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退屈の殺し方  作者: 夜凪
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偽りの星空

エピソードタイトルが一番困る

「硬すぎない?」

竜は何発か撃ったが全く聞いている素振りが無かった。


「グオオオォォォ!!」

竜の口の中に光が集まっていた。


『リフレクトシールド!』

アリアが光を反射したが竜の体に戻るだけだった。


「反射はダメそうですね。」


「このままじゃジリ貧だぞ!」


「めんどくさいし全部弾丸にしちゃう?」


「できるのか?」


「それは試さなきゃ分からないよ。」

連の疑問にレリックを構えて答えた。


「グオオオォォォ!!」

ブレスの体勢に入った竜にセリナが銃口を向けた。


眩い光が連達を包んだ。


次に目を開けるとセリナの掌に輝く弾丸が乗っていた。


「グルァァァッ!!」

体の一部が薄くなった竜が恨めしそうにレリックを睨んでいた。


「このまま全部弾丸にして上げる。」


「でももう警戒して攻撃して来ないんじゃない?」


「そこは自分から行くよ。」

ユーノの疑問にアリアに指をさして言った。


「私ですか?」


「魔法で私を上に上げてよ。」


「いいですけど……大丈夫ですか?」


「正気か?」


『ウィンドブラスト!』


リュシオンの静止を無視しアリアがセリナを上に飛ばした。


「弾丸にしてあげるっ!」

セリナがレリックで竜に殴りかかった。


「まずは一個!」


「後3回ってとこかな?」

さらに竜が薄くなった。


「『クロノス・アーカイヴ!』…これでいいのか?」

リュシオンが竜の動きを止めた。


「いい感じだよ。これで終わりだ。」


「グゥゥゥァ……ッ!!」セリナが着地すると同時に跡形もなく竜が消えた。


パキンッと乾いた音を立て星空が割れた。

辺りに座席が戻り光を失った投影機だけが残っていた。


「魔力切れのようですね。」

アリアが慎重に近づき言った。


「この投影機フィルムが入ってない……」

投影機にはフィルムを入れるところが無かった。


「間違いなくこれの能力でしょう。」


「どうやって持ち帰るのこれ?」

ユーノが投影機を観察しながらアリアに聞いた。


「そこそこ大きいですし、誰かが持つしか……」


「私が持っていい?」


「ならお願いします。」

ユーノはなにか魅入られたように投影機を見ていた。





「あらかた見ましたしもう出ましょうか?」

月や星の形のネックレス、惑星モチーフの腕時計、星座モチーフの缶バッチなどをいくつか集めたところでアリア言った。


「ここはこんなもんでいいだろ、後は危険の少なそうなところでいくつか集めて戻ろうぜ。」

リュシオンは頷きながら答えた。


「一応ここ7階だぞ?」


「じゃあ床抜こうよ。」

連の疑問にセリナが床に銃口を向け言った。


「横の店でいいんじゃないか?」

連が通路を指さしながら言った。


「下に原生生物がいる可能性もありますからね。」


「残念だったな。」


「じゃさっさと行こう。」

リュシオンの挑発を気にせずセリナは一人で出口に向かって歩き出した。


少し進んだ所にある店はバーのようになっていた。


カウンターの奥には瓶が並びカウンターの前には等間隔で椅子が並んでいた。


その奥はレストランの様になっており外の景色が写っていた。


建物の空のカラーリングが違うのを見て連は改めて地球では無いことを実感した。


「何個かこれを貰っていきましょうか。」

アリアが指を指した先には食器が置かれていた。


食器を回収し終わり戻り始めた時だった。


「私あれ欲しい。」

セリナは通路の壁にあるショーケースの中に飾られている花の置物を指指した。


「どうやって取るつもりだ?」

ショーケースの中に入っているのを見て連が聞いた。


「こう。」

言い終わるよりも早くレリックが振り下ろされた。


ガシャンと音立てガラスが砕け散った。


「気のせいか?」

ガラスの破片が花に当たり傷ついたような気がしたが花に傷は無かった。


「これも持ってかえろっと。」

セリナは軍服のベルト部分に花を差し込んだ。


「この後水族館?だっけに行く?」


「それはきついんじゃないかな……」

ユーノはセリナの問い掛けに手元の投影機や連の持つ食器を見て言った。


「一度帰りませんか?」


「そうするべきだ。」

アリアの提案にリュシオンが同意した。


「何処かに扉があるといいんですが……あの扉を使いましょう。」

アリア珈琲ショップに扉を見つけた。


「これをどうやって使うの?」


「これを使います。」

アリアは虫型のブローチを取り出した。


「どうやって使うの?」


「扉に付けて使用します。」


扉に付けるとブローチの羽が広がった。


「これで繋がりました。」


アリアが扉を開けると武器の山が広がっていた。

「なんで武器の山があるんだ?」


「恐らく先生の言語の方の能力ですね。」

連の疑問にアリアが答えた。


「ナラティアの?」


「はい。何冊か本が使い物にならなくなったでしょうが……」


「全部本物じゃねぇか?」

近くにある槍を手にとって確かめていたリュシオンが言った。


「そうです。先生が能力で出したものですが。」


「要塞の次は武器か……」


「お帰り……」

若干だるそうにナラティアが入ってきた。


「顔色悪くないか?」


「結構魔力使ったからね。」

ナラティアは顔色も悪かった。


「君たちも今日は休みなよ。」


「話すべきこともあるけど疲労が溜まっているだろう?」


「君たちの話も聞きたいんだけど今日のところは私も休むよ。」


「アリア、悪いけど部屋に案内してくれるかな?」


「分かりました。」


「朝になったらまたここに来るといい。そしたら話をしよう。」

ナラティアは部屋を出ていった。


「とりあえず持ち帰った物はここに置いて休みましょう。」


「私が部屋に案内します。」





「ここにも本があるのか……」

案内された部屋にはベットと小さな椅子と机そして本棚があった。


「全く分からないな。」

連が開いた本には知らない生物について書かれていた。


「とりあえず寝た方がいいな。」

連はベットに入った。



「分かんないなぁ……」

セリナは部屋でレリックと竜の弾丸を見て考えていた。


「この弾は光じゃ無くて魔力だろうけど……どっちも弾丸にできる気がしないな。」


「何でこいつは弾丸に出来たんだろ……」

弾丸を手で転がしながらセリナは一人考えていた。



アリアは自分の魔道具の点検をしながら考えていた。

「一度頭の中を整理すべきですね。」


「先生とリンガリアさんが信用できると言ったアナーシャさんは信用できる。」


「アナーシャさんがわざわざ助けたのなら連さんとユーノさんも信用できる。」


「問題はリュシオンさんとセリナさんですね……」


「比較的リュシオンさんは信用できて先生があの銃を許可したのならセリナさんもそこまで警戒する必要は無いはず……」


「それよりも考えるべきは先生な気がしますね……」


ナラティアがあの能力を使ったということは余程なことが起きた証拠だった。


「とりあえず今は休むべきですね。」


それがなにかは明日になれば分かることだった。



ユーノは夢を見ていた。

夢の中でユーノは椅子に座っていた。


「何が欲しいの?」


ユーノの周りで蠍が何かを求めるような動きをしていた。


「あなたは何なの?」

蠍はユーノの問いに答えることはなかった。



「俺はどうするべきなんだ?」

リュシオンは剣と盾の手入れをしながら考えていた。


「あいつらに着いていくのが正解な気がするんだけどな……」

リュシオンはセリナが気がかりだった。


「今は気にしてもしょうがねぇな。」

リュシオンは眠りについた。





朝になり連が部屋に入るとすでにリュシオン、アリア、セリナがいた。


「おはようございます。人数が多いのであまり対したものは作れなかったのですがよかったらどうぞ。」


「私は先生とユーノさんを起こしてきます。」


机の上には朝食が並んでいた。


「なんとも言えない光景だな……」


朝食を食べながら武器の山を見て言った。


「血なまぐさいよね。」


セリナが剣を弄りながら同意した。


「おはよう。」

アリアがナラティアとユーノを連れて戻ってきた。


「それで悪いニュースってなんだ?」


「別に悪いニュースだけなわけじゃないよ。」


「他の大陸の国との交流は無事に終わったんだけど、非友好的な国もあったんだ。」


「だから万一に備えて武器が必要って言われた結果がこれだよ。」

武器の山に視線を向けて言った。


「言われたって誰にだ?」


「国王だよ。」


「だから非友好的な国があるのも知ってるのか。」


「この国と契約してるからこの国のことは大体知ってるよ。」


「契約?」


「この図書館の場所提供の見返りに協力するっていう契約だよ。」


「この武器たちは全部備蓄されるんだろうね。」


「それよりも君たちの成果を見せてくれないかい?」


「私達が持ち帰ったものはこれです。」


「結構あるね。」

投影機に食器、星座関連のグッズを見て言った。


「なるほどね……」

投影機を撫でながらナラティアが呟いた。


「これは間違いなく能力があるね。」


「他はこれと……これかな。」

ナラティアはグラスとキャンドルそしてセリナの取った花を指さした。


『エアリス』

ナラティアが呟くと指を指したものが浮かび上がった。


「あっちのスキャンにかけてみよう。」


「その投影機はもう効果がわかっているのでスキャンする必要はないと思います。」


「分かったよ。」


「これもついでに運ぶとするかな。」


『グラビス』

部屋にあった武器の山が金属のぶつかる音を立てながら持ち上がった。


ナラティアはスキャン場所に向かう途中にある扉に武器を入れた。


「これでよしと。」


「そういえばリンガリアの姿が見えないけどアナーシャは無事なのか?」


「まだ目を覚まさないんだよね。」


「ここで一番安全なところにいるから安心していいよ」


話しているううちにスキャン場所についた。


「ここに並べてくれるかい?」

ナラティアが機械を用意しながら机の上を指差した。


連たちがすべて並べるとナラティアが機械をかざした。


「この中だとこの花が一番強いね。」


「そうなのか?」


「うん、でも使うのは割とリスキーだね。」


「他は防御だったり目くらましだったりって感じかな。」


「何がリスキーなんだ?」


「この花はどんな傷だろうと癒す効果がある。」


「おそらく生の理の一部なんだろうね。」


「理ってあの理?」

ユーノが驚いていった。


「そうだからかこの花で一度治すとその治った部位は特殊な状態になる。」


「特殊状態?」


「3箇所くらいなら何も起きないけど5箇所とかになると危ないかな。」


「生の理は植物と近くてね。治った部位から花が生えたりするかもしれない。」


「それが増えた時どうなるかは分からないけど……」


「そんなに危険なのか……」


「この花は厳重に保管しておこう。」


その時空間が裂けシーリングスタンプの押された封筒が落ちてきた。


「はぁ……また面倒事かな……」

ナラティアが封筒をキャッチし、だるそうに封筒を開けた。


「なんて書いてあったんだ?」

露骨に嫌そうな顔をしたナラティアに連が聞いた。


「いやこの国からギャングが消えたらしいね。」


「リミナリアから?」

ユーノは少し驚いていた。


「今度は何を依頼されるんだか……」


「ギャングってノクサと手を組んでなかったか?」


「組んでたはずだけど……」

連とユーノは聖女の遺物を破壊された時と、あれからノクサが音沙汰無いことを思い出した。






「♪〜♪〜♪♪」

ノクサは塔の最上階で夜風に当たっていた。


「えらい上機嫌やな。」


「そういうヴァレルだって内心テンション上がってるでしょ?」


「そりゃここまで上り詰めたらテンションも上がるに決まってるやろ。」


「強いて不満があるとするなら最初に手を組んだのに6番ってことやろな。」


「いやー上が強すぎるからね。2番は私でも結構苦労するだろうし。」


「まあ上がバケモンだし6番でもそんな文句は無いねんけどな。」


「それよりさぁ、まだ王女は見つからないの?」


「あの護衛を連れてヴェールシアに逃げ込まれると厄介やねんな。」


「君たちギャング全員を連れて来るの結構大変だったんだし期待してるよ?」


「分かっとる。」


「5番でも大分勝てる気せえへんのにあんたに勝てるわけ無いんやし。」


「君の『恐怖』は上手くやれば5番には勝てるんじゃない?」


「5番に勝てても1番の『愉悦』のあんたに言われても困るわ。」

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