74.【色んな編集者に聞いてみた】AI小説、出版する?
さて、Web小説界隈にもAI小説が溢れ出し、書き手も読み手もみなさんちょっと辟易している頃だと思います。
最近にかけて色んな編集者とお話しする中で、ある程度AI小説に対しての意見が出て来たので本エッセイを読んでいる皆様にも共有して行こうかと思います。
編集者たちは、AI小説についてどう思っているのでしょうか?
【AI小説に否定的な意見】
①AIを使って小説を書く作家さんは避けている。
なぜなら、AIに頼りきりの人は続編が書けないから。
小説も漫画も続刊する力、続編を書ける力があるかどうかが肝なので、AIに頼っている人が書き続けられるとは思えない。
②AI小説にはリスクがあるので避けたい。
AIで引っ張って来る文言は誰かがWeb上で書いたもの。いつかパクリと糾弾されるリスクがあるから避けたい。
③イラストレーターに避けられるリスクがあるので避けたい。
イラストレーターもAIイラストの混乱で辟易しており、「AI小説(またはAIイラスト)を書く作家さんの表紙は描きたくない」と言うことがある。
リスクがというよりは、より感情的な問題である。
④こちらの意見は取り入れてくれるの?
出版社の意見を取り入れながら、フレキシブルに時代時代に合った作品を書ける能力がAIにあるのか不明。
【AI小説に中庸な意見】
⑤AI完全不使用というのは、もはや避けられないのではないか。
完全AIは避けるとしても、アイデア出しや文章校正などでAIをちょこちょこ使っている人はいる。
どこまで許容するべきか、まだ悩ましい。
【AIに肯定的な意見】
⑥売れたという前例があれば出版社は流されるかもしれない
完全AI小説で爆発的ヒットが出れば追随する可能性はあるかもしれない。
例えば、既に売れっ子の作家さんがAIを駆使したと表明する作品などが出て、どかんと売れてしまうようなことがあれば。
ざっとこんなところでしょうか。
体感としては、やはりできるだけAI小説家は避けたいという意見が多い印象ですね。
自身以外の、何かに完全に頼って書いている作家さんは、出版社からは「心もとない」と思われているようです。
特に懸念されているのは③のところで、AI作品を出すとイラストレーターさんに出版社ごと見放されるリスクがあります。
結局作品というのは人が作っているものなので、AIによって心証を害されると、出版社側も今後の業務に差し支えるのです。
AIで確かにそこそこの小説は書けますが、それが誰にどう影響するのかまでは未知数です。
だって既に──Web小説サイトにAIを大量投下している人を、私たちはどのように見なしているでしょうか?
結局それが答えなのだと思います。




