013
アルカディア
住居
セフィ視点
ヘル! ヘルのほうから私をデートに誘ってくれた!
やぁ~~~~~(つ≧▽≦)♥
ヘルってもしかして鈍感なのかなって思い始めた頃、獣人の友達が言っていたように、本当に一発殴って気絶させて連れて行くかどうか、真剣に考えていた。
ヘルを傷つけないためには、どのくらいの力と角度が必要なのかを真剣に考えていたら、ヘルのほうから先に誘ってくれた~
練習が無駄になっちゃったけど、まあいいよね!
さっきヘルが、いつもとは違う服に着替えているのも見た。
ヘル~、ちゃんと気合い入れてるんだね~
どれに着替えよう?
ヘルが言っていたけど、私たちの服装って(装甲ビキニ)と変わらないらしい。
よく分からないけど、それでも服装を気にすることはあるんだね。
だから、私はこっそりヘルのスマホを見たことがある。
女性が結構いる……(눈‸눈)
しかも確かに、ほとんど布だけでできた服を使っている。
あっちの女性たちは、布が破れたりする心配をしないのかな?
ん? おかしい?
どうして一部の女性は、実は私たちとあまり変わらない格好をしているの?
ただ、使っている布が少ないように見える……
ほとんど何も着ていないように見える……それなのに肌の色は均一で、柔らかそう……
これは!
ヘルと似たような服を着ているけど、下のほうがふわふわしていて、ちょっと違う?
基準はどこ?
あの、たくさん着ているように見える白黒の区切りがある、ふわふわした服、すごく可愛い……
危ない、忘れるところだった。
私は参考になる服を探しているんだった。
あれがいいかな~~
良さそうだと思った服をいくつか参考にして、注文してみた。
着たらヘルが気に入ってくれるといいな。
ヘル視点
変だな?
なんで俺は、九死に一生を得たような感覚があるんだ?
それに、Dドライブの中身と好みを盗み見られたような恥ずかしさまである?
これは……絶対に俺の考えすぎだよな?
俺は頭を振って、これから着る予定の猫型外骨格ぬいぐるみスーツを見る。
今、その中に服を着せているところだ。
俺が今着ている、簡易版の楽なスーツと同じものだ。
意外にも慣れてくると、俺はこういう感じが結構好きだった。
大型のぬいぐるみを弄っているような感じだし、それでいて性能は文句なし。
地球のぬいぐるみスーツも、このくらいまでアップグレードされていたら、俺も関連する仕事を引き受けていたかもしれないな~
なんてな!
俺はさっきソフィアが言っていた話題から逃げている~~~
ソフィアの連続攻撃:
「私たちの伴侶関係に対する需要だけど、独占欲はまだあるものの、それも小さな問題だし、プラトニックな恋愛関係も受け入れられるよ~」
「だから~、これからは忘れずに、私とベローナ、それぞれとの個別デートを予定してね~」
「三人の美女と同じ家で暮らす唯一の男性だっていう自覚を持たないとね」
ものすごく効いた。
ヘルは混乱した!(ドラゴンクエストのBGM)
頭の中がぐちゃぐちゃだ。
長い間あちこちを飛び回っていたから、俺がこれまで付き合ってきた相手のほとんどは、期限付きという前提での関係だった。
関係がシンプルなら、当然プレッシャーも少ない。
何か雲行きが怪しくなったら、逃げられるというのも理由だった……
俺が真剣じゃない?
いやいや、あんたの基準を俺に当てはめないでくれ。
そもそも、こういうことにはいろいろあって……
あの頃は俺だって真剣だったんだぞ……
ただ、今回は自分がこういう状況に向き合う番になっただけで……
Oh god……
ブーメランが自分の顔面に戻ってきた。
痛い。
もしあの先生だったら、どうやって向き合うんだろう?
あまり参考にしたくはないけど……
俺が先生と知り合った時、俺はまだ16、17歳だった。
あの頃の先生の周りには、女性が全然不足していなかった。
しかも一人一人が恐ろしいほどのプロフェッショナルだった。
それなのに先生は、談笑しながらその中を自由自在に渡り歩き、利用したり、迂回したりしながら立ち回っていた。
良く言えば、相手に自分のために動いてもらうのが上手い。
悪く言えば、他人の長所を利用して任務を達成するハーレム王……
先に言っておくが、俺はまったく羨ましくない。
あの頃の俺は、自分の操縦能力を伸ばすことばかり考えていて、時には学校をサボったり、休んだりして仕事に行っていた。
話がそれた。
今さら羨ましがっても仕方ない。
それに……
俺もあんなふうにして、セフィ、ソフィア、ベローナと向き合いたいわけじゃない。
厳密に言えば、三人の護衛なしで外に出られるのも今回が初めてだ。
猫型外骨格ぬいぐるみスーツのおかげだ。
(これからは「ランラン猫」と呼ぼう。)
ランラン猫の外見イメージに対する情報操作は、かなり成功している(?)
今の俺なら、重姫一人だけを連れて外で行動できる。
俺はランラン猫を着て、楽なスーツの上着だけを着て、ネクタイを締め、玄関でセフィを待っている。
ソフィアが笑いながら俺を見て言った。
「どう? 心の準備はできた?」
俺は少しため息をついて言った。
「できてない~。まだ消化中~。どう? 情けないだろ?」
ソフィアは笑って言った。
「どうして? それって真剣な証拠じゃない? 何も考えずに同意する人を、あなたは私が信頼できると思う?」
はぁ。
俺をこんなに悩ませているのもソフィアだけど、そんなことを言うのもソフィア……
俺、完全に彼女に掌の上で転がされてないか?
そういえば、壁の隅に隠れているあの頭……ベローナだ。
俺がそちらを見ると、彼女はすぐに隠れてしまった。
何なんだ?
俺はそちらを指差して、ソフィアに聞いた。
「あの……ベローナ……まさか……」
ソフィアは当然のような態度で答えた。
「同じ話、ベローナにもしてあるよ。ああ見えて体は大きいけど、実はすごく純粋なの~。高純度のやつ~」
俺はベローナが消えた壁の隅を見ながら言った。
「ベローナの反応を見たら、逆にちょっと安心した……というか、なんだか弄り甲斐がありそうだな……」
ソフィアは苦笑しながら言った。
「あなたって性格いいね……。今はとりあえず放っておいてあげて。ベローナはいろんな意味で、セフィより脆いかもしれないから」
それもそうだ。
今は自分自身がめちゃくちゃになっている。
残念だけど、今はセフィに集中しよう。
そう思ったところで、セフィも玄関にやって来た……
服を着てる?!
重姫の服装について、もう一度説明しないと、俺の驚きを表現するのは難しい。
まず、彼女たちは通常、ビキニや水着のような形状の装甲を着ている。
なぜ?
まず、彼女たちの表皮には非常に効率のいい温度調節機能があり、さらに一定の防御力もある。
地球の流体装甲と同等と言っていいレベルだ。
服を着すぎると、逆に重姫の温度調節に影響が出る。
だから普段は、最小限の遮蔽物だけを身につけて、最適な身体機能を維持している……
そのため、人間によくある服装をするメリットはあまりない。
風習的にも服を着る必要性がなく、そうして形成された社会体制が……
まあ、ここまでいろいろ言ったけど……
それでも、セフィが人間式の服を着て歩いてくるのを初めて見た時は、俺もソフィアも驚いた。
壁際に隠れていたベローナも含めて。
なんとなく見覚えはあるけど……
確かに地球でよくあるフリル付きのワンピースだ……
セフィの顔は真っ赤だった。
フリル付きのワンピースも、セフィが顔を赤くして熱を放散しているせいで、ふわりと揺れている。
俺は恭しく誘うような仕草をして言った。
「お美しいお嬢さん、私とこの素晴らしいデートを共にする栄誉をいただけますでしょうか?」
何言ってんだ!
昔、地球では確かにこんなことをやっていた!
でも今はどうなってるんだ?
俺、固まってる!
できない?
ダメだ!
気持ちを切り替えろ!
セフィを先生だと思え!(男)
失礼すぎる!
でも、たぶん効果はある!
俺は考えを整理した。
セフィを見る……
ダメだ……
フリルワンピースの先生なんて、セフィの足元にも及ばない!
落ち着け! ヘル!
頭がめちゃくちゃだ!
初めてのデートじゃないだろ!
普段、俺はセフィとどう接している?
俺は無意識に両手を高く上げた……
待て。
俺、何やってる?
セフィは分かったようで、すぐに俺を胸の前で抱き上げた……
……俺、そういう意味だったのか??
俺を抱き上げたセフィがソフィアに言った。
「じゃあ、遊びに行ってくるね。夕食の後には戻ってくるから」
ソフィアとベローナも、服の影響で少し変な感じになっていたが、それでもちゃんと俺たちを送り出してくれた……
まあ、普段からこうやって抱かれて歩いていたような気もするけど……
こんなデートで大丈夫なのか?
セフィ視点
ふふ~ん。
ここからは私の出番。
ヘルを連れて、私が好きな場所に行ける~
私はそう思っていたんだけど……
自分の考えを女の獣人の友達に話したら、却下された。
こういう時は雄がリードする立場を見せる時なんだって……
前はヘルを一発殴って気絶させて連れて行けって言ってたのに……
今度はヘルにリードする立場を見せろって……
獣族って……なんていうか……
過激派なのかな?
相談する相手を間違えたのかな?
家を出てから気づいた。
私、何も考えてない。
しまった!
今、頭の中が真っ白!
その時、私に抱かれていたヘルが振り返って言った。
「君の好きな場所に行こうか? 見てみたい」
ヘルの言葉が、またそっと私の進む方向を示してくれる。
もう……
胸の前で抱いている彼を、ぎゅっと抱きしめて、その存在を感じたくなってしまう。
でも……ランラン猫越しなのが、ちょっと残念。
ヘル視点
公園?
俺には森に見えるけど……
確かに道はある。
でも、木々の大きさと規模が、公園のレベルじゃない……
俺の体格からすると、まるで巨杉クラスの大きさの木々が、一本一本密集してそびえ立っている。
見上げても、木の頂上がよく見えない。
道の脇にある茂みでさえ、俺より高い。
もし今、地面を歩いていたら、《シャイニング》の生け垣迷路みたいな状況になっていたんじゃないか?
はは、公園でナビが必要なのは俺だけか~
セフィが歩きながら言った。
「ヘルと出会う前は、いつもここで朝練してたんだよ。時々、あの木を使ってジャンプしたり登ったりもしてた~」
猿か?
いや……セフィなら山猫だな。
突然、俺はセフィの行動と、地球のある行動を重ね合わせた。
俺は言った。
「地球の公園では、ここほど『スケールが大きい』わけじゃないけど、セフィの動き方は、パルクールというスポーツにかなり似てるよ」
俺はパルクールの知識と基礎を、詳しくセフィに教えた。
地球にいた時、俺も先生の生徒の一人から強制的に指導された。
理由は簡単だ……
逃げる時にかなり有利だからだ。
突然!
セフィの興味がMAXまで跳ね上がった。
鼻から蒸気みたいな息まで出ているように見える?!
まさか、俺は何かに火をつけてしまったのか?
本性?
俺は空気を読むのが得意なので言った。
「じゃあ、せっかく公園にいるんだし、あそこにある施設で試してみる?」
セフィはまず高い声を出して、それから慌てて声を小さくした。
「い、いいの? 今、今、今ってデート中だよ?」
セフィ、本当に可愛い奴だ。
俺は笑って言った。
「最初に言っただろ。君の好きな場所に行きたいって」
俺たちは、公園で体を動かすための施設にやって来た。
俺からすると、その運動施設はもう建物と同じくらいの規模だった。
それでも、いろいろな種族が活動するのには非常に適している。
大きさの種類もかなり多く、パルクールの実演にはちょうどいい。
まず俺が知っているパルクールを実演して、セフィに一度見せる。
ジャンプ、スライディング、ターン、回転など、重心の変化に集中した技。
さらに、普段の俺ならできないけど、ランラン猫の外骨格動力を利用してできる技も。
セフィは興味津々で見ている。
まるで次の瞬間には飛び出してきそうだ。
いや……
もう飛び出してきた……
まるで風の妖精のようなパルクールの姿。
セフィは一度見ただけで、それを完全に自分のものにして、素早く、そして流れるように動いている。
二段式の壁ジャンプも一度で成功させ、しかもまったく動きが止まらない。
重心の流れの使い方もかなり滑らかだ。
それどころか、俺には重心が一つだけじゃないことまで分かった。
セフィは両手両足の回転力まで重心の補助力にして、より高く、より遠く、より速く、より滑らかなパルクールを見せている……
まるで芸術だ。
ただ、こうして見ているだけでいいのか?
もっと近くで見たら?
そんな考えが、俺の頭の中に浮かんだ。
俺も走り出した。
セフィに追いつくため、モードを切り替えた。
操縦する時のやり方でパルクールをする。
俺だって負けてない。
少しずつセフィに追いついていく。
セフィが横目で俺を見た。
ん?
いつもと違う?
セフィから漂う雰囲気が、普段と違う。
普段のセフィが、ピンク色の雰囲気を放っているとするなら……
今のセフィは、燃えるようなピンクパープルだ。
目には、今までとは違う自信がある。
その視線には、挑発するような言葉が込められている。
まるでこう言っているように。
「ついてこられる?」
いいね~
これがセフィのもう一つの顔なんだろうな。
俺だって負けないぞ。
俺は意識を高め始め、外骨格の動力出力の限界を感じ取る。
自分を傷つけない範囲で加速する。
少しずつセフィに追いつく。
後ろからセフィのパルクールの姿を見る。
やっぱり……
本当に眩しい……
ずっと走っていたいけど、どうやらもう終わりが近いらしい。
前方、最後の障害物にちょうどいい大きさの枠がある。
パルクールをする人なら、当然その枠を通り抜けるだろう。
セフィが目で合図を送ってきた。
どうやら誘っているらしい。
応えないわけにはいかないな。
俺とセフィは前後になって、お互いに競い合う。
セフィはまず驚き、それから子供のような笑顔を見せた。
そして俺たちは一緒に、その枠を通り抜けた。
昼。
俺とセフィは、以前(偽マクドナルド)Manna Mannaにやって来て、食事をした。
俺は以前食べられなかった現地のハンバーガーセットを、わざわざ注文した。
そしてセフィは……
ハンバーガー ×2
シェイク ×1
パンケーキ ×3
チキンナゲット ×4
……重姫専用サイズ。
セフィは顔を赤くして言った。
「わ、私……運動量が多いから……消費も早いし……それにさっきパルクールもしたし、今日はいつもよりちょっと多いだけ!」
俺、何も言ってないんだけどな……
慰めておこう。
「はは、気にしなくていいよ。俺は君たちの食事量を知らないんだから、多いか少ないかなんて参考にしようがない。それにほら、俺は小型種族用のセットを頼んだのに、それでも思っていたより大きかったし」
セフィは俺と俺のセットを見て言った。
「それに値段だけを見ると、私たちって実はほとんど同じなんだよね……ヘルは損したって感じない?」
「どうして? 見た目は同じように見えても、物質的な差は大きいって覚えてる。それどころか……俺のほうが得してる気がする。ほら、俺って実際には君たちの小型種族よりさらに小さいだろ? だから拡大されてるってことになるんじゃない?」
俺はわざとランラン猫の口から頭を出し、両手で大きなハンバーガーを持った。
そして一口かじってセフィに見せながら言った。
「ほら、こんな感じ。俺の顔より大きい」
セフィは俺のおどけた姿を見て、嬉しそうに食べ始めた。
本当のことを言うと、俺は嘘をついていない。
ただ、良いことを言うほうを優先しただけだ。
残りの言わなかったことは、忘れたことにしておこう。
セフィ、食いしん坊属性チェック。
ようやく……買い物の時間に入った……
地球の男たち……俺には分かる。
これは苦行だ……
でも、今だけは羨ましがってくれ!
こっちには服屋もない。
ブランドバッグの店もない。
その代わり、玩具や模型の娯楽が盛んなんだ!
そう思っていた俺は甘かった……
俺は今、毛むくじゃらのぬいぐるみに囲まれている。
セフィは専門家のような目で、一つ一つのぬいぐるみを観察している。
ここで「どれも同じに見える」なんて言ったらNGだからな。
でも、まったく同じぬいぐるみを並べられて、どれがいいか聞かれたら、俺は逃げ出したくなる。
幸い、セフィは自分の目をもっと信じているようだ。
そして、一人の店員の重姫がセフィを見つけると、嬉しそうにやって来て、セフィに話しかけた。
「お客様が以前ご注文された特注ぬいぐるみ、完成しましたよ。今、お持ちしますね」
セフィはそれを聞いてまず喜んだ。
でも、一瞬俺を見ると、なんともまずそうな顔になった……
俺にはだいたい何なのか分かった……
案の定……
店員の重姫が、超巨大なぬいぐるみを二体抱えてやって来た。
一体はランラン猫のデザイン。
俺が乗っているものより何倍も可愛く見える。
フィルターでもかかってるのか?
もう一体は……
デフォルメされた俺?!
いや、おかしいだろ……
目が大きくてキラキラしている。
まるで瞳を拡大するエフェクトでも使ったみたいで気持ち悪い……
俺はあれを自分だとは認めない。
俺の目なんて死んだ魚の目と変わらない。
だから絶対、絶対にありえない。
セフィは何度も目で店員の重姫に合図を送っている。
残念ながら受信周波数が悪い。
調整が必要だ。
受信できた時には、もう遅かった。
店員の重姫は、ランラン猫を着ている俺と、手に持っているランラン猫を見て、ようやく「あっ!」と気づいた。
その後、店員の重姫は全力で接客して、笑顔でセフィの家まで商品を届けることもできますよ、と言った。
俺たちは気まずいまま店を出た。
俺は苦笑しながら言った。
「別にそんなに恥ずかしがることでもないだろ?
好きなものを見つけたら、特注したくなるのは普通だろ?
俺も地球にいた時、好きな飛行機を特注したことがあるぞ。
シーダック号(Sea Duck)っていうんだけど……」
セフィはそれを聞いて、珍しくツッコミを入れた。
「シーダック号(Sea Duck)は、自分が特注されるところを見ることはできないよね?」
俺はあれを自分だとは認めない!
残念ながら、それは口に出せなかった……
夕暮れになった。
俺とセフィは海辺の浮動プラットフォームにやって来た。
どうやら、ここもセフィのお気に入りの場所の一つになったらしい。
前回の貸し切りとは違って、今回は人が多く、活気がある。
俺たちは前回と同じように……
いや、ちょっと違う。
UFOキャッチャーの店は、俺たちを見ると怯えて素早く店じまいした。
やばい……
これはちょっと罪悪感があるな……
今度、何かの形で少しお金を落とす機会を作らないと。
許してくれ。
ぷっ。
ゲームセンターを一通り見て回り、セフィと一緒に懐かしいゲームをいくつか遊んだ。
もちろん、俺は相変わらず完敗~
俺の操縦制御技術は、どうやってもテレビゲームには結びつかない。
なんでだ?
まあいい。
セフィが楽しそうに勝ってくれればそれでいい~
屋台で夕食用にいくつか軽食を買い、以前二人で一緒にいた場所へやって来た。
座って海を眺めながら食べる。
どうしてここがセフィのお気に入りの場所になったんだろう?
そんなことを聞くのは、あまりにも野暮だ。
だって、ほんの数日前のことなんだから。
俺は手に持った軽食を食べ終え、飲み物で口をきれいにしてから、ゆっくりセフィの脚のほうへ寄りかかった。
深く考えるな。
俺が寄りかかれるのは、そこまでなんだから……
背中合わせとか、肩と肩を寄せるとか、無理だ。
大きさの差がある。
セフィは顔を赤くしながら、軽食をゆっくり食べ終えた。
軽食を食べ終えたセフィも、同じように俺のほうへ寄ってきた。
でも、かなり控えめだ。
たぶん、押し倒してしまうのが怖いんだろう。
よく観察すると、実は彼女には何かしたいという感じも少しある……
うん……
今のところ、(唾液交換)はまだリスクがあるよな?
何しろ、まだ本当に検査したわけじゃない……
だから……
俺は少し離れた。
その行動で、セフィの背景画面が終末感を放ち始めた……
早すぎないか?
誤解するな。
俺は少し座り方を調整して、足を交差させ、少し高さを作った。
ちょっと無理はあるけど、セフィを見て、自分の脚をぽんぽんと叩く。
セフィはそこでようやく、俺が何をしているのか理解した。
終末背景が消えた。
笑。
セフィは横になり、頭をそっと俺の脚の上に乗せた。
かなり無理がある!
ちょうどいいくらいに無理がある!
Safe!
この角度と距離だと、セフィの顔がいつも見ている時より明らかに大きく見える。
もちろん、セフィの口元についているソースも含めて。
笑。
俺はランラン猫専用のハンカチを取り出して、セフィの唇を拭いてやる。
この行動で、またセフィの気持ちが高まったらしい。
だから(唾液交換)はダメだって……
いや、俺は言ってない。
俺は手でセフィの唇を覆った……
セフィの目に疑問が浮かぶ。
「大丈夫だから……」
俺はランラン猫の頭部を持ち上げ、自分の頭が出せるようにする。
そして、そっとセフィの額にキスをした。
その瞬間……
セフィの全身が震えた。
びっくりした!
頭を起こして、セフィを見る……
気絶している……
自分から(唾液交換)をしたがっていたのに、額だけで気絶するってどういうことだ?
待て……
俺、どうやって帰ればいいんだ?
このままセフィが目を覚ますのを待つのか?
……
まあ、いいか。
考えない。
とりあえず、今はこのままにしておこう。




