結ばれた想い
怪我から完全に復帰したリアムは、団服を着て今日の任務の準備をしていた。
レイヴンがそんな彼に話しかける。
「もう怪我は大丈夫なのか?」
「あぁ、問題ない。休みすぎて身体が鈍ってないか心配だ」
「ははっ、お前らしいなぁ。でも今回はいつもより大怪我だったんだから、気をつけろよー」
「おう」
そんな会話をしているところに、別の団員が話しかけてきた。
「副団長、聞きましたか?あのウワサ!なんかサラ王女と隣国の王子、婚約破棄になったらしいっすよ」
「...は?」
その話を聞いて、リアムはいてもたってもいられなくなり王城へ向かった。
リアムが長い回廊を歩いていると、ルイスが彼を見かけて呼びかける。
「リアム!もう復帰したのか?怪我の具合は大丈夫か?」
膝をつくリアムを見て、ルイスがいつものように人払いをした。リアムが息を整えて切り出す。
「...サラ王女の...婚約のこと...」
「ああ、聞いたのか。隣国から正式に打診があって、婚約は解消することになったんだ。といっても、平和的なもので双方の不利益にはならないから安心してくれ」
「...俺が、サラ様を危険な目に遭わせてしまったから...」
「そうじゃないって!...詳しい経緯は俺もわからないんだが、サラもスッキリした顔してたよ。しばらく会えてないだろう?確か中庭にいたと思うぞ」
そう言ってルイスはリアムの腕をポンと叩いた。
「俺は、お前なら妹を任せられると最初から言ってただろ」
イタズラっぽく笑うルイスに、リアムは少し笑ったように見えた。
「...行ってくる」
リアムは中庭へと走って行った。
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中庭ではサラがしゃがんで花の香りを嗅いでいた。
日差しのなかで柔らかく微笑む彼女は神話の女神のようだった。
「...サラ様」
振り返った彼女は俺を見て驚いていた。
「リアム様!?どうなさったのですか?...団服...もう騎士団に復帰したのですか?」
伝えたい思いがたくさんあったのに、全て真っ白になって彼女を抱きしめた。
「...リアム様?」
「サラ様、俺もあなたのことが好きです」
「え......」
抱きしめられたまま目を見開いて顔を上げた。
その顔は、しだいに驚きから笑顔に変わる。
「私も、リアム様が大好きです」
そう言って笑う彼女が愛おしくて、思わずキスをした。彼女はうれしそうに頬を赤らめた。
明るい日差しが降り注ぐ中庭は、まるで二人を祝福するかのように色とりどりの花弁が舞っていた。




