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001 こんにちは異世界

 目が覚めた。幸い天気は晴れていて快適な気温で気持ちがいい。太陽の位置的に今は昼過ぎだな。とりあえず周囲を見渡してみるが平原が広がっている。今のところここが異世界だという実感は湧いてこない。女神様曰くここを突っ切っていくと街があるとのこと。


 高ステがあるとはいえ丸腰は少し不安なので、すぐ近くの森へ。落ちていた堅そうな枝を回収すると、ゴブリンが襲い掛かってきた。


「ひゃああああ!」


 無様な悲鳴をあげながら枝を振り払う。どうやら命中したようで、ゴブリンは数メートルほど吹き飛んだ。とどめを刺そうと近づくが、既に絶命していた。周りに他の敵は居なさそうだ。とりま一安心。


「力めっちゃ強くなったな...ん?」


 死骸の近くに黒光りするガラス片のようなものがいくつか転がっている。ゴブリンが集めたのだろうか。切れ味が良さそうだし、枝にくくりつけて槍のようにした。武器も手に入ったし、死骸に他の魔物が寄ってくる前に退散。街へ向かう。


 ちょくちょくゴブリンと遭遇したが、槍が思いのほか優秀で、楽々すべて真っ二つにした。切り裂いても、血を噴き出し内蔵が飛び出して、、というグロは起こらないらしい。モンスターは敵で悪の存在だからなのか、躊躇なく倒せた。そんなこんなで歩くこと数十分、街らしきものが見えてきた。周囲を城壁に囲まれていたので、門番の立っている関所に向かう。到着し、待機列に並ぶ。この世界の人々の顔や体格を見てみるが、もといた世界の人たちとそれほど変わらない。俺のような黒髪黒目の人もいて、怪しまれなさそうで良かったなどと考えているうちに、自分の番がきた。


「見慣れない服装だな。出身と職業を言え」


「出身は遠くの国。冒険者になるために来た」

 女神様に教わった通りに答える。門番は個人情報をあまり聞き出さないらしく、これで十分なのだ。


「ではこの紙に名前と年齢を記入し、窓口に提出せよ」

 紙とペンを受け取る。文字は日本語で書けば問題ない。ただ、漢字は通じないからカタカナだ。さすがに女神様でもそこまで調整することはできなかったとのこと。


 紙を提出し、無事街に入る。資金調達のために、まずは質屋を探す。10分ほどで見つけることができた。制服やカバンを売れば金になりそうだが、まずはダメ元で槍を出してみる。店員は明らかに嫌そうな顔をしたが、切れ味を試すと、表情が変わった。


「おい、そこの兄ちゃん、この石どこで手に入れた?」


「あっちの森のところで。ゴブリンの近くに落ちてたから拾った」


「なるほど、"ゴブリンの秘石"か。兄ちゃん、あんた運がいいぜ」


 どうやら価値のある代物らしい。1000Gの値を提示されたので、そのまま売却した。飲食店の相場を見るとだいたい1G=100円くらいだった。よって10万円。そんな高いなら全部拾っておけばよかった。まあしばらくの生活資金は手に入ったので、他には何も売らないことにした。次は宿を探すか。


 店を出る。近くに大きく綺麗な神殿のような建物があり、これが冒険者ギルドだということで、先に行ってみる。ついでに宿の情報とかも聞けそうだし。


 5分程で入口にたどり着く。学校の体育館より少し大きいくらいの建物だ。中からは騒ぎ声が聞こえてくる。


「対戦よろしくおねがいしまーす」

重厚な扉を開け、中に入る。うわぁ、酒臭ぇ。目の前にはいくつかテーブルが並べられて、そこに冒険者達はたむろしている。窓口は一番奥にあり、行くためにはここを突っ切る必要がある。頼むから絡んでくるなよ、と念じながら奥へと進む、が


「みな*#&$がべ。おま&#+し*‘@%な+んが?」

 よりにもよってめっちゃゴツイ体をした奴が話しかけてきた。しかも訛っていて、酒も入っているとあって全くといっていいほど聞き取れない。怖い怖い怖い怖い。ダメだ、逃げよう。


「対戦ありがとうございましたー!!」

 一目散に逃げだす。滞在時間僅か30秒。やっぱ冒険者は俺には無理だ。あんだけ強そうな人達でも苦戦するようなモンスターがいっぱいいるんだろ?ムリムリムリムリ!


 =====


 夜になった。今は大通りで見つけた宿の一室にいる。食事つきの1泊50Gで、夕食もそこそこ美味かった。今日は色々あって疲れたし、することもないから、早めに寝ておくとするか。できれば何かしらの娯楽が欲しいな。ソシャゲはおろかTV、漫画すらない生活は一般高校生には辛すぎる。あ、ステータスチェックだけしておこう。


 name:木下翔太

 age:18

 lv:99[max]

 exp:113

 HP:83 / 99 MP:99 / 99

 攻撃:99

 速度:99

 魔法:99


 スキル 0 / 1

 --スキルを持っていません--


[女神の伝言]ごめんなさい、訛りで聞き取りづらかったのはこちらのミス。既に修正済みです。

 P.S お詫びに経験値を付与しておきました。ステ上げやスキル入手に使ってね。


 ふむふむ。疲労でもHPは減るのか。とりあえず言葉を聞き取れない不安が解消されたのはよかった。思いの外HPが減りやすいっぽいので、そこを上げるのが先決かな。100expで回復魔法を取得できるようなので、それを取って、残りでHPを上げよう。


 exp:113 → 0

 HP:99 → 112(+13)


 スキル

 回復魔法lv1


 これでだいぶ死にづらくなったんじゃないか。じゃ、おやすみなさい。いや、何をして暮らしていこう…

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