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朱色のゲートウェイ ー輪廻ー  作者: 此花 陽


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事代の告解:負債の裏面史

 

 砕け散る蓮の残骸を拾い上げながら、

 事代の声がスタジアムの数万人、


 そして電波を通じて繋がる数千万人の脳内に直接響き渡る。



「皆さん、感謝しなさい。

 この有馬蓮という『門』が、

 今、貴方たちの代わりに、

 四百年の失敗を清算しようとしているのだから」



 事代の足元から、

 幻影のように一本目から八本目までの鳥居が立ち昇る。



「江戸のハクが飲み込みきれなかった

 澱みが、**『明暦の大火』を呼んだ。


 明治の伊織が耐えきれぬ時、

 国は『日露の戦火』に身を投じた。


 昭和の鳥居が溢れた時、

『東京大空襲』の炎が街を焼き、


 平成の綻びが『バブル崩壊』**の絶望を招いた」



 事代は、蓮の胸元に最後の一撃を加えた。


 「近年の震災も、閉塞した病禍も……

 すべては自浄作用の限界。


 八本の門では、もう一億人の悪意は支えきれなかった。


 ……だが、今日、この九本目が完成すれば、

 世界は再び『偽りの清廉』を取り戻す」




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