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【コンテニュー】  作者: ふがほ
第1章 「殺した未来」
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1幕 5話 「歴史」

「では、これで終わりましょう。今から10分の休憩に入ります。また次の時間で。」


 小休憩時間に入り、皆は席を立って近くの人と話をしている。アイラもフレットの手を引き、気になる子へ声をかけに行った。ラクロはトイレへと急いで駆け込んでいた。



「ふぅ〜、間に合った間に合った。」


 破裂しそうだった膀胱も今は鎮まり、安堵の息をつく。ズボンを上げ、手を洗い、教室へ戻ろうとトイレを出ようとした時、青髪の男の子がトイレへ入ってきた。


「ん、君は、遅刻してきた奴か。」 


 出会い頭、事実だが失礼な事を言ってくる。


「あぁ、そうだぜ。えっと、お前は確か、。」 


「初対面の人に向かってお前だなんて、僕は

ウェート・グレンディ。特待生の1人だ。さっきの時間でも言っただろう。もう1人の特待生、ラクロ君。」


「そうだったな。これからよろしくなウェート。」


 握手を求める。そんなラクロの手をウェートは見もしない。


「君は特待生なんだろ。だとしたら僕と同じで何かしらの特別な力を持っているんだろう?どんな力を持っているだい?」


「え、えーと、」


 静かな顔をしながらなぜか圧がすごい。たじろぎながら、設置されてある時計を見る。


「あ、!もうすぐで次の授業始まるぞ!お前もトイレしにきたんだろ!早くしなきゃ授業に遅刻するぞ!

オレは先に行く!じゃあな!」


 ウェートの後ろへ回り込み、トイレから急いで出ていく。トイレから出ていく瞬間、「ふんっ」と鼻を鳴らす音が聞こえた。



 ウェートが席につくと同時に鐘がなる。レティ先生も教壇に立つ。


「では、始めましょう。今回はロイア国の歴史についてです。皆さんも既に知っているでしょう。ロイア国は5年前までは王国だったということを。その5年前の王の名前がフュング・ロイア。ロイア家は代々、未来を予見することができた。とは言っても、国の存亡に関わる時のみ、予見ができる。実際に何度も未来を王は民衆に伝え、本当に災害は起きました。フュング王も何度も予見しました。」


 ロイア王家の偉業を聞き、ラクロは感心し、隣に座るアイラに小さな声で喋りかける。


「凄いヤツなんだな。未来を見れるなんて。オレ、初めて聞いたぞ。でもなんでフュングは処刑されたんだ?」


 それを聞いたアイラは驚く。


「あんた知らなかったの!?」


 アイラの声が大きく、一斉に皆がアイラを見る。


「どうしましたか?」


「あっ、すみません!!」 


 顔を少し紅くし、椅子へと急いで座る。


「もぅ!アンタのせいで恥かいたじゃない!」


 ラクロを睨みつけながら小さい声で怒鳴る。


「ごめん!それで、どうして処刑されたんだ?」


「はぁ、どうせ今からレティ先生が話すわよ。」


 アイラは前へ向き直り、ラクロも前を向く。


「では、なぜそんなフュング王が、処刑されたのか。それは6年前のカルクスの襲来を予見できなかったからです。フュング王は何も見えなかったと言いました。これが国民の怒りを買い、フュング王を含め、妻、子供を全員処刑しました。」


 ラクロは唖然とする。たった一度の失敗で家族全員処刑されるとは。


「ひどい話だな。」


「うん、私も可哀想だと思うわ。」 


 レティ先生はまた話を続ける。 


「王が処刑され、誰が政治をするか。そこで、ロイア兵団隊長のカピテンが立ち上がり、3年前にロイア兵団のトップ達が政治を行うことになりました。そして今へと至ります。」


 教室はシーンと静かになる。


「何か質問はありませんか?無いなら丁度良い時間

ですし、これで終わろうと思いますが。」


 誰も、何も、答えない。


「分かりました。では、これで終わります。次の時間は運動場へ来てください。そこでは皆さんにカルクスに対抗するための力をつけてもらいます。また、次の時間で。」


 レティ先生は静かに教室の外へと出て行った。

その瞬間、教室は騒がしくなり、思い思いに皆は

話しだす。


「はぁーっ、歴史なんて、知ってるから眠たくなったわ。」


「俺も俺も!!てか寝てた!!」


「次は運動かよぉ、。」


「だり〜よなぁ。」


「早く外行こうぜ。」


「えぇ、まぁいっかぁ。よし、行こ行こ。」


 1人が出ていくと、それにつられるようにゾロゾロと出ていく。教室にまだ残っているのはアイラとラクロだけ。


「アンタはなんでそんなに何も知らないの?」


「あん時、なんも理解できてなかったからな。」


「.......そうね、そういえば初めて会った時はまともに喋れてなかったものね。」


「ははは、」


「良いわ、もう皆は行っちゃったし、私たちも早く

行きましょ。」


「そーだな。早く行こうぜ。」


 立ち上がり、アイラと一緒に教室を出ていく。ラクロはアイラと初めて会った日を思い出す。その時のアイラはウルフォに手を引かれ、赤い髪はボサボサで、目に光が無く、クマができていて、涙の跡がクッキリと残っていた。













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