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私はまだ頭痛がしていたし喉もヒリヒリして胃もキリキリしていた。それでも次期国王暗殺未遂事件の解明をするために集まれと言われれば行かない訳にはいかなかった。
会議室まではユリウス様が抱いて連れて行ってくれた。
「ユリウス様。お願い。こんなの恥ずかしすぎます」
「ディアナ、君は死にそうになったんだぞ。歩こうなんて思わないでくれないか。ねぇ、アリア様。ディアナが歩くのは無理だと思いますよね?」
「ええ、そうね」
母はニコニコ笑ったままそう言った。
「ディアナ。大丈夫か。毒を飲まされたんだってさっき聞いた。クッソ、あいつら許せん!」
「お父様。もう、ひどいです。私にだけは知らせてほしかった」
「すまん。事情があってお前には辛い思いをさせた。ユリウス。いい加減ディアナを下ろしたらどうだ?」
「あっ、すみません」
「もう、私ったら!お父様がいきなり声をかけるからですよ。ユリウス様も、早く下ろして下さい!」
私は恥ずかしくて身じろぎした。
「ディアナ。じっとして、今下ろすから‥」
ユリウス様は慎重に私の足を床に下ろして私はきちんと立ったのを確かめてから背中に回した手を離した。
「そんなにしなくても‥」
周りを見るともう皆さんが座っていた。
ガイアス国王代理の招集によって会議室にみんなが呼び出された。
大きな楕円形の会議用テーブルの真正面にはアルベルト殿下とコートナー法務局長が座っている。
右側にはガイアス国王代理。ガクセン財務局長。トレント騎士団長。キケル医師。
後ろにはレーニング副隊長の配下の騎士が控えている。
ちなみにトレント騎士団長の配下の騎士は赤色の腕章をレーニング副隊長の配下の騎士は青色の腕章をつけている。
左側、コートナー法務局長のすぐ隣にハワード・キャベル公爵。ロイトン医師。レーニング副隊長。マリウス警務調査官。その横にユリウス様。ヴェス改めアリア、私の母が座る。
そして昨晩遅くに王宮に帰って来たレイモンド・ルシフェル侯爵。ランバート・オールデル、私の父がいた。
私は父の姿を見て驚きとうれしさとそして怒りが沸き上がって思わず皆さんがいるのも忘れた。
「すまん。ディアナ。とにかくお前の顔が見れてうれしい」
「わたしも‥」
「さあ、ディアナ皆さんが待ってるから」
母に言われて私は急いで席に着いた。片側には母、もう片側には父が座った。
さらに入り口側にはオールデル公爵を名乗っている。リチャード・ドボーヌ子爵と妻のナージャ様。ナージャ様はキケル医師の妹でもある。シャロンも一緒にいる。
リチャード・ドボーヌが私の父が生きていると分かったためオールデル公爵の名は名乗れなくなった。
さらに驚くことにブガリア国辺境伯のシュルク辺境伯も証人としてこの会議に出席する事になった。シュルク辺境伯はレイモンド・ルシフェル侯爵の妻ミリア様の実家でもある。
コートナー法務局長が尋ねた。
「ディアナ嬢、具合はどうですか?一時はどうなるかと心配しましたが無事でよかった」
私はぺこりとお辞儀をした。
「はい、ありがとうございます。ご心配をおかけしましたが皆さんのおかげで命拾いしました」
するとアルベルト殿下が口を開いた。
「ディアナ。まさか君が他人に化けて王宮に入って来るとは思ってもいなかった。まあ、言いたいことはあるが、とにかく誰が君に毒を飲ませたのかも調べる」
「私はここに来るつもりはありませんでした。ただ、薬草を届けて欲しいと言われて来ただけです。はっきり言って私は騙されたんです。二度と殿下には関わりたくなかったのに迷惑でしかありません。おまけに命まで狙われて!私に毒を飲ませたのはトレント騎士団長の配下の騎士です。あの騎士の腕章の色を見ればすぐにわかりました」
私は婚約者だった頃の私ではない。殿下に遠慮などしない。
「トレント騎士団長の?」
殿下の声が疑問形になる。
「まあまあ、そうやって話を先走るべきではない。まず、一番最初にやることは殿下に毒を盛った者が誰かを突き止めるためだ。他の事は後にして今は殿下の毒に関する事を一番にしようではないか」
ガイアス国王代理がそう言って話を戻した。
彼はまるで自分がこの会議の中心にいるつもりらしい。
いつまでそうやって好き勝手をさせるつもりなんだろう。あの人は‥
アルベルト殿下と目が合う。殿下はいぶかしい目つきで私を見た。
何よ。迷惑してるのはこっちなのに!!




