「ありゃ。」

ノクサは少し驚いたようだった。


「両腕片足欠損はきついなぁ。」

ノクサは浮き上がっていた。


「浮き上がって逃げられると思ってるの?」

鴉が宙に浮いたノクサを叩いた。


「それはどうかな?」

ノクサを叩いた鴉が地面に堕ちた。


「重力で周りを覆えばいい話でしょう?」


「同時に重力を操れるわけじゃ無いみたいね。」

連に向かって落ちた瓦礫を狼が防ぐのを見て言った。


「君たちを倒すために使う必要なんて無いしね。」


「それにその能力は大分体力と魔力を使うようだね?」


「ヴェールシアのものを使って直接気もしない人に負ける気はしないわ。」


「言うねぇ?」


「そろそろ終わらせるとしようか。」


(遊びすぎたな……)


(ドレシアのけしかけたのはやられたし片足だけでルミナの相手をするのはきついなぁ……)

ノクサは内心後悔していた。


「建物ごと叩き潰すしかないか。」


「エリダヌス」


(なんで……?)

建物を叩き潰そうとした瞬間ノクサは水に飲まれた。


「そのまま溺れるのがいいわ。」

ユーノはノクサを水で飲み込んだ。


「エリダヌス座……?」

意識が回復した連の目に飛び込んできたのは星の川だった。


「課題で調べたなぁ……」


「中々やるね。」

川は壁を突き破りノクサは外に叩き出されていた。


「今すぐそっちに行きたくなるよ。」

ノクサは愉しんでいた。


「そこに行けないのがとても残念だよ。」


「でも負けるわけにはいかない。」


「卑怯な手は使いたくなかったんだけど……」


ノクサは操縦するのをやめ、外にいる人物を呼んだ。


「用意をしておいてくれるかい?」


「神の御心のままに……」

ノクサが呼んだのは少女だった。


「私は神じゃないんだけどな……」


「ユーノ!カメレオン座だ!」

空中に放り出されたノクサを見て連は叫んだ。


「しまったっ……!」

ノクサが天の川のような舌で絡め取られた。


「これでとどめよ。」


「お願いするよ。」

少女が何かを呟いたのと同時に地面が揺れた。


「きゃっ!」

とどめを刺そうとしたユーノがバランスを崩した。


「地震か?」


「流石に神の祝福は次元が違うなぁ。」


「津波だけじゃなくて地震も起こせるなんて。」


「ノクサはあの状態なら一箇所にしか重力を起こせない!」


「片足以外を失っているからさらに制度は落ちている!」


「片足あれば十分だよ。」

ノクサは足で重力を操っていた。


「カメレオンが……」

ノクサがカメレオンを地面に叩きつけ拘束を解いた。


「カシオペヤ」


(重力が操作できない……?)


(早く倒さないとこれ以上は持たない……)


「拘束は無駄って言ったでしょう?」


「でもまだ抜け出せないんでしょう?」


「今回は負けのようだね。」

ノクサの胸を連の投げた剣が貫いた。


「ルミナのとこに行きたいけどこれは無理だな……」

連は疲弊とダメージが溜まっていた。


「魔力使いすぎた……」

ユーノ魔力と体力を使いすぎ、動けなかった。



ノクサは血を吐いていた。

「人形のダメージ10%はきついな……」


「3人は潰せたしいいとするか……」

ノクサはアルカナスの方に意識を向けた。

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