16.Oooops!
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本花 天夢
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Lv.7 │ 経験値 150/456 │ 無職 創世神
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HP 80/80 │ MP 25/30 │ SP 120/120
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STR 18 │ DEX 15 │ CON 16
INT 15 │ SPI 20 │ CHA 5
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【スキル】
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無機物生成Lv.2 5MP
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【称号】
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【状態】
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「……なんで魅力だけ全然上がってねえんだよおおお!」
落ち着け……問題はそこじゃない……
問題は――
潜入成功から四日目……こちらも数学教師という身分を利用して、あっさり図書館に入ることができた。
まずは強力な魔法を学ぶのが目標だ。
だが……
床中に広げた魔法書の山を見渡す。
……俺のような門外漢に合うものはないのか?
たぶんある。絶対にある。もしかしたら次の一冊の中に。
「天夢~~~今日のおもちゃちょうだい!!!」
いわゆる「おもちゃ」というのは、俺が無機物生成を鍛える副産物だ。
今の俺は一日に六回使える。スキルレベルが上がったことで消費MPも減った。
加えて、あの机を毎日撫で回して感触を研究した結果、木で物を作れるようになった。
もちろん、複雑なものはまだ無理で、木球や木魚みたいな小物程度だ。
今の俺は3Dプリンター以下だ(もちろん離型剤を塗らなくていいしサポート材を外さなくていいのは楽だが)。
だからこそ、もっと殺傷力のある魔法とかを早く見つけなきゃならない。
「ああ、今日のは机の上にあるぞ――」
「天夢!!! なんで風信子だけずるいんだ!!! 俺にもよこせ!!!」
!!!
「オー・ノー! パルティさん! 私は天夢なんかじゃありません! フータです! それは別の誰かのことです!」
「もういい! 知ってるんだからな!」
『知ってるんだからな』……どうする、今ここで手を出すか?
「なんで風信子はあんたのあだ名で呼べて、私はダメなんだよ!!! 俺の方が雇用主だぞ!!!」
「……まあ、好きに呼べばいいさ。」
「俺はこの熊が欲しい!」
「ダメ! これは俺のものだ!」
「俺は雇用主だぞ! 言う通りにしろ!」
「やだやだ! 雇用主でも俺は――」
俺は二人がじゃれ合いながら遠ざかっていく背中を見送る……冷や汗が出た……危うく正体がバレる所だった……
そして「嗔」のこと――後悔している。
なぜか? 風信子が「貪・瞋・痴」の三本のうちの一本だと言っていたからだ!
問題はそこにある!
登場が早すぎる! もう勇者への足がかりとして消費されてしまった!
しかも神器や魔器とかじゃない……ただのシリーズ物の刀剣だ!
俺が持ち上げられないのはもう最小の問題だ……
たぶん、俺の手元にしばらくあるだけで、そのうち誰かに借りられて、二度と戻ってこないだろう。
そういう展開になるのがオチだ。
ともかく、こっちは急がなきゃならない。いつかごまかしきれなくなる日が来る。
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俺は三十七冊目の本を斜め読みした。
「斜め読みした」と言っても正確ではない。ほとんどの本は目次と最初の三ページだけ読んで、この本が俺の人生と「すれ違い」以上の関係にはならないことを即座に見抜いていたからだ。
例えばこれ――『初級元素魔法入門・火の章』――冒頭の一文が「己の体内の魔力の流れを感じ取り、魔素を指先に集めよ」――魔素って何だ? 俺にそんな魔力の流れってものがあるのか? 『マジックマイク』なら見たことあるけどな。
例えばこれ――『精神系魔法基礎』――三ページ目でいきなり「精神障壁の構築方法」の話が始まるが、その前に「精神って何だ」という説明が一切ない。
そしてこれ――手に取ってまた棚に戻した――『死霊術禁忌と実践』――表紙には髑髏が描かれていて、開いた最初のページには血のように赤い文字でこう書いてある:「本法術はLv.30以上の魔法系職業者のみ学習可。私的に修めた者は教会の追跡対象となる。」
俺は腰を伸ばし、首から「ぼきっ」という乾いた音がした。窓の外の光は正午の白から夕方の暖かな黄色へと変わっていた――この本棚の前に三時間以上もしゃがみ込んで、何も学べずにいたのか。
痺れた足を引きずって窓際に歩いていき、両手を窓枠に置いて、冷めたアップルパイを手に取る。
そして裏庭を見た。
「……はあ。」
沈鯨鉄浮はまだ、あの木っ端微塵にした「樹木残骸置き場」に立っていた。
地面には折れた枝、割れた幹、地面にめり込んだ根っこが散らばっている――
そして彼はその廃墟の真ん中に立ち、巨大な両手を広げて、構えを取ったまま、顔を真っ赤にして、その灰色がかった白い髭が夕日の中で燃えるように逆立っている。
隣で、パルティは……まあ、かろうじて馬歩と呼べる姿勢を取っていて、両手を前に押し出している。その形は「戦鯨砲」というよりは「餌を守る子犬が前足を伸ばして器を掻いている」といった具合だ。
「もう一度! 腹を引っ込めろ! 腰を落とせ! 力は腕からじゃない、腰からだ――」
「腰からやってるもん!」
「お前のは腰からか? 首からだ! 全身がエビみたいに縮こまってるぞ!」
「じいちゃんひどい――!」
「もう一度!」
パルティは息を吸い込み、再び馬歩を固め、両手を前方に突き出した――
「戦鯨砲!」
ぶぅぅん――彼女の掌から鈍い音が聞こえてきた。蚊の羽音よりほんの少し大きい程度で、目の前の草むらがかすかな風にそっと揺れて、だいたい三、四本の草がかすかにうなだれた。
「天夢! 終わったよ!」
「おう、お疲れさん。」
「もう一度!」
「戦鯨砲!」
今度は何も起きなかった。
ふん! 本当にバカだな! 何日も経ってまだ一発も覚えられないのか!
俺がここで見てるだけで覚えられそうだぞ!
そう思って、冗談半分に壁に向かって手のひらを突き出してみた。
「Lv.1、戦鯨砲。」
すると壁に大きな穴が開いた。
音が屋敷中に響き渡った。
やばい。今すぐ風信子を連れて別の部屋に移動しよう……
二人の女中が穴から顔を覗かせている。
………………
これで面倒なことになったな。




