表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶対に笑わない騎士は元王女にデレデレです  作者: 海野豹香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
5/19

優しい手


「......ここは...」


リアムが目を覚ますと、そこは騎士団本部にある医局だった。


背中に焼けるような痛みを感じて、パーティーでのことを思い出す。確かマルヴォリオに襲われて...


「...サラ様!」


痛みも忘れて飛び起きると、ベッドの横でうたた寝をしていたサラが目覚めた。


「...っリアム様、よかった......!」


サラがリアムに抱きつく。リアムは状況が理解できずにただ顔を赤くして固まった。

そんなリアムの表情を見て、サラも自分が大胆なことをしてしまったと気付き「せ、医師(せんせい)を呼んできます......」と逃げていった。



----------



「私を庇って...ごめんなさい。あれから二日経ちました。リアム様がずっと目を覚まさなくて...私...」


サラの目から涙が溢れた。

その涙をリアムが優しく拭って言った。


「すみません。俺がちゃんと守りきれなくて...心配をかけました」


「...いいえ。リアム様が守ってくださらなかったら、きっと私は死んでいました。でも、あんな無茶しないで......」


サラは拭ってもポロポロと落ちてくる涙を流しながら言った。


そんなサラを愛おしげに見つめるリアムのところに、ぞろぞろと騎士団員がやってきた。


「目が覚めてよかったー、心配したぞリアム!」

レイヴンがお見舞いのフルーツ籠を持って駆け寄る。


「よくやってくれた。お前の頑張りでパーティーの客人に重傷者は出なかったよ」


後ろにいた騎士団長がニッコリ笑って言った。


「最近働き詰めだったから、しっかり休んでくれ。当面の間は支障がないよう人員配置しといたから」


「はい、ありがとうございます」

リアムがそう言うと、団長は人が変わったように団員たちに言った。


「だからお前らは副団長の分までた〜っぷり働け。コイツが休んでるうちに腕を磨かないと復帰したらまたしごかれるぞ」


恐れ慄く団員たちを連れて、団長はサラに「お邪魔して申し訳ございません」と挨拶して帰っていった。


「ふふ、騎士団の皆さんも心配だったのですね」


サラがベッドの脇にあるテーブルに花を置く。


「すみません、騒がしくて」


「騎士団の皆さんがリアム様を信頼しているのがわかります。私も今日はこれで失礼しますね。まだ目覚めたばかりですから、無理せず休んでください」


そう言って帰ろうとするサラの手を、リアムが咄嗟に掴んだ。


「......リアム様?」


リアムは自分の思いがけない行動に戸惑っていた。


「いや...あの......」


サラはそんな彼の様子に困惑しながらも、「...もう少しだけ、おそばにいてもいいですか?リアム様が、眠るまで...」と言って再び椅子に座った。


「...はい。お願いします」


リアムが掴んだ手はサラが優しく握っていた。その温かさにリアムは心地よさを感じてそのまま眠りについた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ